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資料4-1   メピバカイン塩酸塩 (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00023.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第51回 6/8)《厚生労働省》
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MEDLINE 等の各種データベースを用いた論文検索等(2013 年 7 月時点の検索)により、
リドカイン塩酸塩製剤(5 万倍又は 10 万倍希釈アドレナリン含有 2%リドカイン塩酸塩製
剤)とメピバカイン塩酸塩製剤(10 万倍希釈アドレナリン含有 2%メピバカイン塩酸塩製
剤、3%メピバカイン塩酸塩製剤)の麻酔効果等を比較検討することを目的とした、計 28 件
の無作為化比較試験のメタ・アナリシスが行われた。10 万倍希釈アドレナリン含有 2%リ
ドカイン塩酸塩製剤と比較して、3%メピバカイン塩酸塩製剤の伝達麻酔による麻酔成功率
に関する odds ratio(以下、「OR」)[95%信頼区間]は 0.78[0.57, 1.05]であり、浸潤及
び伝達麻酔による歯髄麻酔の 作用発現までの時間は短く(薬剤間の差 [95%信頼区
間]:-1.13[-1.77, -0.49]分)、心拍数増加の有害事象の発現は少なかった(OR[95%
信頼区間]:0.01[0.00, 0.09])。また、5 万倍希釈アドレナリン含有 2%リドカイン塩酸
塩製剤と比較して、3%メピバカイン塩酸塩製剤の浸潤及び伝達麻酔による麻酔成功率に関
する OR[95%信頼区間]は 0.82[0.58, 1.17]であり、歯髄麻酔の作用発現までの時間は短
かった(薬剤間の差[95%信頼区間]:-0.83[-1.40,-0.26]分)。心疾患患者には 3%メ
ピバカイン塩酸塩製剤が適している。
2) Becker DE et al. Local anesthetics: review of pharmacological considerations, Anesth Prog 2012; 59:
90-10215)

3%メピバカイン塩酸塩について、最大用量は 6.6 mg/kg(400 mg)、消失半減期は 114 分、
麻酔の持続時間は、歯髄では浸潤麻酔で 20~30 分、伝達麻酔で 45~65 分、軟部組織では
2~3 時間であった。
3) Moore PA et al. Local anesthetics: pharmacology and toxicity. Dent Clin North Am 2010; 54:
587-9916)
メピバカイン塩酸塩は血管拡張作用が弱く、血管収縮薬を用いなくても麻酔効果が得ら
れることから、歯科麻酔では重要な位置付けである。3%メピバカイン塩酸塩製剤の歯髄に
おける作用持続時間は、アドレナリン含有 2%リドカイン製剤と比較して短いものの、軟部
組織における作用持続時間はアドレナリン含有 2%リドカイン製剤と同程度である。3%メ
ピバカイン塩酸塩製剤は血管収縮薬を含まないことから速やかに全身に移行し、また、製
剤における有効成分の濃度が他製剤と比較して高いことが、有害事象の発現に関連してい
る。なお、上顎浸潤麻酔後、3%メピバカイン塩酸塩製剤の血中濃度は、10 万倍希釈アドレ
ナリン含有 2%リドカイン製剤と比較して、より速やかに上昇した。
過量投与による全身性の有害事象の発現を避けるため、患者の体重から用量を算出する。
3%メピバカイン塩酸塩(30 mg/mL、54 mg/カートリッジ)について、成人の最大用量は 400
mg(2.6 mg/ポンド)
、最大カートリッジ数は 7.4 管である。
4) Haas DA et al. An update on local anesthetics in dentistry. J Can Dent Assoc 2002; 68: 546-5117)
3%メピバカイン塩酸塩の作用時間は、上顎浸潤麻酔では歯髄で 25 分、軟部組織で 90 分、

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