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資料4-1 経済財政運営と改革の基本方針2022 (9 ページ)

公開元URL https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2022/0607/agenda.html
出典情報 経済財政諮問会議(令和4年第8回 6/7)《内閣府》
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べきかという論点や本制度の国民的な理解・受け入れ可能性を十分に考慮した上で、授業
料無償化の対象となっていない学生について、安定的な財源を確保しつつ本格導入するこ
とに向け検討する5こととし、まずは大学院段階において導入することにより、ライフイベ
ントも踏まえた柔軟な返還・納付(出世払い)の仕組みの創設を行う。官民共同修学支援
プログラムの創設、地方自治体や企業による奨学金返還支援の促進等、若者を始め誰もが、
家庭の経済事情にかかわらず学ぶことができる環境の整備を進める。
未来を支える人材を育む大学等の機能強化を図る。このため、デジタル・グリーンなど
成長分野への大学等の再編促進と産学官連携強化等に向け、複数年度にわたり予見可能性
をもって再編に取り組める支援の検討や、私学助成のメリハリ付けの活用を始め、必要な
仕組みの構築等を進めていく。その際、現在 35%にとどまっている自然科学(理系)分野
の学問を専攻する学生の割合についてOECD諸国で最も高い水準である5割程度を目
指すなど具体的な目標を設定し、今後5~10 年程度の期間に集中的に意欲ある大学の主体
性をいかした取組を推進する。また、あらゆる分野の知見を総合的に活用し社会課題への
的確な対応を図る「総合知」の創出・活用を目指し、専門性を大事にしつつも、文理横断的
な大学入学者選抜や学びへの転換を進め、文系・理系の枠を超えた人材育成を加速する。
若手研究者と企業との共同研究を通じた人材育成等により大学院教育を強化する。
(賃上げ・最低賃金)
今年は、ここ数年低下してきた賃上げ率を反転させたが、ウクライナ情勢も相まって物
価が上昇している6。こうした中、賃上げの流れをサプライチェーン内の適切な分配を通じ
て中小企業に広げ、全国各地での賃上げ機運の一層の拡大を図る。
このため、中堅・中小企業の活力向上につながる事業再構築・生産性向上等の支援を通
じて賃上げの原資となる付加価値の増大を図るとともに、適切な価格転嫁が行われる環境
の整備に取り組むほか、抜本的に拡充した賃上げ促進税制の活用促進、賃上げを行った企
業からの優先的な政府調達等に取り組み、地域の中小企業も含めた賃上げを推進する。
新しい資本主義実現会議において、価格転嫁や多様な働き方の在り方について合意づく
りを進めるとともに、データ・エビデンスを基に、適正な賃金引上げの在り方について検
討を行う。
また、人への投資のためにも最低賃金の引上げは重要な政策決定事項である。最低賃金
の引上げの環境整備を一層進めるためにも事業再構築・生産性向上に取り組む中小企業へ
のきめ細やかな支援や取引適正化等に取り組みつつ、景気や物価動向を踏まえ、地域間格
差にも配慮しながら、できる限り早期に最低賃金の全国加重平均が 1000 円以上となるこ
とを目指し、引上げに取り組む。こうした考えの下、最低賃金について、官民が協力して
引上げを図るとともに、その引上げ額については、公労使三者構成の最低賃金審議会で、
生計費、賃金、賃金支払能力を考慮し、しっかり議論する。

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法制的な位置付けの検討を含む。
2022 年4月の消費者物価上昇率(総合)は前年同月比2.5%の上昇。

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