２．本日の論点：【１】「オミクロン株対応ワクチン」の接種について
（１）「オミクロン株対応ワクチン」の開発状況
まとめ
⃝

従来型ワクチンは、オミクロン株を含むすべての新型コロナウイルスの系統に対して、高い重症化（入院または死亡）予防効果が
ある。

⃝

新型コロナウイルスは、発生時から継続的に変異し、今後も変異は継続していくと考えられる。

⃝

わが国でもBA.2亜系統からBA.4亜系統、BA.5亜系統への急速な移り変わりが見られる。

⃝

米国FDAは、2022年秋に、「オミクロン株対応ワクチン」 （オミクロン株のスパイクタンパクを成分として含んだワクチン、従
来型ワクチンとの２価ワクチンを含む）を追加接種で使用するワクチンに含めていくべきであると表明している。また、従来型ワク
チンの成分とオミクロン株（BA.4/5）のスパイクタンパクを含んだ２価ワクチンを開発するよう、製造販売企業に勧告しており、Ｗ
ＨＯ（世界保健機関）も、新型コロナワクチンの構成にオミクロン株の成分を含めていくことが有益である可能性を指摘している。

⃝

ファイザー社及びモデルナ社が、現在用いられているワクチンを改良したものとして、「オミクロン株対応ワクチン」を開発中で
あり、FDA諮問委員会に報告されたデータによれば、「オミクロン株（BA.1）対応ワクチン」は、従来ワクチンと比較し、オミクロ
ン株（BA.1）の中和抗体価の優越な上昇を示し、オミクロン株（BA.4/5）に対しても一定の中和抗体価の上昇が見られた。

事務局案
⃝
⃝

「オミクロン株対応ワクチン」が開発中であることや諸外国の動向等を踏まえ、我が国においても、開発中の「オミクロン株対応ワク
チン」を予防接種に導入していく方向で検討してはどうか。
「オミクロン株対応ワクチン」の構成については、専門的な場を設けて検討することとしてはどうか。
オミクロン株対応ワクチンの構成の検討に係る具体的なポイント


オミクロン株の成分のみを含んだ単価ワクチン又は従来型ワクチンを含んだ２価ワクチン



オミクロン株の構成亜系統（BA.1又はBA.4/5）
26