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03【資料1】新型コロナワクチンの接種について (43 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26922.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会(第33回 7/22)《厚生労働省》
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2.本日の論点:【2】新型コロナワクチンと他のワクチンとの同時接種について

武田社ワクチン(ノババックス)とインフルエンザワクチン同時接種の安全性
武田社ワクチン(ノババックス)初回接種において、インフルエンザワクチン単独接種又は武田社ワクチン(ノバ
バックス)単独接種と比べて、両ワクチンの同時接種により安全性の懸念が増すことはなかったと報告されている。
Toback et al1 (Lancet Respiratory Medicine, 2022)

各群における接種後7日以内の副反応報告割合

研究内容:英国の4病院で新型コロナワクチン接種歴のない18歳以上の者が対象。武田社ワ
クチン(ノババックス)を2回接種する群とプラセボを2回接種する群に1:1にランダムに割
り付けられた本試験の中のサブ試験で、一部の参加者に対して、2020年9月28日ー11月28
日に武田社ワクチン(ノババックス)又はプラセボの初回接種時に、季節性インフルエンザワ
クチン※1を同時接種した。接種後の副反応、有害事象の報告割合による安全性と、インフル
エンザHI抗体価及び新型コロナウイルス抗スパイクIgG抗体価、新型コロナウイルス発症予防
効果※2による有効性を分析した第Ⅲ相多施設観察者盲検ランダム化比較試験。
結果:武田社ワクチン(ノババックス)とインフルエンザワクチンを同時に接種した同時接種
群217名、武田社ワクチン(ノババックス)単独を接種したノババックス群1,111名、インフ
ルエンザワクチンとプラセボを接種したインフルエンザ群214名、プラセボ単独を接種したプ
ラセボ群1,092名が解析された。接種後7日以内の副反応は以下の通り報告されている。
 同時接種群:
局所70.1%(重度※31.7%)全身60.1%(重度2.9%)
 ノババックス群: 局所57.6%(重度1.0%) 全身45.7%(重度1.3%)
 インフルエンザ群:局所39.4%(重度0%)
全身47.2%(重度2.8%)
各群における接種後21日以内に報告された有害事象
 プラセボ群:
局所17.9%(重度0.2%) 全身36.3%(重度1.1%)
接種後21日以内の有害事象は以下の通り報告されている。
 同時接種群:
18.4%(重篤な有害事象0.5%)
 ノババックス群: 17.6%(重篤な有害事象0.6%)
 インフルエンザ群:14.5%(重篤な有害事象0%)
 プラセボ群:
14.0%(重篤な有害事象0.6%)
著者らは以下の通り述べている。他の群と比較した同時接種群における局所副反応の増分は軽
度の副反応の増加が原因であった。更に主観的な症状(疼痛、圧痛)は増えた一方で、客観的
な症状(紅斑、腫脹)の増加が見られなかった。また、同時接種群における全身副反応の中程
度の増加は、接種した免疫原の増加やサブ試験参加者の年齢が比較的若かったことに合致した。
※1 18ー64歳は細胞性4価ワクチン、65歳以上はアジュバント添加3価ワクチンを使用。
※2 研究開始時及び武田社ワクチン(ノババックス)又はプラセボ2回目接種後6日以内までに新型コロナウイルス感染歴がなく、プロトコルからの逸脱がなかった者のみを対象に解析。
※3 Grade3以上を指す。
1. Toback S, Galiza E, Cosgrove C, et al. Safety, immunogenicity, and efficacy of a COVID-19 vaccine (NVX-CoV2373) co-administered with seasonal influenza vaccines: an
exploratory substudy of a randomised, observer-blinded, placebo-controlled, phase 3 trial. Lancet Respir Med. 2022;10(2):167-179.

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