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参考資料1 一般用医薬品の適正使用の一層の推進に向けた依存性の実態把握と適切な販売のための研究 (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27051.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第7回 7/27)《厚生労働省》 |
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2)
のダルクの利用者(入所者・通所者・無給スタ
累積再使用率(薬物)
:フォローアップ期間
ッフ)695 名であった。このうち、ベースライ
中に一度でも薬物の再使用があったケー
ン調査時に、対象者が自ら選択した主たる依存
スが占める割合
3)
物質の情報をもとに、覚せい剤群(n=301)
、ア
累積再使用率(アルコール)
:フォローアッ
ルコール群(n=170)
、危険ドラッグ群(n=65)
、
プ期間中に一度でも再飲酒があったケー
処方薬群(n=29)
、大麻群(n=24)
、および一般
スが占める割合
用医薬品群(n=21)の 6 群に分類し、群間比較
なお、群間の比較を行う際には、量的変数に
を行った。また、一般用医薬品群 21 名のうち、
ついては一元配置分散分析(ANOVA)
、カテゴ
14 名について追加調査を実施した。
リカル変数については、フィッシャーの正確確
率検定を用いて有意差検討を行った。
2. 調査方法
追加の調査事項は「主たる乱用製品名」
、
「当
該製品の選択理由」
、
「1 日あたりの最大使用量」
、
本研究の情報源となっている「ダルク追っか
け調査」の調査方法については、過去の報告書
「主な入手先(ドラッグストア/個人薬局/イン
8-11)を参照されたい。
ターネット/万引き/身近な人からの譲渡/その
本研究においては、2016 年 10~12 月に実施
他)
」
、
「乱用開始のきっかけ」
、
「乱用に伴う身体
的・精神的な症状」であった。
されたベースライン調査および、6 ヶ月ごと、
計 4 回実施されたフォローアップ調査のデータ
以上、研究実施にあたっては、
「人を対象とす
る医学系研究に関する倫理指針」を遵守し、国
を使用した。
立精神・神経医療研究センター倫理委員会の承
一般用医薬品群の特徴を明らかにするため
認を得た(承認番号 A2016-022)
。
に、ベースライン調査のデータベースより、年
齢(ベースライン調査時)
、性別(生物学的な性)
、
施設利用区分(入所者/通所者/無給スタッフ)、
C. 研究結果
最終学歴(高校卒業以上/以下)
、受刑歴の有無
1. 各群の基本属性
(薬物事犯/薬物事犯以外の犯罪)
、治療歴(回
表 1 に主たる依存物質別にみた対象者の基本
復支援施設、精神科病院、自助グループ、精神
属性を示した。対象者の平均年齢は、覚せい
保健福祉センター、刑務所・保護観察所)
、併存
剤群(42.7 歳)
、アルコール群(50.7 歳)
、危
障害の診断歴、慢性疾患の診断歴、各薬物の使
用経験および初回使用年齢(19 種類)
、DAST-20
険ドラッグ群(33.1 歳)
、処方箋群(39.4
歳)
、大麻群(36.2 歳)
、一般用医薬品群(37.5
(薬物関連問題の重症度尺度)12)の情報を抽出
歳)であった(p<0.001)
。男性が占める割合
し、群間比較を行った。ただし、各薬物の使用
は、覚せい剤群(90.4%)
、アルコール群
経験および初回使用年齢を尋ねる質問におい
(96.5%)
、危険ドラッグ群(95.4%)
、処方箋
て、医薬品の使用については、乱用目的での使
群(82.8%)
、大麻群(100.0%)
、一般用医薬品
用について尋ね、治療目的での使用は除外した。
群(95.2%)であった(p=0.022)
。
一方、各群の予後については、累積断薬率、
高校卒業以上の学歴を有する割合は、覚せ
累積再使用率(薬物)
、累積再使用率(アルコー
い剤群(38.9%)
、アルコール群(54.7%)
、危
ル)
、生活保護受給率、就労率について、フォロ
険ドラッグ群(60.0%)
、処方箋群(69.0%)
、
ーアップ 1(6 ヶ月後)からフォローアップ 4(28
大麻群(62.5%)
、一般用医薬品群(76.2%)で
ヶ月後)までの結果を比較した。なお、それぞ
あった(p<0.001)
。薬物犯罪での受刑歴を有す
れの指標は以下のように定義される。
1) 累積断薬率:フォローアップ期間中にアル
る割合は、覚せい剤群(59.8%)
、アルコール
群(12.4%)
、危険ドラッグ群(4.6%)
、処方箋
コール・薬物の再使用が一度もないケース
群(6.9%)
、大麻群(8.3%)
、一般用医薬品群
が占める割合
(9.5%)であった。
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のダルクの利用者(入所者・通所者・無給スタ
累積再使用率(薬物)
:フォローアップ期間
ッフ)695 名であった。このうち、ベースライ
中に一度でも薬物の再使用があったケー
ン調査時に、対象者が自ら選択した主たる依存
スが占める割合
3)
物質の情報をもとに、覚せい剤群(n=301)
、ア
累積再使用率(アルコール)
:フォローアッ
ルコール群(n=170)
、危険ドラッグ群(n=65)
、
プ期間中に一度でも再飲酒があったケー
処方薬群(n=29)
、大麻群(n=24)
、および一般
スが占める割合
用医薬品群(n=21)の 6 群に分類し、群間比較
なお、群間の比較を行う際には、量的変数に
を行った。また、一般用医薬品群 21 名のうち、
ついては一元配置分散分析(ANOVA)
、カテゴ
14 名について追加調査を実施した。
リカル変数については、フィッシャーの正確確
率検定を用いて有意差検討を行った。
2. 調査方法
追加の調査事項は「主たる乱用製品名」
、
「当
該製品の選択理由」
、
「1 日あたりの最大使用量」
、
本研究の情報源となっている「ダルク追っか
け調査」の調査方法については、過去の報告書
「主な入手先(ドラッグストア/個人薬局/イン
8-11)を参照されたい。
ターネット/万引き/身近な人からの譲渡/その
本研究においては、2016 年 10~12 月に実施
他)
」
、
「乱用開始のきっかけ」
、
「乱用に伴う身体
的・精神的な症状」であった。
されたベースライン調査および、6 ヶ月ごと、
計 4 回実施されたフォローアップ調査のデータ
以上、研究実施にあたっては、
「人を対象とす
る医学系研究に関する倫理指針」を遵守し、国
を使用した。
立精神・神経医療研究センター倫理委員会の承
一般用医薬品群の特徴を明らかにするため
認を得た(承認番号 A2016-022)
。
に、ベースライン調査のデータベースより、年
齢(ベースライン調査時)
、性別(生物学的な性)
、
施設利用区分(入所者/通所者/無給スタッフ)、
C. 研究結果
最終学歴(高校卒業以上/以下)
、受刑歴の有無
1. 各群の基本属性
(薬物事犯/薬物事犯以外の犯罪)
、治療歴(回
表 1 に主たる依存物質別にみた対象者の基本
復支援施設、精神科病院、自助グループ、精神
属性を示した。対象者の平均年齢は、覚せい
保健福祉センター、刑務所・保護観察所)
、併存
剤群(42.7 歳)
、アルコール群(50.7 歳)
、危
障害の診断歴、慢性疾患の診断歴、各薬物の使
用経験および初回使用年齢(19 種類)
、DAST-20
険ドラッグ群(33.1 歳)
、処方箋群(39.4
歳)
、大麻群(36.2 歳)
、一般用医薬品群(37.5
(薬物関連問題の重症度尺度)12)の情報を抽出
歳)であった(p<0.001)
。男性が占める割合
し、群間比較を行った。ただし、各薬物の使用
は、覚せい剤群(90.4%)
、アルコール群
経験および初回使用年齢を尋ねる質問におい
(96.5%)
、危険ドラッグ群(95.4%)
、処方箋
て、医薬品の使用については、乱用目的での使
群(82.8%)
、大麻群(100.0%)
、一般用医薬品
用について尋ね、治療目的での使用は除外した。
群(95.2%)であった(p=0.022)
。
一方、各群の予後については、累積断薬率、
高校卒業以上の学歴を有する割合は、覚せ
累積再使用率(薬物)
、累積再使用率(アルコー
い剤群(38.9%)
、アルコール群(54.7%)
、危
ル)
、生活保護受給率、就労率について、フォロ
険ドラッグ群(60.0%)
、処方箋群(69.0%)
、
ーアップ 1(6 ヶ月後)からフォローアップ 4(28
大麻群(62.5%)
、一般用医薬品群(76.2%)で
ヶ月後)までの結果を比較した。なお、それぞ
あった(p<0.001)
。薬物犯罪での受刑歴を有す
れの指標は以下のように定義される。
1) 累積断薬率:フォローアップ期間中にアル
る割合は、覚せい剤群(59.8%)
、アルコール
群(12.4%)
、危険ドラッグ群(4.6%)
、処方箋
コール・薬物の再使用が一度もないケース
群(6.9%)
、大麻群(8.3%)
、一般用医薬品群
が占める割合
(9.5%)であった。
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