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参考資料1 一般用医薬品の適正使用の一層の推進に向けた依存性の実態把握と適切な販売のための研究 (7 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27051.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第7回 7/27)《厚生労働省》 |
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ることで、一般用医薬品による依存等の傾向を
割合 76.2%、薬物犯罪での受刑歴を有する
把握した(研究 1、以下「患者調査」と表記す
割合 9.5%、薬物依存以外の併存障害の診断
る)
。さらに、現在の薬局等における、
「濫用等
のおそれのある医薬品」の販売の実態を調査す
歴を有する割合 33.3%であった。DAST-20
スコアの平均値は 14.7 であり、6 群の中で
ることで、一般用医薬品による依存が疑われる
最も高かった。
2.
事例がどの程度存在するのかを把握し、その購
一般用医薬品群は、大麻(61.9%)
、覚せい
入方法やきっかけ、販売実態をふまえ、適切な
剤(52.4%)、MDMA(33.3%)、コカイン
販売の実施のためのガイドライン等の検討を
(28.6%)
、などの規制薬物を併用していた。
3.
行った(研究 2、以下「販売調査」と表記する)
。
一般用医薬品群の各薬物の乱用開始年齢
の平均値は、アルコール(15.8 歳)
、タバコ
【各分担研究の概要】
(15.9 歳)
、大麻(17.6 歳)
、有機溶剤(17.9
研究 1
民間の依存症支援団体利用者を対象とする
依存実態の再解析及び追加調査(患者調査)
研究分担者 嶋根 卓也
(国立精神・神経医療研究センター
精神保健研究所薬物依存研究部)
歳)
、ガス(19.6 歳)
、一般用医薬品・鎮咳
薬(20.2 歳)
、覚せい剤(21.2 歳)
、一般用
医薬品・風邪薬(21.9 歳)と続いた。
4.
一般用医薬品群の累積再使用率(薬物)は、
6ヶ月後 4.8%、12 ヶ月 14.3%、
18 ヶ月 19.0%、
24 ヶ月 28.6%であった。12 ヶ月、18 ヶ月、
24 ヶ月における累積再使用率(薬物)は、
一般用医薬品群が最も高かった。
A. 研究目的
本研究では薬物依存の民間支援団体である
5.
一般用医薬品群の主たる依存対象は、エス
ダルク利用者を対象として、一般用医薬品症
エスブロン®錠(鎮咳去痰薬)
、エスエスブ
例の実態を把握することを目的とした。
ロン®「カリュー」
(鎮咳去痰薬)
、新ブロ
ン®液エース(鎮咳去痰薬)
、新トニン®咳
B. 研究方法
止め液(鎮咳去痰薬)
、パブロンゴールドA
ダルク利用者の追跡調査である「ダルク追っ
かけ調査」のデータをもとに、再分析を行い、
一般用医薬品症例の特徴を検討した。対象は全
国 46 団体のダルク利用者 695 名から、主たる
依存対象が一般用医薬品群(21 名)を抽出し、
覚せい剤群(301 名)
、アルコール群(170 名)
、
危険ドラッグ群(65 名)
、処方薬群(29 名)
、大
麻群(24 名)と基本属性、犯罪歴、薬物使用歴、
薬物依存の重症度、再使用率などを6群間で比
較検討した。また、一般用医薬品群 21 名のう
ち、14 名に対して追加調査を実施し、乱用対象
となっていた具体的な製品名、入手方法、乱用
に伴う精神的・身体的な症状などの詳細を聞き
取った。
(総合感冒薬)
、エスタックイブ(総合感冒
薬)
、ナロンエース(総合感冒薬)であった。
6.
「手で『5 本』などとサインを送ると、何
箱でも売ってくれる状態であった」や「某
ドラッグストアでは、製品を多く買うと安
くしてくれるサービスがあった」といった
証言からは、乱用・依存に対する警戒心が
低いだけではなく、乱用・依存を後押しす
るような大量販売・不適切販売を続けてい
る薬局・ドラッグストアも存在することが
明らかになった。
7.
「購入の際に、販売員より『1 人 1 本まで』
と止められたことがあったが・・・」や「1
回だけ、ドラッグストア(チェーン店)で
C. 研究結果
1. 一般用医薬品群は、平均年齢 37.5 歳、男性
ナロンエース(80 錠)を 2 つ購入しようと
した際に、販売員より、
『肝臓が悪くなりま
比率 95.2%、高校卒業以上の学歴を有する
すよ』と声掛けがあった」という証言から
は、大量・頻回購入に対する販売制限や、
6
割合 76.2%、薬物犯罪での受刑歴を有する
把握した(研究 1、以下「患者調査」と表記す
割合 9.5%、薬物依存以外の併存障害の診断
る)
。さらに、現在の薬局等における、
「濫用等
のおそれのある医薬品」の販売の実態を調査す
歴を有する割合 33.3%であった。DAST-20
スコアの平均値は 14.7 であり、6 群の中で
ることで、一般用医薬品による依存が疑われる
最も高かった。
2.
事例がどの程度存在するのかを把握し、その購
一般用医薬品群は、大麻(61.9%)
、覚せい
入方法やきっかけ、販売実態をふまえ、適切な
剤(52.4%)、MDMA(33.3%)、コカイン
販売の実施のためのガイドライン等の検討を
(28.6%)
、などの規制薬物を併用していた。
3.
行った(研究 2、以下「販売調査」と表記する)
。
一般用医薬品群の各薬物の乱用開始年齢
の平均値は、アルコール(15.8 歳)
、タバコ
【各分担研究の概要】
(15.9 歳)
、大麻(17.6 歳)
、有機溶剤(17.9
研究 1
民間の依存症支援団体利用者を対象とする
依存実態の再解析及び追加調査(患者調査)
研究分担者 嶋根 卓也
(国立精神・神経医療研究センター
精神保健研究所薬物依存研究部)
歳)
、ガス(19.6 歳)
、一般用医薬品・鎮咳
薬(20.2 歳)
、覚せい剤(21.2 歳)
、一般用
医薬品・風邪薬(21.9 歳)と続いた。
4.
一般用医薬品群の累積再使用率(薬物)は、
6ヶ月後 4.8%、12 ヶ月 14.3%、
18 ヶ月 19.0%、
24 ヶ月 28.6%であった。12 ヶ月、18 ヶ月、
24 ヶ月における累積再使用率(薬物)は、
一般用医薬品群が最も高かった。
A. 研究目的
本研究では薬物依存の民間支援団体である
5.
一般用医薬品群の主たる依存対象は、エス
ダルク利用者を対象として、一般用医薬品症
エスブロン®錠(鎮咳去痰薬)
、エスエスブ
例の実態を把握することを目的とした。
ロン®「カリュー」
(鎮咳去痰薬)
、新ブロ
ン®液エース(鎮咳去痰薬)
、新トニン®咳
B. 研究方法
止め液(鎮咳去痰薬)
、パブロンゴールドA
ダルク利用者の追跡調査である「ダルク追っ
かけ調査」のデータをもとに、再分析を行い、
一般用医薬品症例の特徴を検討した。対象は全
国 46 団体のダルク利用者 695 名から、主たる
依存対象が一般用医薬品群(21 名)を抽出し、
覚せい剤群(301 名)
、アルコール群(170 名)
、
危険ドラッグ群(65 名)
、処方薬群(29 名)
、大
麻群(24 名)と基本属性、犯罪歴、薬物使用歴、
薬物依存の重症度、再使用率などを6群間で比
較検討した。また、一般用医薬品群 21 名のう
ち、14 名に対して追加調査を実施し、乱用対象
となっていた具体的な製品名、入手方法、乱用
に伴う精神的・身体的な症状などの詳細を聞き
取った。
(総合感冒薬)
、エスタックイブ(総合感冒
薬)
、ナロンエース(総合感冒薬)であった。
6.
「手で『5 本』などとサインを送ると、何
箱でも売ってくれる状態であった」や「某
ドラッグストアでは、製品を多く買うと安
くしてくれるサービスがあった」といった
証言からは、乱用・依存に対する警戒心が
低いだけではなく、乱用・依存を後押しす
るような大量販売・不適切販売を続けてい
る薬局・ドラッグストアも存在することが
明らかになった。
7.
「購入の際に、販売員より『1 人 1 本まで』
と止められたことがあったが・・・」や「1
回だけ、ドラッグストア(チェーン店)で
C. 研究結果
1. 一般用医薬品群は、平均年齢 37.5 歳、男性
ナロンエース(80 錠)を 2 つ購入しようと
した際に、販売員より、
『肝臓が悪くなりま
比率 95.2%、高校卒業以上の学歴を有する
すよ』と声掛けがあった」という証言から
は、大量・頻回購入に対する販売制限や、
6