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資料2-1 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤による接触皮膚炎(案) (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》
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表 1.接触皮膚炎を起こすと報告されている抗菌・抗真菌外用薬
病型

原因物質

アミノグリ
コシド系
抗菌薬
抗菌薬

アレル
ギー性
接触皮

アミノグリ
コシド系
以外の抗菌


膚炎

抗真菌薬

イミダゾー
ル系
抗真菌薬
イミダゾー
ル系
以外の抗真
菌薬

部位・特徴

フラジオマイシン硫酸塩(ソフラチュール®、クロマ
イ®P軟膏、フラジオ®軟膏、バラマイシン®軟膏)
、硫
酸ゲンタマイシン硫酸塩(ゲンタシン®軟膏)
、カナ
マイシン硫酸塩(カナマイシン®軟膏)
クロラムフェニコール(クロマイ®P軟膏、クロロマ
イセチン®軟膏)、バシトラシン(バラマイシン®軟
膏)
、フシジン酸ナトリウム(フシジンレオ®軟膏)、
ナジフロキサシン(アクアチム®クリーム)
、スルフ
ァジアジン銀(ゲーベン®クリーム)
、オキシテトラ
サイクリン塩酸塩(テラコートリル®軟膏、テラマイ
シン®軟膏)クリンダマイシンリン酸エステル(ダラ
シン®Tゲル)
、ポリミキシンB硫酸塩(テラマイシン
®軟膏、硫酸ポリミキシンB末)、エリスロマイシン
(エリスロシン®軟膏)
クロトリマゾール(エンペシド®)
、ケトコナゾール
(ニゾラール®)
、ネチコナゾール塩酸塩(アトラン
ト®)、ルリコナゾール(ルリコン®)、スルコナゾー
ル硝酸塩(エクセルダーム®)
、ビホナゾール(マイ
コスポール®)
、ラノコナゾール(アスタット®)
アモロルフィン塩酸塩(ペキロン®)
、テルビナフィ
ン塩酸塩(ラミシール®)
、ブテナフィン塩酸塩(メ
ンタックス®、ボレー®)
、トルナフテート(ハイアラ
ージン®)

創部(切創、びらん、潰
瘍)に好発。
ア ミノグリ コシド系抗
菌 薬は基本 構造骨格が
類似しており、交叉感作
を起こしやすい。交叉反
応により、同系統の注射
薬 などで全 身性接触皮
膚 炎として の薬疹が誘
発されることがある。

足、股部、臀部などの外
用部位に好発。
イ ミダゾー ル系抗菌薬
間では、交叉反応を起こ
しやすいため、症状を起
こ した場合 は別系統の
外 用に変更 したほうが
よい。

※特に頻度の高いとされるものを太字で記した。

b. 抗真菌外用薬
抗真菌薬の接触皮膚炎は趾間、陰股部などの密封された部位に好発する。びらんを伴う
重度の皮疹を生じることが多く、また、市販薬では、白癬ではない疾患に抗真菌薬を使用
することがあり、この場合は効果がないばかりか、接触皮膚炎を発症する頻度が高い。表
1 に、接触皮膚炎を起こすことが報告されている抗真菌薬の外用薬を、イミダゾール系と
それ以外に分けて表示した 7-11)。
1980 年代後半よりイミダゾール系抗真菌薬が頻用されるようになってその接触皮膚炎が増
加している。同じ系統の抗真菌薬の間では交叉感作が多く報告されているため、外用を変
更する場合は系統の異なる外用薬に変更した方が良い 7-9)。近年、ビニルイミダゾール系抗
真菌剤による接触皮膚炎の報告でルリコナゾールとラノコナゾールの交叉感作に関する考
察があり、ラノコナゾール外用薬のスイッチ over the counter:スイッチ OTC(医療用医
薬品として用いられた成分が、OTC 医薬品に転換された医薬品)が販売されていることも
あり今後、注意が必要である 10-12)。
抗真菌外用薬の接触皮膚炎では、主薬以外に、止痒剤のクロタミトン、乳化安定剤のセタ
ノールなどもアレルギー性接触皮膚炎の原因として報告されている。
c. 消炎鎮痛外用薬
接触皮膚炎を起こすと報告されている消炎鎮痛外用薬とその OTC によく配合されている
局所麻酔薬や鎮痒外用薬を表 2 に示す。
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