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資料2-1 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤による接触皮膚炎(案) (21 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html |
出典情報 | 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》 |
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接触皮膚炎症候群
(OTC)
ェロール酢酸エステル、プレドニゾロン酢酸エステル
配合)
抗菌薬膣錠
クロマイ®腟錠(クロラムフェニコール)
を起こすこともあ
る。
感作されやすい抗
菌薬、局所麻酔薬な
どが複数の薬剤が
配合されているこ
とも多い。
※特に頻度の高いとされるものを太字で記した。
主薬が複数配合されているものもある
分をカッコ内に示した 20)。
17-19)
。製品名を中心に接触皮膚炎を起こす含有成
h. その他の外用薬;乾癬治療外用薬・漢方含有外用薬など
タカルシトール、カルシポトリオール、マキサカルシトールなどの活性型ビタミン
D3 誘導体製剤による接触皮膚炎やオクソラレンの光接触皮膚炎は報告されているが稀
である 21-23)。両者の接触皮膚炎が共に既存の乾癬病変をほぼ正常の皮膚を介して取り
囲むように環状紅斑として出現するのが特徴である。このようにあたかも先にある乾
癬病変を避けるように出現する所見は、antigenic competition 現象と考えられている
21-23)
。高濃度の活性型ビタミン D3 誘導体製剤では刺激感が多くみられる。また漢方含
有外用薬によるアレルギー性接触皮膚炎の報告もある。紫雲膏は報告が多く 24-27)、主
成分であるシコン、トウキ、基剤に含まれるミツロウやゴマ油が原因となっている。太
乙膏による報告もあり、やはりミツロウが原因と特定されている 28)。
i. 基剤、乳化剤、防腐剤
外用薬に使用される基剤、乳化剤、防腐剤は他の外用薬や化粧品にも使用されるため、
これらの成分による接触皮膚炎では多種類の外用薬および化粧品により症状が誘発さ
れる。したがって、パッチテストで原因成分を明らかにし、その成分を含まない製品を
選択するよう指導する必要がある。
基剤では、ラノリン、セタノール、亜硫酸ナトリウム、ミツロウ、防腐剤ではパラベ
ンが多数の外用薬に含まれており、接触皮膚炎の頻度も高い 29-31)。また保湿成分であ
るプロピレングリコールや 1,3-ブチレングリコールも稀ではあるがアレルギー性接触
皮膚炎の報告が増えている 32)。点眼薬では、基剤のε-アミノカプロン酸や防腐剤の塩
化ベンザルコニウムによるアレルギー性接触皮膚炎の報告が多い 13)。
(5)医療関係者の対応のポイント
基礎疾患の治療のために外用薬を使用する場合、繰り返し十分な量を塗布することから、
医薬品による接触皮膚炎の発見が遅れると、その症状は重症化しやすい。全身症状を伴う
場合、全身に皮疹が拡大した場合、多量の滲出液を伴う、あるいは浮腫が強いなどの重度
の症状があれば、入院設備のある皮膚科の専門病院に紹介する。また、重度の症状ではな
くても早期に診断し、原因をパッチテスト(貼付試験)で確定し、治療に必要な外用薬を
患者が感作されていないものに変更することが重篤な副作用を防ぐうえで重要である。
接触皮膚炎の症状は、その発症機序によって多彩である。したがって、その症状に応じ
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(OTC)
ェロール酢酸エステル、プレドニゾロン酢酸エステル
配合)
抗菌薬膣錠
クロマイ®腟錠(クロラムフェニコール)
を起こすこともあ
る。
感作されやすい抗
菌薬、局所麻酔薬な
どが複数の薬剤が
配合されているこ
とも多い。
※特に頻度の高いとされるものを太字で記した。
主薬が複数配合されているものもある
分をカッコ内に示した 20)。
17-19)
。製品名を中心に接触皮膚炎を起こす含有成
h. その他の外用薬;乾癬治療外用薬・漢方含有外用薬など
タカルシトール、カルシポトリオール、マキサカルシトールなどの活性型ビタミン
D3 誘導体製剤による接触皮膚炎やオクソラレンの光接触皮膚炎は報告されているが稀
である 21-23)。両者の接触皮膚炎が共に既存の乾癬病変をほぼ正常の皮膚を介して取り
囲むように環状紅斑として出現するのが特徴である。このようにあたかも先にある乾
癬病変を避けるように出現する所見は、antigenic competition 現象と考えられている
21-23)
。高濃度の活性型ビタミン D3 誘導体製剤では刺激感が多くみられる。また漢方含
有外用薬によるアレルギー性接触皮膚炎の報告もある。紫雲膏は報告が多く 24-27)、主
成分であるシコン、トウキ、基剤に含まれるミツロウやゴマ油が原因となっている。太
乙膏による報告もあり、やはりミツロウが原因と特定されている 28)。
i. 基剤、乳化剤、防腐剤
外用薬に使用される基剤、乳化剤、防腐剤は他の外用薬や化粧品にも使用されるため、
これらの成分による接触皮膚炎では多種類の外用薬および化粧品により症状が誘発さ
れる。したがって、パッチテストで原因成分を明らかにし、その成分を含まない製品を
選択するよう指導する必要がある。
基剤では、ラノリン、セタノール、亜硫酸ナトリウム、ミツロウ、防腐剤ではパラベ
ンが多数の外用薬に含まれており、接触皮膚炎の頻度も高い 29-31)。また保湿成分であ
るプロピレングリコールや 1,3-ブチレングリコールも稀ではあるがアレルギー性接触
皮膚炎の報告が増えている 32)。点眼薬では、基剤のε-アミノカプロン酸や防腐剤の塩
化ベンザルコニウムによるアレルギー性接触皮膚炎の報告が多い 13)。
(5)医療関係者の対応のポイント
基礎疾患の治療のために外用薬を使用する場合、繰り返し十分な量を塗布することから、
医薬品による接触皮膚炎の発見が遅れると、その症状は重症化しやすい。全身症状を伴う
場合、全身に皮疹が拡大した場合、多量の滲出液を伴う、あるいは浮腫が強いなどの重度
の症状があれば、入院設備のある皮膚科の専門病院に紹介する。また、重度の症状ではな
くても早期に診断し、原因をパッチテスト(貼付試験)で確定し、治療に必要な外用薬を
患者が感作されていないものに変更することが重篤な副作用を防ぐうえで重要である。
接触皮膚炎の症状は、その発症機序によって多彩である。したがって、その症状に応じ
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