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資料2-1 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤による接触皮膚炎(案) (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》
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も 2 つの型があり、それぞれ光毒性接触皮膚炎、光アレルギー性接触皮膚炎と呼んでいる。
光毒性とは物質に紫外線が当たり、それによって活性酸素が発生し組織・細胞傷害をもた
らすものである。特異的免疫反応が起こったわけではなく、感作も必要としない。一方、
光アレルギー性接触皮膚炎は光抗原特異的な免疫反応機序によって起こったものであり、
感作を必要とし、T 細胞が媒介する。現在、光接触皮膚炎のほとんどがアレルギー性である
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。反応を起こす光の波長を作用波長と呼ぶが、本症の作用波長は長波長紫外線(UVA)が
主である。すなわち光感作物質に UVA が照射されると、その化学構造に何らかの変化が起
こり、個体が感作・惹起されることになる。原因物質は単純化学物質であるため、通常の
接触皮膚炎との相同性を考慮すると、当然、抗原はハプテン類似物質であることが考えら
れ、2 つ説が提唱されてきた。ひとつは、感作物質はプロハプテン(prohapten)であって
紫外線に曝されるとハプテンとしての性格を持つ物質、すなわち蛋白と結合しうる物質に
光分解されるというものである。もう一つは、感作物質は光ハプテン(photohapten)であ
り、紫外線照射によりその構造の一部が光分解されると同時に近傍の蛋白と共有結合し、
完全抗原ができあがるという説である 40)。現在、光アレルギー性物質のかなりの部分は光
ハプテンであることが判明している。
d. 全身性接触皮膚炎・接触皮膚炎症候群
経皮感作成立後に同一抗原が経口・吸入・注射など非経皮的なルートで生体に侵入する
ことによって全身に皮膚炎を生じるものを全身性接触皮膚炎と呼ぶ 41)。金属が原因の場合
は全身型金属アレルギーと呼ばれることもある 42)。この場合の機序として、先に述べたア
レルギー性接触皮膚炎反応と同様の機序のほか、金属が関与する場合には金属イオンが抗
原提示細胞内における抗原プロセッシングの過程に作用し、自己抗原を提示させるように
変化させ、その結果自己反応性の T 細胞の誘導を促すなどの機序が言われている 43)。
経皮感作の成立後、同一の抗原が繰り返し経皮的に接触し、強いかゆみを伴う皮膚病変
が接触範囲を越えて全身に出現する場合を接触皮膚炎症候群と呼ぶ 41)(図 3)。典型的なも
のは自家感作性皮膚炎様の症状となるが、これは湿疹反応が引き起こされた接触部位から
経皮的に抗原が吸収されて血行性に散布されて生じるものと推測されている 44)。
e. 接触蕁麻疹
接触蕁麻疹は経皮的な物質の接触により起こる蕁麻疹反応のことで、多くの場合、物質
が接触した部位にすぐに膨疹が出現する。まれに数時間後の膨疹の出現や、他の部位に症
状が拡大する場合がある。さらに、直接的および搔破などにより遅延型湿疹反応を伴うこ
とがある反応形式から非アレルギー型、アレルギー型、未定型の 3 型に分類される。非ア
レルギー型は症状が接触した部位にとどまることが多く、症状の程度は原因物質の量や濃
度に依存する。保存料、香料や化粧品に含まれる安息香酸、ソルビン酸、桂皮アルデヒド
(シンナムアルデヒド)などが原因となる 45)。これらの物質がヒスタミンや他の血管作動
性物質を放出し起こる反応である。アレルギー型は経皮的にアレルゲンが侵入し、I 型ア
レルギー反応を起こす。原因物質が接触した局所以外にも蕁麻疹が現れ、喘息・鼻炎など
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