よむ、つかう、まなぶ。
医薬品・医療機器等安全性情報397号 (9 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000083859.html |
出典情報 | 医薬品・医療機器等安全性情報397号(12/14)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
〔症例概要〕
患者
No.
性・
年齢
1
男 腎性貧血
80代 (慢性腎不全,
甲状腺機能低
下症,続発性
副甲状腺機能
亢進症,カル
ニチン欠損症,
高尿 酸 血 症,
高脂血症,慢
性胃炎,慢性
心不全,大腸
血 管異 形 成,
鉄欠乏性貧
血,皮膚そう
痒症,不眠症,
慢性便秘)
使用理由
(合併症)
副作用
1日投与量
投与期間
100 mg
22日間
経過及び処置
甲状腺機能低下症
投与開始前
甲状腺機能低下症のため,レボチロキシンナトリウム水和物
(25µg)にて加療。
投与開始日 透析期腎性貧血に対し,
ダルベポエチンアルファ(100µg/週)
から本剤(100mg,週3回)へ変更。
投与12日後 甲状腺刺激ホルモン(TSH)0.12µIU/mL,遊離サイロキシ
ン(FT4)0.56ng/dLと急激な低下を認める。甲状腺機能低
下症の悪化を発現。
投与21日後 食欲不振を認め,体重増加が少なくなる。また,透析終了時
(投与中止日) にダイアライザーに黄染を認める。本剤投与中止。
中止2日後 総ビリルビン上昇,CT検査にて胆泥を認める。黄疸,肝機
能障害発現。
中止5日後 総ビリルビンはさらに上昇を認め,食事をほとんど摂取でき
ないため経過観察,精査目的にて入院。
中止6日後 薬剤性の肝機能障害が疑われたため,アトルバスタチンカル
シウム水和物,アロプリノール,フェキソフェナジン塩酸塩,
エソメプラゾールマグネシウム水和物の投与中止。
中止7日後 レボチロキシンナトリウム水和物増量(37.5µg)
。
中止8日後 食欲改善し,食事を全量摂取。食欲不振回復。
中止33日後 黄疸,肝機能障害回復。
中止47日後 甲状腺機能低下症の悪化回復。
中止62日後 退院。
臨床検査値
TSH(µIU/mL)
FT4(ng/dL)
Hb(g/dL)
T-BiL(mg/dL)
D-BiL(mg/dL)
AST(IU/L)
ALT(IU/L)
Al-P(IU/L)
γ-GTP(IU/L)
投与
投与
投与
投与
中止
中止
中止
中止
中止
中止
23日前 2日前 12日後 19日後 2日後 5日後 12日後 19日後 33日後 47日後
14.85
-
0.12
0.10
-
-
-
5.73
-
3.67
0.94
-
0.56
0.39
-
-
-
0.83
-
0.83
8.4
9.2
11.0
12.4
12.6
14.2
13.7
12.9
11.2
11.3
-
0.67
-
-
3.73
4.15
2.04
-
1.18
-
-
-
-
-
2.71
3.11
1.15
-
-
-
-
33
-
-
32
36
38
-
18
-
-
20
-
-
20
20
25
-
13
-
-
378
-
-
310
314
290
-
332
-
-
65
-
-
35
30
33
-
53
-
併用薬:レボチロキシンナトリウム水和物,アルファカルシドール,レボカルニチン,アロプリノール,ア
トルバスタチンカルシウム水和物,レバミピド,エソメプラゾールマグネシウム水和物,ビソプロロールフマ
ル酸塩,フマル酸第一鉄,フェキソフェナジン塩酸塩,ナルフラフィン塩酸塩,ブロチゾラム,ラクツロース
医薬品・医療機器等安全性情報
No.397
-9-
2022年12月
患者
No.
性・
年齢
1
男 腎性貧血
80代 (慢性腎不全,
甲状腺機能低
下症,続発性
副甲状腺機能
亢進症,カル
ニチン欠損症,
高尿 酸 血 症,
高脂血症,慢
性胃炎,慢性
心不全,大腸
血 管異 形 成,
鉄欠乏性貧
血,皮膚そう
痒症,不眠症,
慢性便秘)
使用理由
(合併症)
副作用
1日投与量
投与期間
100 mg
22日間
経過及び処置
甲状腺機能低下症
投与開始前
甲状腺機能低下症のため,レボチロキシンナトリウム水和物
(25µg)にて加療。
投与開始日 透析期腎性貧血に対し,
ダルベポエチンアルファ(100µg/週)
から本剤(100mg,週3回)へ変更。
投与12日後 甲状腺刺激ホルモン(TSH)0.12µIU/mL,遊離サイロキシ
ン(FT4)0.56ng/dLと急激な低下を認める。甲状腺機能低
下症の悪化を発現。
投与21日後 食欲不振を認め,体重増加が少なくなる。また,透析終了時
(投与中止日) にダイアライザーに黄染を認める。本剤投与中止。
中止2日後 総ビリルビン上昇,CT検査にて胆泥を認める。黄疸,肝機
能障害発現。
中止5日後 総ビリルビンはさらに上昇を認め,食事をほとんど摂取でき
ないため経過観察,精査目的にて入院。
中止6日後 薬剤性の肝機能障害が疑われたため,アトルバスタチンカル
シウム水和物,アロプリノール,フェキソフェナジン塩酸塩,
エソメプラゾールマグネシウム水和物の投与中止。
中止7日後 レボチロキシンナトリウム水和物増量(37.5µg)
。
中止8日後 食欲改善し,食事を全量摂取。食欲不振回復。
中止33日後 黄疸,肝機能障害回復。
中止47日後 甲状腺機能低下症の悪化回復。
中止62日後 退院。
臨床検査値
TSH(µIU/mL)
FT4(ng/dL)
Hb(g/dL)
T-BiL(mg/dL)
D-BiL(mg/dL)
AST(IU/L)
ALT(IU/L)
Al-P(IU/L)
γ-GTP(IU/L)
投与
投与
投与
投与
中止
中止
中止
中止
中止
中止
23日前 2日前 12日後 19日後 2日後 5日後 12日後 19日後 33日後 47日後
14.85
-
0.12
0.10
-
-
-
5.73
-
3.67
0.94
-
0.56
0.39
-
-
-
0.83
-
0.83
8.4
9.2
11.0
12.4
12.6
14.2
13.7
12.9
11.2
11.3
-
0.67
-
-
3.73
4.15
2.04
-
1.18
-
-
-
-
-
2.71
3.11
1.15
-
-
-
-
33
-
-
32
36
38
-
18
-
-
20
-
-
20
20
25
-
13
-
-
378
-
-
310
314
290
-
332
-
-
65
-
-
35
30
33
-
53
-
併用薬:レボチロキシンナトリウム水和物,アルファカルシドール,レボカルニチン,アロプリノール,ア
トルバスタチンカルシウム水和物,レバミピド,エソメプラゾールマグネシウム水和物,ビソプロロールフマ
ル酸塩,フマル酸第一鉄,フェキソフェナジン塩酸塩,ナルフラフィン塩酸塩,ブロチゾラム,ラクツロース
医薬品・医療機器等安全性情報
No.397
-9-
2022年12月