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資料3 オキシブチニン塩酸塩 (11 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198111_00021.html |
出典情報 | 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第23回 12/26)《厚生労働省》 |
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薬物動態パラメータ(下腹部貼付時)
AUC0‑t
t1/2
Cmax
AUC0‑∞
tmaxa)
(ng/mL)
(ng・hr/mL)
(ng・hr/mL)(hr) (hr)
オキシ
ブチニン
5.2 2.4
133.7 68.6 139.9 71.4
18.0
15.3 2.9
DEO
5.0 3.3
135.9 96.6 144.4 104.3
24.0
15.4 4.4
平均値 標準偏差(n=16)
a)
:tmaxの最頻値
本剤を腰部及び大腿部に貼付したとき、オキシ
ブチニンのAUC0-tは下腹部貼付時に比べ腰部で
約1.37倍、
大腿部で約1.48倍に上昇した。
16.1.2 反復投与(健康成人)
健康成人男性にオキシブチニン塩酸塩52.5及び
105mg注)を含有する経皮製剤を下腹部に1日1回
7日間反復貼付したとき、オキシブチニン及び
DEOの薬物動態パラメータ
(AUC0-23.5及びCmax)
は、52.5mgと105mgとの間で線形であると考え
られた。また、反復貼付時は2回目貼付時よりほ
ぼ定常状態に達していると考えられた2)。
a)
オキシ
ブチニン
DEO
AUC0‑23.5
t1/2
tmax
Cmax
(ng/mL)(ng・hr/mL)(hr) (hr)
52.5mg
4.8 1.3
98.6 31.2
23.5
15.1 3.4
105mg
9.6 4.8
198.2 98.7
12.0
19.0 7.4
52.5mg
4.3 1.7
88.3 36.6
23.5
17.6 7.2
105mg
9.4 5.0
185.5 104.8
23.5
18.8 6.3
17.臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第Ⅲ相試験(二重盲検比較試験)
過活動膀胱患者を対象に本剤1日1回、1枚(オキ
シブチニン塩酸塩として73.5mg)を12週間貼付
した結果、主要評価項目である平均排尿回数の
変化量において、プラセボ群に対し有意な改善
効果が認められた。また、平均尿意切迫感回数
の変化量においても同様にプラセボ群に対し
有意な改善効果が認められた10)。
投与群
(例数)
貼付7回目の薬物動態パラメータ
投与量
16.3.2 胎児移行
妊娠ラットに[14C]オキシブチニン塩酸塩を経
口投与したとき、胎児の組織中に分布が認めら
れたが、その濃度は母動物の血中濃度より低い
ことが報告されている6)。
16.3.3 血漿蛋白結合
In vitro試験において、ヒト血漿蛋白結合率はオ
キシブチニン及びDEOのいずれも99%以上
(血
漿中濃度400ng/mL)であることが報告されて
いる7)。
16.4 代謝
オキシブチニンは主に肝臓で代謝され、活性代謝物で
あるDEOなどに代謝される。また、ヒト肝ミクロゾー
ムを用いた検討により、オキシブチニンの代謝には主
にCYP3A4及びCYP3A5が関与していることが報告さ
れている8, 9)
(in vitro)。
[9.3.1、
10.参照]
16.5 排泄
健康成人男性にオキシブチニン塩酸塩52.5mg注)を含有
する経皮製剤を下腹部に1日1回7日間反復貼付したと
き、貼付開始後144〜168時間
(貼付7回目)の尿中排泄率
(オキシブチニン及び4種の代謝物)は、投与量に対して
1.4%であった。また、その内訳は3.8%がフェニルシクロ
ヘキシルグリコール酸、30.8%が4-水酸化N-デスエチル
オキシブチニン、65.4%が4-水酸化フェニルシクロヘキ
シルグリコール酸であり、オキシブチニン及びDEOは
ほとんどみられなかった。105mg注)を含有する経皮製
剤貼付時においても同様の傾向が認められた2)。
注)本剤の承認された用量は73.5mgである。
最終評価時
変化量
11.31 2.37
9.87 2.44
‑1.44 2.23
オキシブチニン群
11.18 2.37
(555)
9.29 2.38
‑1.89 2.04
投与前値
プラセボとの比較
(t検定)
1日あたりの平均排尿回数
プラセボ群
(373)
p=0.0015
1日あたりの平均尿意切迫感回数
平均値 標準偏差(n=8)
a)
:tmaxの最頻値
16.1.3 反復投与
(過活動膀胱患者)
過活動膀胱患者に本剤(オキシブチニン塩酸塩
として73.5mg)を下腹部、腰部、大腿部のいずれ
かに1日1回52週間反復貼付したときの平均血
漿中オキシブチニン及びDEO濃度は、貼付後
12、28及び52週でそれぞれほぼ一定であった。
また、過活動膀胱患者における血漿中濃度はお
おむね健康成人における単回貼付時の薬物動
態から予測される範囲内であったことから、健
康成人と過活動膀胱患者の体内動態は大きく
異ならないと考えられた3)。
16.3 分布
16.3.1 組織分布
SD系雄性ラットの背部皮膚に[14C]オキシブチ
ニン塩酸塩を含有する経皮製剤を48時間単回
貼付したとき、放射能は組織に広く分布し、そ
の中で特に貼付部位皮膚、ハーダー腺、白色脂
肪及び肝臓で高濃度を示した。製剤剥離後、各
組織の放射能濃度は血漿中放射能濃度と同様
に減少した。また、反復貼付による投与部位皮
膚への蓄積性も認められなかった4, 5)。
−3−
29 / 93
プラセボ群
(373)
3.68 2.43
2.17 2.52
‑1.51 2.33
オキシブチニン群
(555)
3.66 2.34
1.74 2.22
‑1.92 2.21
p=0.0069
1日あたりの平均切迫性尿失禁回数
プラセボ群
(373)
1.13 1.56
0.52 1.13
‑0.61 1.32
オキシブチニン群
(555)
1.04 1.30
0.35 0.87
‑0.69 1.14
p=0.3409
平均値 標準偏差
単位:回/day
副作用発現頻度はオキシブチニン群で51.2%
(293/572例)であった。主な副作用は、適用部位
皮膚炎31.8%
(182/572例)
、口内乾燥6.3%
(36/572
例 )及 び 適 用 部 位 紅 斑5.6%(32/572例 )で あ っ
た。
17.1.2 国内第Ⅲ相試験
(長期投与試験)
過活動膀胱患者を対象に本剤1日1回、1枚(オキ
シブチニン塩酸塩として73.5mg)を52週間貼付
した結果、主要評価項目である平均排尿回数の
変化量において、貼付前のベースラインに対す
る改善効果が認められ、その効果は減弱するこ
となく52週間持続した。また、平均尿意切迫感
回数及び平均切迫性尿失禁回数の変化量にお
いても同様に貼付前のベースラインに対する
改善効果が認められた3)。
AUC0‑t
t1/2
Cmax
AUC0‑∞
tmaxa)
(ng/mL)
(ng・hr/mL)
(ng・hr/mL)(hr) (hr)
オキシ
ブチニン
5.2 2.4
133.7 68.6 139.9 71.4
18.0
15.3 2.9
DEO
5.0 3.3
135.9 96.6 144.4 104.3
24.0
15.4 4.4
平均値 標準偏差(n=16)
a)
:tmaxの最頻値
本剤を腰部及び大腿部に貼付したとき、オキシ
ブチニンのAUC0-tは下腹部貼付時に比べ腰部で
約1.37倍、
大腿部で約1.48倍に上昇した。
16.1.2 反復投与(健康成人)
健康成人男性にオキシブチニン塩酸塩52.5及び
105mg注)を含有する経皮製剤を下腹部に1日1回
7日間反復貼付したとき、オキシブチニン及び
DEOの薬物動態パラメータ
(AUC0-23.5及びCmax)
は、52.5mgと105mgとの間で線形であると考え
られた。また、反復貼付時は2回目貼付時よりほ
ぼ定常状態に達していると考えられた2)。
a)
オキシ
ブチニン
DEO
AUC0‑23.5
t1/2
tmax
Cmax
(ng/mL)(ng・hr/mL)(hr) (hr)
52.5mg
4.8 1.3
98.6 31.2
23.5
15.1 3.4
105mg
9.6 4.8
198.2 98.7
12.0
19.0 7.4
52.5mg
4.3 1.7
88.3 36.6
23.5
17.6 7.2
105mg
9.4 5.0
185.5 104.8
23.5
18.8 6.3
17.臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第Ⅲ相試験(二重盲検比較試験)
過活動膀胱患者を対象に本剤1日1回、1枚(オキ
シブチニン塩酸塩として73.5mg)を12週間貼付
した結果、主要評価項目である平均排尿回数の
変化量において、プラセボ群に対し有意な改善
効果が認められた。また、平均尿意切迫感回数
の変化量においても同様にプラセボ群に対し
有意な改善効果が認められた10)。
投与群
(例数)
貼付7回目の薬物動態パラメータ
投与量
16.3.2 胎児移行
妊娠ラットに[14C]オキシブチニン塩酸塩を経
口投与したとき、胎児の組織中に分布が認めら
れたが、その濃度は母動物の血中濃度より低い
ことが報告されている6)。
16.3.3 血漿蛋白結合
In vitro試験において、ヒト血漿蛋白結合率はオ
キシブチニン及びDEOのいずれも99%以上
(血
漿中濃度400ng/mL)であることが報告されて
いる7)。
16.4 代謝
オキシブチニンは主に肝臓で代謝され、活性代謝物で
あるDEOなどに代謝される。また、ヒト肝ミクロゾー
ムを用いた検討により、オキシブチニンの代謝には主
にCYP3A4及びCYP3A5が関与していることが報告さ
れている8, 9)
(in vitro)。
[9.3.1、
10.参照]
16.5 排泄
健康成人男性にオキシブチニン塩酸塩52.5mg注)を含有
する経皮製剤を下腹部に1日1回7日間反復貼付したと
き、貼付開始後144〜168時間
(貼付7回目)の尿中排泄率
(オキシブチニン及び4種の代謝物)は、投与量に対して
1.4%であった。また、その内訳は3.8%がフェニルシクロ
ヘキシルグリコール酸、30.8%が4-水酸化N-デスエチル
オキシブチニン、65.4%が4-水酸化フェニルシクロヘキ
シルグリコール酸であり、オキシブチニン及びDEOは
ほとんどみられなかった。105mg注)を含有する経皮製
剤貼付時においても同様の傾向が認められた2)。
注)本剤の承認された用量は73.5mgである。
最終評価時
変化量
11.31 2.37
9.87 2.44
‑1.44 2.23
オキシブチニン群
11.18 2.37
(555)
9.29 2.38
‑1.89 2.04
投与前値
プラセボとの比較
(t検定)
1日あたりの平均排尿回数
プラセボ群
(373)
p=0.0015
1日あたりの平均尿意切迫感回数
平均値 標準偏差(n=8)
a)
:tmaxの最頻値
16.1.3 反復投与
(過活動膀胱患者)
過活動膀胱患者に本剤(オキシブチニン塩酸塩
として73.5mg)を下腹部、腰部、大腿部のいずれ
かに1日1回52週間反復貼付したときの平均血
漿中オキシブチニン及びDEO濃度は、貼付後
12、28及び52週でそれぞれほぼ一定であった。
また、過活動膀胱患者における血漿中濃度はお
おむね健康成人における単回貼付時の薬物動
態から予測される範囲内であったことから、健
康成人と過活動膀胱患者の体内動態は大きく
異ならないと考えられた3)。
16.3 分布
16.3.1 組織分布
SD系雄性ラットの背部皮膚に[14C]オキシブチ
ニン塩酸塩を含有する経皮製剤を48時間単回
貼付したとき、放射能は組織に広く分布し、そ
の中で特に貼付部位皮膚、ハーダー腺、白色脂
肪及び肝臓で高濃度を示した。製剤剥離後、各
組織の放射能濃度は血漿中放射能濃度と同様
に減少した。また、反復貼付による投与部位皮
膚への蓄積性も認められなかった4, 5)。
−3−
29 / 93
プラセボ群
(373)
3.68 2.43
2.17 2.52
‑1.51 2.33
オキシブチニン群
(555)
3.66 2.34
1.74 2.22
‑1.92 2.21
p=0.0069
1日あたりの平均切迫性尿失禁回数
プラセボ群
(373)
1.13 1.56
0.52 1.13
‑0.61 1.32
オキシブチニン群
(555)
1.04 1.30
0.35 0.87
‑0.69 1.14
p=0.3409
平均値 標準偏差
単位:回/day
副作用発現頻度はオキシブチニン群で51.2%
(293/572例)であった。主な副作用は、適用部位
皮膚炎31.8%
(182/572例)
、口内乾燥6.3%
(36/572
例 )及 び 適 用 部 位 紅 斑5.6%(32/572例 )で あ っ
た。
17.1.2 国内第Ⅲ相試験
(長期投与試験)
過活動膀胱患者を対象に本剤1日1回、1枚(オキ
シブチニン塩酸塩として73.5mg)を52週間貼付
した結果、主要評価項目である平均排尿回数の
変化量において、貼付前のベースラインに対す
る改善効果が認められ、その効果は減弱するこ
となく52週間持続した。また、平均尿意切迫感
回数及び平均切迫性尿失禁回数の変化量にお
いても同様に貼付前のベースラインに対する
改善効果が認められた3)。