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資料3 オキシブチニン塩酸塩 (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198111_00021.html |
出典情報 | 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第23回 12/26)《厚生労働省》 |
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<日本臨床泌尿器科医会
見解>
スイッチOTC医薬品の候補成分に関する見解
1.候補成分に関連する事項
成分名
オキシブチニン塩酸塩
候補成分 (一般名)
の情報
尿意切迫感(急に尿がしたいとの我慢し難い訴え)及
効能・効果
びそれを伴う頻尿(尿の回数が多い)、尿漏れ
2.スイッチ OTC 化の妥当性に関連する事項
1.OTC とすることの妥当性について
【薬剤特性の観点から】
ネオキシテープの発売 (2013 年) 当時の過活動膀胱診療ガイド
ライン(初版)では抗コリン剤が第一選択薬とされていた。しかし、
抗コリン作用による、口内乾燥、便秘、排尿障害、頻度は少ないも
のの閉塞性隅角緑内障の悪化を来すことが有る。また、抗コリン剤
の投与により認知症への影響が指摘され、最新版の過活動膀胱診療
ガイドライン(第 3 版 2022)では、β3 アドレナリン受容体作動薬が、
第一選択となり抗コリン薬は第 2 選択薬となっているのが現状であ
る。それに加え経口薬では、6~9mg/日の投与量であるが、本薬剤
の経皮吸収が良くないという特性から内服薬と同等の血中濃度を
保つため、73.5mg/日が必要となった。しかし、発売当初から皮膚
障害が指摘されたため、2018 年には、副作用を減ずるために貼付面
スイッチ 積を 1.5 倍にした製品が発売された。また、適用部位皮膚炎、接触
性皮膚炎、適用部位掻痒感、適用部位紅斑などの皮膚関連副作用は
OTC 化の
33.80%に上り、口腔内乾燥 4.08%と比べても圧倒的に多かった。
妥当性
【対象疾患の観点から】
効能・効果の記載より、男女の縛りもなく、年齢の縛りもない過
活動膀胱が対象と思われる。
すでに OTC 化された、バップフォーレディは、男性の尿閉を考慮
し、適応は女性のみであり、また、認知症対策として 70 歳以上の
適応はない。また、本剤の米国での適応は、18 歳以上の女性となっ
ている。
また実診療では、本剤の対象患者は、経口薬内服コンプライアン
ス不良の高齢患者であり、貼付薬を剝がさないよう、患者の手が届
かない背部などに貼付することにより、見えにくい部位のため、皮
膚障害に気づくことが遅れ重症化の例が増えている。
最近は、中年以降の女性患者に対しても、糖尿病や脊柱管狭窄症
を原因とする神経因性膀胱による尿閉・頻尿に対し、一般医が抗コ
リン製剤を投与し、尿閉となり泌尿器科専門医に受診する頻度も増
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見解>
スイッチOTC医薬品の候補成分に関する見解
1.候補成分に関連する事項
成分名
オキシブチニン塩酸塩
候補成分 (一般名)
の情報
尿意切迫感(急に尿がしたいとの我慢し難い訴え)及
効能・効果
びそれを伴う頻尿(尿の回数が多い)、尿漏れ
2.スイッチ OTC 化の妥当性に関連する事項
1.OTC とすることの妥当性について
【薬剤特性の観点から】
ネオキシテープの発売 (2013 年) 当時の過活動膀胱診療ガイド
ライン(初版)では抗コリン剤が第一選択薬とされていた。しかし、
抗コリン作用による、口内乾燥、便秘、排尿障害、頻度は少ないも
のの閉塞性隅角緑内障の悪化を来すことが有る。また、抗コリン剤
の投与により認知症への影響が指摘され、最新版の過活動膀胱診療
ガイドライン(第 3 版 2022)では、β3 アドレナリン受容体作動薬が、
第一選択となり抗コリン薬は第 2 選択薬となっているのが現状であ
る。それに加え経口薬では、6~9mg/日の投与量であるが、本薬剤
の経皮吸収が良くないという特性から内服薬と同等の血中濃度を
保つため、73.5mg/日が必要となった。しかし、発売当初から皮膚
障害が指摘されたため、2018 年には、副作用を減ずるために貼付面
スイッチ 積を 1.5 倍にした製品が発売された。また、適用部位皮膚炎、接触
性皮膚炎、適用部位掻痒感、適用部位紅斑などの皮膚関連副作用は
OTC 化の
33.80%に上り、口腔内乾燥 4.08%と比べても圧倒的に多かった。
妥当性
【対象疾患の観点から】
効能・効果の記載より、男女の縛りもなく、年齢の縛りもない過
活動膀胱が対象と思われる。
すでに OTC 化された、バップフォーレディは、男性の尿閉を考慮
し、適応は女性のみであり、また、認知症対策として 70 歳以上の
適応はない。また、本剤の米国での適応は、18 歳以上の女性となっ
ている。
また実診療では、本剤の対象患者は、経口薬内服コンプライアン
ス不良の高齢患者であり、貼付薬を剝がさないよう、患者の手が届
かない背部などに貼付することにより、見えにくい部位のため、皮
膚障害に気づくことが遅れ重症化の例が増えている。
最近は、中年以降の女性患者に対しても、糖尿病や脊柱管狭窄症
を原因とする神経因性膀胱による尿閉・頻尿に対し、一般医が抗コ
リン製剤を投与し、尿閉となり泌尿器科専門医に受診する頻度も増
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