よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料3-9 吉田先生提出資料 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード (第114回 1/17)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

3.感染対策の基本的考え⽅
1) ユニバーサル・マスキング

COVID-19 患者は発症の 2 ⽇ほど前から他の⼈に感染させる可能性があります。また、発症せず無症
状のまま経過する場合も同様に他の⼈に感染させることがあります。そのため、COVID-19 の流⾏が
継続している地域の医療機関やクラスターが発⽣している医療機関では、発熱や咳などの症状の有無
に関わらず、すべての⼈が院内で常時マスクを着⽤すること(ユニバーサル・マスキング)を推奨しま
す。なお、マスクの素材については、機能などを考慮して不織布またはサージカルマスクを推奨しま
す。
2) 標準予防策の徹底

新型コロナウイルスの感染者は無症状の場合も多いため、誰もが感染している可能性があるという考
えに基づいて、標準予防策を徹底することが極めて重要です。⼿指衛⽣は、新型コロナウイルスに限
らず、薬剤耐性菌や Clostridioides difficile などの接触感染を主要な感染経路とする病原体の伝播を防
ぐために常に重要な感染対策であり、全ての医療従事者が WHO の推奨する 5 つのタイミングを意識
して確実に実施する必要があります。SARS-CoV-2 はエンベロープを有するため、アルコール(エタ
ノール濃度 60〜90%、イソプロパノール 70%を推奨)を⽤いた⼿指消毒、⽯鹸と流⽔を⽤いた⼿洗い
のいずれも有効です。また、⾎液や体液との接触や⾶散が予想される場合は、接触または曝露する部
位を覆う個⼈防護具(personal protective equipment, PPE)を選択して着⽤し、適切なタイミングと⽅
法で取り外し、廃棄してください。COVID-19 をはじめとする呼吸器感染症が流⾏している時期には、
マスクを着⽤できない患者に対応する医療従事者は、ゴーグルやフェイスシールドで⽬を防護するこ
とも勧められます。
3) 社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)の確保

エアロゾル粒⼦の吸⼊を防ぐために、可能な場合には、患者や家族と⼀定の距離(理想的には 2m以
上)を確保します。特に感染者数が増加している時期には、職員も、マスクを着⽤している場合でも、
会議室やスタッフエリア等での近距離、⻑時間、⼤声、⼤⼈数での接触は可能な限り避けるようにし
ます。
4) COVID-19 疑い例への対応

COVID-19 の新規発⽣が多い時期や地域では、感染者が受診・⼊院する可能性はどの診療科・部⾨に
もあります。⼊院時にスクリーニング検査を実施し、陰性を確認していたとしても、⼊院後に感染が
判明することは珍しくありません。また、オミクロン変異株が主体となってからは、嗄声や咽頭の違
和感、⿐汁などの軽微な感冒様症状で発症するケースもあります。従って、すべての外来患者、⼊院患
者、訪問者について、COVID-19 が否定できない症状の有無を確認し、症状が認められる場合は、積
極的に検査を⾏うとともに、曝露を防ぐための対策を開始することが勧められます。PPE は、確定例
に対して⽤いるものと同等のものを使⽤しますが(表 2)
、⾶沫への粘膜曝露とエアロゾル粒⼦の吸⼊
を防ぐことが特に重要です。患者との⾝体的接触の機会が少なければ、ガウンやエプロンは必須では
ありません。患者や周辺の環境表⾯に⼿で触れることがあれば、⼿袋の着⽤が勧められます。患者は、
原則個室に収容します。

4