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資料 3 - 2 疾病名及び疾病の対象範囲の変更について研究班から情報提供のあった疾病の診断基準等案 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31470.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第50回 3/3)《厚生労働省》
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<診断基準>
いずれかの病型で臨床所見、遺伝子診断により Definite(確定診断)とされたものを対象とする。
遺伝性ジストニアは病型により臨床像が異なるため、共通する事項と各病型の診断基準について以下に別に記
載する。
遺伝子診断については日本神経学会「神経疾患の遺伝子診断に関するガイドライン」も参考とすること。
遺伝性ジストニアに共通する事項を以下に示す。
1. 診断のカテゴリー
Definite: ジストニア(※)をみとめ、かついずれかの病型に合致する臨床症状、画像所見のいずれか1つ以
上をみとめ、遺伝子診断により確定診断されたもの
Probable:ジストニア(※)をみとめ、かついずれかの病型に合致する臨床症状、画像所見のいずれか 1 つ以
上をみとめるが、遺伝子診断が未確定のもの

2. (※)ジストニアとは
持続性の筋収縮により生じ、一部の患者では筋収縮の持続が短く不規則であったり、間歇的で律動的に観
察される不随意運動で、ジストニア運動と姿位・姿勢の異常(ジストニア姿勢と呼ぶ)からなる。ジストニア姿勢
は筋の異常な持続収縮により生じるが、診断に必須ではない(顔面、咽頭・喉頭ではない。ジストニア運動、ジ
ストニア姿勢により随意運動が障害される。 また、ジストニアは一定の随意運動時に出現、あるいは増強する
ことがあり、動作性ジストニアと呼ぶ。
以下のような特徴的所見がみられる。
1) 異常動作や異常姿勢には一定のパターンがある(常同性 stereotpy)。
2) 特定の感覚刺激により症状が軽快することがある(感覚トリック sensory trick)。
3) 特定の動作によって症状が出現する(動作特異性 task specifiity)。
4) 随意運動遂行に必要でない筋が収縮する(オーバーフロー現象 overflow phenomenon)。
5) 早朝にはジストニアが軽症あるいは発現しない(早朝効果 morning benefit)。
6) 何らかを契機にジストニアが急に増悪したり緩解したりする(フリップフロップ現象 flip-flop phenomenon)。
7) ジストニア以外の不随意運動を伴うことがある。
(参考)検査所見
表面筋電図で拮抗関係にある筋が同時に収縮する(共収縮)。
3. 鑑別診断(遺伝性ジストニアの全ての病型において鑑別すべき疾患)
ウィルソン Wilson 病、脊髄小脳変性症、パーキンソン Parkinson 病、パーキンソン症候群、家族性痙性対麻
痺、ハンチントン Huntington 病、神経有棘赤血球症、GM2 ガングリオシドーシス、GM1 ガングリオシドーシ
ス、ニーマン・ピック Niemann-Pick 病、レット Rett 症候群、脳血管障害、抗精神薬投与に伴う遅発性ジスト
ニア。

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