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資料 3 - 2 疾病名及び疾病の対象範囲の変更について研究班から情報提供のあった疾病の診断基準等案 (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31470.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第50回 3/3)《厚生労働省》
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<DYT3 ジストニア>
1. 病因遺伝子と概要
比較的若年で発症する全身性ジストニアだが、やや高齢で発症するとジストニア・パーキンソニズムを呈す
る浸透率の高い伴性潜性遺伝(劣性遺伝)疾患である。lubags 症候群とも称された。我が国でもフィリピン
系男性での発症が報告されている。
(1) 遺伝様式:伴性潜性遺伝(劣性遺伝)(遺伝子座 Xq13.1、病因遺伝子 TAF1、遺伝子産物 TAF1:
TATA-binding protein associated factor 1、MIM#314250)
(2) 発症年齢:小児期~成人期(平均 39 歳)
(3) 頻度:不明
2. 臨床症状
下肢、顔面、頸部肩甲部の順にジストニアが出現し、多くは全身型に移行する。激しいジストニア運動を呈
することが多く、発症後 10 年で無動となる。ジストニアは軽快するがジストニア姿勢はみられ、すくみ足、歩
行不能、仮面様顔貌、顔面痙攣を認める。
3. 特記すべき検査所見
進行期に脳 MRI 像で尾状核、被殻の萎縮を認める。FDG-PET で線条体の代謝低下が示唆される。
4. 遺伝子診断

TAF1 遺伝子イントロンへの SVA レトロトランスポゾン挿入を認める。
5. 鑑別診断
ウィルソン Wilson 病、脊髄小脳変性症、パーキンソン Parkinson 病、パーキンソン症候群、家族性痙性対
麻痺、ハンチントン Huntington 病、神経有棘赤血球症、GM2 ガングリオシドーシス、GM1 ガングリオシドー
シス、ニーマン・ピック Niemann-Pick 病、レット Rett 症候群、脳血管障害、抗精神薬投与に伴う遅発性ジス
トニア。他の全身性ジストニア。

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