よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料 3 - 2 疾病名及び疾病の対象範囲の変更について研究班から情報提供のあった疾病の診断基準等案 (50 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31470.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第50回 3/3)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

<Woodhouse-Sakati 症候群、別名 DCAF17(DDB1 and CLUL4 associated factor17)、Hypogonadism, alopecia,
diabetes mellitus, intellectual disability, and extrapyramidal syndrome>
1. 病因遺伝子と概要
極めて稀な疾患である。我が国でも症例が確認されている。青年期発症で、多系統性に障害が生じ、多彩な
内分泌異常と錐体外路症状、認知機能障害を示す。
(1)遺伝様式;常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)(遺伝子座;2q31.1.遺伝子変異;DCAF17(C2orf37)、遺伝子
産物;DDBI and CLU4-associated factor 17:DCAF17、OMIM #241080)
(2)発症年齢;青年期
(3)頻度:不明
2. 臨床症状
(1)内分泌症状:性腺機能低下、糖尿病、甲状腺機能低下症
(2)神経症状:重度聴覚障害、進行性の錐体外路症状(全身性ジストニアで、顔面ジストニア、舌ジストニ
アも来す)と精神発達遅滞、認知機能低下を示す。
(3)全身所見:禿頭
3. 検査所見
(1)一般検査所見:糖尿病、性腺機能低下、甲状腺機能低下、心電図異常
(2)脳 MRI 所見:淡蒼球と黒質に鉄沈着を認め、白質病巣を伴う。
4. 遺伝子診断

DCAF17(C2orf37)遺伝子の病的変異を認める。
5. 鑑別疾患
ウィルソン Wilson 病、Menkes 病、αfucosidosis、Glutaric aciduria I、Leigh 脳症、神経セロイドリポフスチン
症(Neuronal ceroid lipofuscinosis)、ハンチントン Huntington 病、神経有棘赤血球症、β-hexosaminidase
A 欠損症、GM1-galactosidase 欠損症、ニーマン・ピック Niemann-Pick 病、小児期発症の遺伝性小脳性運
動失調、歯状核赤核・淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、家族性痙性対麻痺 30 型、遺伝性感覚性ニューロ
パチーⅡC 型(HSNⅡC)、遺伝性パーキンソニズム、遺伝性ジストニアに属する疾患群、脳血管障害、抗
精神病薬などによる遅発性ジストニア、レット Rett 症候群。

- 50-