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2012年08月03日(金)
[医療提供体制] 国際医療交流推進するも、医療ツーリズムの定義明確化せず
- 政府は8月3日に、「医療ツーリズムに関する質問」に対する答弁書を公表した。海外の富裕層を対象に、日本国内での高水準の医療の提供を目的とした長期滞在型旅行者を受入れるのに適した病院を認証する医療ツーリズムの導入が政府によって行われようとしている。日本政策投資銀行の試算によると、2020年時点で日本への医療ツーリズムの潜在需要は年間43万人、市場規模は5500億円と見込まれている。しかし日本では高い医療水準にも・・・
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2012年08月03日(金)
[医療安全] 血清中濃度比10倍以上のフタル酸エステル類含む培養液は39種類
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政府は8月3日に、「体外受精培養液中に含まれる化学物質の安全性に関する質問」に対する答弁書を公表した。
平成21年の新生児の40人に1人は、体外受精や顕微授精などの高度医療生殖補助によって生まれている(日本産科婦人科学会集計)。昨年、厚生労働省研究班の調査により、プラスチックを加工しやすくする化学物質「フタル酸エステル類」が、体外受精で必要となる培養液に、高い濃度で含まれていることが判明した。妊婦の血・・・
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2012年08月03日(金)
[難病] 脳脊髄液減少症患者の生活保護・社会保障等について回答
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政府は8月3日に、「脳脊髄液減少症対策に関する再質問」に対する答弁書を公表した。
木村太郎議員(衆議院)は平成24年3月14日に「脳脊髄液減少症対策に関する質問主意書」を提出。これが、ブラッドパッチ治療の先進医療導入に結びついている。
しかし木村議員は「まだ課題が残る」として、(1)専門医によるチームを立ち上げ、後遺障害の認定等適切な処置が必要ではないか(2)日常の些細なことで発症する危険性等、周知へ・・・
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2012年08月03日(金)
[規制改革] 健康福祉の安全確保、市場競争や領域拡大の中で強化すべき
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内閣府は8月3日に、規制・制度改革委員会を開催した。この日は、今後の規制・制度改革の推進に係る基本的な考え方について議論を行った。
内閣府当局は、「規制・制度改革の今後の推進に係る基本的考え方」(たたき台)を提示。そこでは、規制・制度改革を議論する視点として(1)消費者・ユーザーに対する多様な選択肢の確保(2)多様な選択肢を確保する公正な競争条件の整備(3)「事件」に対する過剰対応の見直し(4)多様・・・
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2012年07月31日(火)
[予防接種] 新たな予防接種追加時の財政支援、市町村と検討
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政府は7月31日に、「学校施設における予防接種に関する質問」に対する答弁書を公表した。
予防接種法(昭和23年法律第68号)に基づく定期接種は、子どもが医療機関で接種を受けるいわゆる「個別接種」が原則だ。しかし実際には、学校施設を活用した「集団接種」による実施が容認されているのが現状である。
これを踏まえ、上野通子議員(参議院)は、(1)個別接種を原則とする理由と、集団接種の近年の実施状況(2)子宮頸・・・
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2012年07月31日(火)
[医師法] 初診時特別負担拒んだ場合の診療拒否、応召義務違反になるのか
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政府は7月31日に、「医師の応召義務に関する質問」に対する答弁書を公表した。
200床以上の病院においては、患者への説明と同意を前提に、紹介状のない場合の初診では特別負担(保険外併用療養費)を徴収できる。この仕組みについて丸山和也議員(参議院)は「患者が特別負担に同意せず診療を求め、医師がこれを拒否することは医師法第19条第1項の応召義務に違反するのか」と質問。政府は「一概には答えられない」と答弁してい・・・
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2012年07月27日(金)
[予防接種] HPV16型・18型の子宮頸がん予防を目的にサーバリックスを承認
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政府は7月27日に、「子宮頸がんを予防するワクチンに関する質問」に対する答弁書を公表した。
子宮頸がんの原因となるハイリスク型のヒトパピローマウイルス(以下、HPV)は、10種類以上ある。子宮頸がん予防ワクチン「サーバリックス」は、これらのHPVのうち、HPV16型および18型に対して有効とされている。しかし、日本人患者にはHPV52型および58型の検出率が多く、これに対するサーバリックスの予防効果は10%程度という。ま・・・
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2012年07月27日(金)
[高齢者] 新たな「高齢社会対策大綱」の骨子案、パブコメ募集開始
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内閣府は7月27日に、新しい「高齢社会対策大綱」の骨子案についての意見募集を開始した。
現在、政府では「高齢社会対策基本法」第6条に基づき、「高齢社会対策大綱」(平成13年12月閣議決定)の改定作業を進めている。この度、「高齢社会対策の基本的在り方等に関する検討会」における有識者の意見等を踏まえ、新大綱の骨子案が作成されたもの(p1参照)。
新大綱案は、(1)目的及び基本的考え方(2)分野別の基本的施・・・
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2012年07月25日(水)
[規制改革] 三重県と徳島県で、ライフイノベーション総合特区の指定
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- 総合特別区域の第二次指定申請の結果について(7/25)《内閣官房》
- 発信元:内閣官房 地域活性化統合事務局 カテゴリ: 医療制度改革
総合特区は、新成長戦略(平成22年6月閣議決定)において、地域の責任ある戦略、民間の知恵と資金、国の施策の「選択と集中」の観点を最大限活かすために創設されたもの。「国際戦略総合特区」と「地域活性化総合特区」の2パターンの「総合特区」により、拠点形成による国際競争力等の向上、地域資源を最大限活用した地域力の向上を図ることが目的だ・・・
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2012年07月25日(水)
[医療提供体制] 大飯原発4号機の再起動に伴い節電目標を一部低減
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内閣官房および経済産業省は7月25日に、「大飯原発4号機の再起動に伴う節電目標の改定等」に関する事務連絡を行った。
今回の事務連絡は、大飯原子力発電所4号機がフル稼動したことを踏まえ、(1)節電目標の改定(2)関西電力管内の計画停電の運用変更―について周知している。
(1)については、24年7月26日より、中部電力、北陸電力、中国電力、関西電力および四国電力管内の節電目標が改定された。具体的には、(i)中部・・・
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2012年07月25日(水)
[社会保障] マイナンバー法案における民間企業の規定を公表
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内閣官房は7月25日に、「マイナンバー法案における民間企業に関係する規定」を公表した。
民間企業が以下の立場に該当する場合には、それぞれマイナンバー法案の関連規定の適用を受けることになる。
具体的には、(1)個人番号利用事務実施者(2)個人番号関係事務実施者(3)(1)および(2)から事務処理の委託を受けた受託者(4)激甚災害時等に特別にマイナンバーを利用することが認められる場合(5)情報照会者―などの・・・
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2012年07月24日(火)
[医療保険] 傷病手当金意見書交付料、医師と柔道整復師の扱いの違い示す
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政府は7月24日に、「健康保険取扱い傷病手当金意見書交付料に関する質問」に対する答弁書を公表した。
厚生労働省が所管する傷病手当金意見書交付料について、同一患者の同じ傷病に対して、医師には「有償1通1000円の交付料」が支払われる。しかし、柔道整復師は「無償」の取扱いとなっている。
この差について内山晃議員(衆議院)は、「同じ仕事をしているにも関わらず、医師と柔道整復師との交付料において、有償と無償と・・・
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2012年07月24日(火)
[医療保険] 柔道整復師療養費算定基準、秋頃までに改正予定
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政府は7月24日に、「柔道整復師健康保険療養費に関する質問」に対する答弁書を公表した。
「医科点数表(告示)」改正(平成24年4月1日)から3ヵ月以上になるが、柔道整復師の健康保険療養費の改正(通例2ヵ月後に医科点数表改正に準じ改正)が未だなされていない。また、その算定基準は、医科点数と対比すると、明らかに大きな差がある。
これを踏まえ、平山泰朗議員(衆議院)は、(1)柔道整復師療養費算定基準(以下「算・・・
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2012年07月24日(火)
[後期高齢者] 社会保障改革推進法成立したとき、後期高齢者医療の扱いは
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政府は7月24日に、後期高齢者医療制度の取り扱いに関する答弁書を公表した。
後期高齢者医療制度は、75歳以上の高齢者を対象にした、財源構成を(1)公費5割(2)若人からの支援金4割(3)高齢者自身の保険料1割―とする新たな公的医療保障制度である。
それまで高齢者が主に加入していた老人保健制度について「医療費を適正化する仕組みがなく、若人の負担が重くなりすぎる」という制度的欠陥が顕在化し、さまざまな議論を経・・・
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2012年07月18日(水)
[25年度予算] 科学技術予算、重点施策アクションプラン等に沿い重点的配分
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- 「平成25年度科学技術重要施策アクションプラン」および「平成25年度重点施策パッケージの重点化課題・取組」(7/18)《内閣府》
- 発信元:内閣府 政策統括官(科学技術政策・イノベーション担当) カテゴリ: 予算・人事等
内閣総理大臣を長とする総合科学技術会議の下部組織である「科学技術イノベーション戦略協議会」では、平成25年度予算に盛込むための科学技術重要施策について議論し、アクションプラン原案をまとめた。各府省は、この原案に沿って科学技術関係予算を要求することになるが、そ・・・
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2012年07月17日(火)
[臍帯血移植] 私的さい帯血バンクへの規制は現時点で必要なし
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政府は7月17日に、「私的さい帯血バンクの実態に関する質問」に対する答弁書を公表した。
白血病に代表される血液疾患に対する根本的治療法である、骨髄、さい帯血など造血幹細胞の移植医療は、日本骨髄バンクや日本さい帯血バンクネットワークが公的事業として行っており、国民の善意と無償のドネーションにより担われてきている。この「さい帯血バンク」には、国の財政支援がある「公的さい帯血バンク」(以下、公的バンク)・・・
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2012年07月17日(火)
[薬価] 先発と効能が違う後発医薬品処方の場合、一律に査定は行わない
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政府は7月17日に、「後発医薬品の利用促進のための環境整備に関する再質問」に対する答弁書を公表した。
田村智子議員(参議院)は、「後発医薬品の利用促進のための環境整備に関する質問に対する答弁書」(平成24年6月29日)において、先発医薬品と効能が違う後発医薬品が代替処方された場合等における査定について、政府は診療報酬の審査の一般的な原則を述べるにとどまり、「明確な答弁がなかった」と指摘。また、社会保険・・・
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2012年07月10日(火)
[規制改革] 医療機器の審査手順合理化など、規制・制度改革方針を閣議決定
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野田内閣は7月10日の閣議で、「規制・制度改革に係る方針」を決定した。
今後は、所管官庁で規制見直し等を進めることになるが、四半期ごとに進捗状況が内閣府によって公開される。
医療関連では、(1)薬事法に、医療機器の特性を踏まえた条項を、医薬品とは別に設ける(24年度に検討し、結論を得る)(p2参照)(2)高度管理医療機器のうち、後発医療機器などの審査について、民間の登録認証機関を活用する(24年度に・・・
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2012年07月06日(金)
[診療報酬] 200床以上病院の初診特別料金、患者の同意なき徴収は指導対象
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政府は7月6日に、「病院の初診に関する質問」に対する答弁書を公表した。
厚生労働省保険局医療課長通知によると、他の保険医療機関等からの紹介なしに200床以上の病院を受診した患者については、自己選択によるものとして、初診に係る特別の料金を徴収できる。ただし、この場合、当該患者への十分な情報提供と特別料金(以下「同料金」)を支払うことへの同意が大前提である。
この点、丸山和也議員(参議院)は「紹介状が・・・
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2012年07月05日(木)
[医学研究] 25年度には、がん治癒率向上に向けた異分野技術統合など進める
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- ライフイノベーション戦略協議会(第3回 7/5)《内閣府》
- 発信元:内閣府 政策統括官(科学技術政策・イノベーション担当) カテゴリ: 医学・薬学
内閣府当局からは、平成25年度科学技術重要施策アクションプラン(案)が提示された。そこではライフイノベーションについて、(1)社会的に重要な疾患の予防(2)がん等の生活習慣病、精神・神経疾患等の治癒率の向上(3)身体・臓器機能の代替・補完(4)新たな医療技術に対する・・・
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2012年06月29日(金)
[医薬品] MMRワクチンは1回の接種で3疾病の免疫付与、感染症対策上有意義
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政府は6月29日に、「MMRワクチン薬害事件における国の責任及び予防接種法の目的に関する質問」に対する答弁書を公表した。
平成元年3月、旧国立予防衛生研究所が、おたふくかぜワクチン接種後に無菌性髄膜炎を発症した患者から分離されたウイルスについて、ワクチン由来株か野生株を鑑別するPCR法を完成させた。それにより、ワクチンによって髄膜炎が発症していたことが判明。しかし、厚生省は情報提供せず、平成元年4月からMM・・・
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2012年06月29日(金)
[国保] 財政力弱い市町村への国庫負担金等減額調整措置廃止は慎重な検討を
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政府は6月29日に、「子どもの医療費助成を理由とする国保国庫負担金等の減額調整に関する質問」に対する答弁書を公表した。
現在政府は、現物給付方式で子どもの医療費の窓口負担の軽減・無料化を行っている市町村に対し、国民健康保険療養費等国庫負担金および普通調整交付金を減額する措置を採っている。しかし、これは地域主権の理念に反し、少子化対策、子育て支援の流れに逆行し、更には財政力の弱い自治体にとっては厳し・・・
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2012年06月29日(金)
[後発医薬品] 一般名処方加算対象外の医薬品一覧の整備は不要
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政府は6月29日に、「後発医薬品の利用促進のための環境整備に関する質問」に対する答弁書を公表した。
平成24年度の診療報酬改定で、後発医薬品の利用促進のために、【処方せん料】に【一般名処方加算】が新設されたが、準備が不十分だったため、現場で若干の混乱や不安が生じている。
これを踏まえ、田村智子議員(参議院)は、(1)一般名処方加算の対象とならない医薬品の一覧の整備も必要ではないか(2)後発品の品質に・・・
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2012年06月29日(金)
[予防接種] 子宮頸がん予防ワクチン定期接種後の財源等をどう考えるのか
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政府は6月29日に、「子宮頸がん予防ワクチン等の接種事業に関する質問」に対する答弁書を公表した。
子宮頸がん予防ワクチンは予防接種法の対象疾病に位置づけられ、定期接種が検討されている。しかし、当面の対応として実施されている子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金事業は平成24年度末までの措置となっている。
これを踏まえ、横山信一議員(参議院)は、今後の安定した定期接種実現のため、(1)定期接種・・・
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2012年06月26日(火)
[臓器移植] 東北連絡所廃止、東京からコーディネーター派遣で対応可能
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政府は6月26日に、「日本臓器移植ネットワーク東日本支部東北連絡所の閉鎖に関する質問」に対する答弁書を公表した。
平成22年7月17日に全面施行された「改正臓器移植法」により、本人の臓器提供意思が不明な場合も、家族の承諾があれば臓器提供できるようになり、また15歳未満の者からの脳死下での臓器提供が可能となった。これにより、6歳未満の子どもからの臓器移植を含め、15歳未満の子どもからの脳死・臓器移植の実施は現・・・
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