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2019年12月20日(金)
[改定情報]自然増を4,100億円に圧縮 20年度予算案が閣議決定
- 政府は12月20日、2020年度当初予算案を閣議決定した。一般歳出における社会保障関係費は35兆8,608億円で、19年度に比べて1兆7,302億円(5.1%)増加した。このうち自然増分は、8月の予算概算要求時点では5,353億円と見込まれていたが、▽薬価・材料価格の実勢価等改定(▲1,100億円程度)▽介護給付金の総報酬割の全面実施(▲600億円程度)▽診療報酬本体の引き上げ(通常改定分の0.47%で500億円程度増)―で差し引き4,111億円にまで・・・
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2019年12月20日(金)
[改定情報] 各側委員が20年度改定の意見を発表 中医協・総会
- 中央社会保険医療協議会の支払側委員と診療側委員は12月20日の総会で、2020年度診療報酬改定に対する意見を述べた。支払側は、「機能強化加算」における文書での事前説明の要件化や、「急性期一般入院料1」の該当患者割合・基準値の厳格化などを主張。診療側は、かかりつけ医機能を評価する「地域包括診療加算」、「地域包括診療料」の要件見直しと引き上げを求めたほか、「重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)」の評・・・
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2019年12月18日(水)
[診療報酬] PET共同利用、他院受診時の入院料の減額緩和を 厚労省
- 厚生労働省は18日の中央社会保険医療協議会・総会で、医療機関がポジトロン断層撮影(PET)を他院と共同で利用した場合、「入院中の他医療機関受診時の入院料」の減額を緩和することを提案し、おおむね了承された。ガンマナイフなど高度な放射線治療機器の共同利用の場合と同様の対応で、より効率的なPETの利用を推進するのが目的(p123参照)。 PETについては、入院中の患者が他の医療機関でその検査を受けた場合、入院す・・・
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2019年12月18日(水)
[診療報酬] 都市部の特区で遠隔服薬指導、薬剤服用歴管理指導料の算定可に
- 厚生労働省は18日の中央社会保険医療協議会・総会で、国家戦略特区における離島やへき地以外で薬剤師が遠隔服薬指導を実施した場合に一定の要件を満たせば、暫定的に「薬剤服用歴管理指導料」を算定できるようにすることを提案し(p162参照)、了承された。その場合の遠隔服薬指導は、原則として毎回、同じ薬剤師による実施が条件となる。 特区での遠隔服薬指導については、2018年7月18日の中医協・総会でも議論され、一定・・・
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2019年12月18日(水)
[診療報酬] 時短への「緊急的な取り組み」、診療報酬で評価 中医協・総会
- 厚生労働省は18日の中央社会保険医療協議会・総会で、医療機関が自院の状況を踏まえ、医師の労働時間短縮のために「緊急的な取り組み」を実施した場合に診療報酬で評価することや、過酷な勤務環境の救急医療体制で重要な機能を担う医療機関をさらに評価することを提案し、おおむね了承された。医師の働き方改革を進めるのが狙い(p115参照)。 厚労省の「医師の働き方改革に関する検討会」が2018年2月にまとめた「医師の労・・・
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2019年12月18日(水)
[診療報酬] オンライン診療料の算定要件見直しを提案 中医協総会で厚労省
- 厚生労働省は18日、2020年度の診療報酬改定でオンライン診療料の算定要件を見直すことを中央社会保険医療協議会・総会に提案した。現在の仕組みでは、過去1年間に6回以上通院してからでないとこの診療料を算定できないが、直前の3カ月間に対面診療を行うなど患者の状態を適切に把握できている場合にも算定を認める方向で検討する(p10参照)。 また、高度な専門性を持つ医師が離れた場所にいるケースを想定し、難病など希少・・・
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2019年12月18日(水)
[診療報酬] 20年度改定、診療報酬本体はプラス0.55%
- 政府は17日、2020年度の診療報酬の改定率を、医師の人件費などに当たる本体部分はプラス0.55%、医薬品や医療材料の公定価格である薬価・材料価格は合わせてマイナス1.01%とすることを決めた(p174参照)。 本体プラス0.55%は18年度と同じ水準で、うち0.08%分は消費増税に伴う財源を活用し、救急病院の勤務医の働き方改革の推進に充てる。各科ごとの内訳は医科0.53%、歯科0.59%、調剤0.16%のいずれもプラス。一方、薬・・・
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2019年12月18日(水)
[診療報酬] 医科1・歯科1.1・調剤0.3の配分比率を維持 20年度改定
- 加藤勝信厚生労働相と麻生太郎財務相による2020年度予算に関する17日の折衝は、診療報酬本体の改定率について、働き方改革で救急病院勤務医への特例的な対応の0.08%を除くと、0.47%で決着、各科別内訳は、医科0.53%、歯科0.59%、調剤0.16%のいずれもプラスとなった(p174参照)。医科の改定率を1とすると、歯科は1.1、調剤は0.3で、これまでの配分比率が維持された。 20年度診療報酬改定については、財政制度等審議会・・・
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2019年12月18日(水)
[診療報酬] 薬価改定率▲0.99%、消費税改定満年度化分は▲0.55%
- 政府が17日に決定した診療報酬改定で、薬価は0.99%引き下げ(医療費ベース)となった(p174参照)。内訳は、実勢価等改定が0.43%引き下げ、市場拡大再算定の見直し等が0.01%引き下げだ(p174参照)。残りの0.55%について厚生労働省は、10月に実施した消費税対応薬価改定の2020年度の影響が7カ月分あるためだとした。薬剤費ベースの改定率はまだ算出していない。 20年度の薬価改定については、19年10月の消費税改定・・・
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2019年12月17日(火)
[診療報酬] 薬価改定、薬剤費ベースでは▲4.38% 厚労省
- 2020年4月の薬価改定は、薬剤費ベースでは▲4.38%となる。内訳は、実勢価等改定▲1.98%、市場拡大再算定の見直し等▲0.05%で、それら以外の▲2.35%が10月実施の消費税改定の満年度化分。厚生労働省が、20日の中央社会保険医療協議会・総会後の記者説明で明らかにした(p1~p2参照)。 政府が診療報酬改定率を決定した17日の段階では、薬価改定率は医療費ベースで示され、全体で▲0.99%、うち実勢価等改定▲0.43%、市場拡大再・・・
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2019年12月17日(火)
[改定情報] 診療報酬本体を0.55%引き上げ、働き方改革に消費税を充当
- 加藤勝信厚生労働大臣は12月17日、麻生太郎財務大臣との予算大臣折衝に臨み、2020年度の診療報酬改定率を決定した。診療報酬本体は0.55%引き上げ、うち0.08%(公費126億円程度)は、「救急病院における勤務医の働き方改革への特例的な対応」として消費税財源を充てる。これを除く通常改定分(0.47%増)の各科改定率は▽医科/0.53%増▽歯科/0.59%増▽調剤/0.16%増。各科の配分比率は従来通りの1対1.1対0.3となった・・・
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2019年12月13日(金)
[診療報酬] 看護必要度B項目、「根拠となる記録」が不要に 中医協・総会
- 厚生労働省は13日の中央社会保険医療協議会・総会で、一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)のB項目の評価について、「患者の状態」と「介助の実施」に分けることや、残す必要がある「根拠となる記録」を不要とすることを提案し(p63参照)、合意を得た。看護記録など書類作成にかかわる看護職員の負担軽減を図るのが目的。 看護必要度I・I IのB項目については、評価日の患者の状況などに基づいて判断し・・・
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2019年12月13日(金)
[診療報酬] 遺伝性の乳・卵巣がん、切除手術を診療報酬で評価 中医協
- 厚生労働省は13日の中央社会保険医療協議会・総会で、遺伝性の乳がんや卵巣がんを発症した患者に対し、新たながんを防ぐために健康な状態の乳房などを予防的に切除する手術を診療報酬で評価することを提案し、了承された。また、切除を希望しない患者に対するフォローアップ検査を保険診療の対象とすることも提案し、合意を得た(p24参照)。いずれも、2020年度から適用される。 新たな評価は、生まれつき遺伝子に変異があ・・・
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2019年12月13日(金)
[診療報酬] 特定機能病院、回復期リハ病棟の届け出を不可に 厚労省が提案
- 厚生労働省は13日の中央社会保険医療協議会・総会で、特定機能病院による回復期リハビリテーション病棟入院料の届け出を認めないようにすることなどを提案し、大筋で了承された(p79参照)。ただ、診療側の委員は、特定機能病院が同入院料を算定している場合、その理由を確認するよう厚労省に求めた。 特定機能病院については、その機能や体制などを診療報酬で評価する観点から、特定機能病院入院基本料が設けられているが・・・
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2019年12月13日(金)
[改定情報] 看護必要度のB項目を患者の状態と介助の実施で区分 中医協総会
- 中央社会保険医療協議会・総会は12月13日、一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)」のB項目について、現在は一体的評価となっている「患者の状態」と「介助の実施」を区分することを決めた。この結果、ADLを含む患者の状態がよりわかりやすくなるほか、看護師の業務負担軽減にもつながる二重の効果が期待できるという。また厚生労働省は、医学的有用性や経済性を考慮して作成する医薬品の使用指針(「使用・・・
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2019年12月11日(水)
[診療報酬] ニコチン依存症管理料の対象に加熱式たばこを提案 厚労省
- 厚生労働省は11日の中央社会保険医療協議会・総会で、医療機関が加熱式たばこを吸う人に対して禁煙治療を行った場合もニコチン依存症管理料を算定できるようにすることなどを提案した。たばこの健康への影響や加熱式たばこに関する一定のエビデンスが集まったためで、2020年度診療報酬改定の論点に挙げた(p140参照)。しかし、支払側の一部の委員が、治療後の継続的な禁煙状況などの検証が行われないまま、同管理料の対象を・・・
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2019年12月11日(水)
[診療報酬] 依存症集団療法、評価対象にギャンブル依存症を提案 厚労省
- 厚生労働省は11日の中央社会保険医療協議会・総会で、薬物依存症に対する集団療法を診療報酬で評価する依存症集団療法(340点)の対象に、ギャンブル依存症を加え、医療機関が「標準的治療プログラム」に沿って治療を行った場合の評価を新設することを、2020年度診療報酬改定の論点に挙げた(p120参照)。ギャンブル依存症に関する同プログラムの有効性が示されたことを踏まえた提案だが、支払側は、医療保険財源が限られて・・・
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2019年12月11日(水)
[診療報酬] 機能強化加算、文書での患者説明の要件化を提案 厚労省
- 厚生労働省は11日の中央社会保険医療協議会・総会で、「かかりつけ医」の機能を持つ医療機関が初診を行った場合に算定できる機能強化加算(80点)の算定要件に、文書での患者説明を追加することなどを2020年度診療報酬改定の論点に挙げた(p77参照)。「かかりつけ医」機能を普及させるための提案だが、診療側は医療機関の負担が増えるなどとして反対の姿勢を示した。一方で支払側は、患者から「かかりつけ医」に選んでもら・・・
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2019年12月11日(水)
[診療報酬] 紹介状なしの定額負担、200床以上の地域医療支援病院に 厚労省
- 厚生労働省は11日の中央社会保険医療協議会・総会で、患者が紹介状を持たずに病床規模の大きな病院の外来を受診した場合の定額負担義務の対象病院を、一般病床200床以上の地域医療支援病院にまで広げることを提案し、おおむね了承された(p83参照)。2020年度診療報酬改定での対応で、外来医療の機能分化・連携を進めるのが目的。ただ、診療側の委員は、対象を拡大することによって地域医療支援病院の数が減る恐れがあるとし・・・
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2019年12月11日(水)
[診療報酬] オンライン診療の対象に慢性頭痛を提案 中医協・総会で厚労省
- 中央社会保険医療協議会は11日の総会で、オンライン診療の利活用について議論した。厚生労働省は、日本頭痛学会で慢性頭痛のオンライン診療の指針が策定されたことなどを受け、慢性頭痛をオンライン診療の対象疾患とすることを提案した(p20参照)。診療側は、頭痛には命に関わる原因が隠れている可能性があることなどから、慎重な取り組みを求めた。支払側からも、学会のエビデンスを公的に評価する仕組みが必要などの意見・・・
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2019年12月11日(水)
[診療報酬] 厚労省が分割調剤の推進に向け論点提示 中医協・総会
- 厚生労働省は11日の中央社会保険医療協議会・総会に、分割調剤の推進に向け、新たに一定規模以下の病院と診療所が分割指示処方箋を発行する場合を評価し、薬局の調剤報酬では分割調剤の場合に分割回数分の1となる服薬情報等提供料(30点)について、分割回数にかかわらず1回30点を算定できるとする論点を提示した。日本医師会の委員はいずれも反対だとした。しかし、調剤報酬は、日本薬剤師会の委員が実現を強く主張、支払側から・・・
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2019年12月11日(水)
[診療報酬] 中医協が改定率で意見取りまとめ 両論併記、厚労相に提出
- 中央社会保険医療協議会は11日の総会で、「令和2年度診療報酬改定について」の意見をまとめた。支払側はマイナス改定とすべき、診療側はプラス改定とすべきとの意見であったことを併記し、こうした中医協の議論を踏まえ「改定率の設定に関し適切な対応を求める」とした。加藤勝信厚生労働相への意見だが、田辺国昭会長(東大大学院法学政治学研究科教授)が、厚労省の濵谷浩樹保険局長に手渡した(p141~p142参照)。 診療報・・・
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2019年12月11日(水)
[改定情報] 20年度改定の意見書を加藤厚労相に提出 中医協
- 中央社会保険医療協議会・総会は12月11日、2020年度の診療報酬改定についての意見書をまとめ、同日付で加藤勝信厚生労働大臣に提出した。 意見書は、社会保障審議会医療保険部会と医療部会がまとめた「改定の基本方針」に基づいて、「全ての国民が質の高い医療を受け続けるために必要な取り組みについての協議を真摯に進めていく」との決意を表明。この点では支払・診療側の意見が一致しているとした(p141参照)。 ただ、・・・
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2019年12月09日(月)
[診療報酬] 改定の基本方針の取りまとめ案を了承 社保審・医療部会
- 厚生労働省は9日、社会保障審議会・医療部会(部会長=永井良三・自治医科大学長)の会合で、2020年度診療報酬改定の基本方針の取りまとめ案を示し、了承された。「働き方改革の推進」については、18年度改定の基本方針では基本的視点となっていたが、20年度改定の基本方針では、これを格上げして「重点課題」と位置付ける(p7参照)。 厚労省が提示した取りまとめ案によると、20年度改定の基本的な視点は、▽医療従事者の負・・・
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2019年12月09日(月)
[改定情報] 医療部会が20年度診療報酬改定の基本方針を了承
- 社会保障審議会・医療部会は12月9日、2020年度診療報酬改定の基本方針を了承した。医療保険部会が11月28日に了承した内容から大きな変更はなく、政府が目標に掲げる「全世代型社会保障」の実現や、社会保障制度の安定性・持続可能性の確保などを、改定の基本認識として明示。それらを具現化する際の基本的視点では、「医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進」を重点課題に据えた(p7参照)。 基本方針が改定にあ・・・
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