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費-1参考2○費用対効果評価専門組織からの意見について (27 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000182080_00013.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会(第62回 7/12)《厚生労働省》
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ぶ。間接比較を行うにあたっては、このような仮定に関する検討

エビデンスレベル

や、適切な統計手法 ( 例えば、単純な (naïve) 間接比較ではなく調整
された (adjusted) 間接比較 ) を使用することが必要である。また、

エ ビ デ ン ス レ ベ ル に は 様 々 な 分 類 法 が 存 在 す る が、Minds

ネットワーク ・ メタアナリシス ( あるいは多群間治療比較 (multiple

(Medical Information Network Distribution Service)では以下のよ

treatment comparison: MTC) とも呼ばれる ) のようなより高度な手

うに定めている。

法を用いた分析についても検討しうる。

I

システマティック ・ レビュー /RCT のメタアナリシス

II

1 つ以上の RCT による

III

非ランダム化比較試験による

感度分析

IV a 分析疫学的研究 ( コホート研究 )
IV b 分析疫学的研究 ( 症例対照研究、横断研究 )

不確実性が存在する場合等に、パラメータの値を変化させるこ

V

記述研究 ( 症例報告やケース ・ シリーズ )

とにより、結果への影響を見ることを感度分析という。1 つのパラ

VI

患者データに基づかない、専門委員会や専門家個人の意見

メータを変化させる一次元感度分析、2 つのパラメータを同時に動
かす二次元感度分析、複数のパラメータの不確実性を同時に取り扱

ただし、RCT のような実験的研究が現実の臨床成績と乖離してい

う PSA( 確率的感度分析の項を参照 ) などがある。

る可能性はしばしば指摘されている。エビデンスレベルの高いもの
の使用を原則としつつも、状況に応じた適切なデータによってを採
用する必要がある。

システマティックレビュー
システマティックレビュー (SR) とは特定の課題について文献等を

確率的感度分析

網羅的に探索し、可能な限りバイアスなくその結果や評価報告する
手法である。Minds によれば『実際の作業面から定義すると、SR と

確率的感度分析 (Probabilistic sensitivity analysis: PSA) は、モデ

は「クリニカルクエスチョンに対して、研究を網羅的に調査し、研

ルのパラメータに分布を当てはめること等により、増分費用や増

究デザインごとに同質の研究をまとめ、バイアスを評価しながら分

分効果、ICER の分布を得るための手法である。確率的感度分析

析 ・ 統合を行うこと」』とされる。

の結果は、費用効果平面上に散布図をプロットし、CEAC として

しばしば SR とメタアナリシスが混同して使用されることもある

f(γ)=Pr(γ・IE - IC >0) を書くことが一般的である (IC: 増分費用、IE:

が、SR において得られた結果は必ずしも統計的に統合する必要は

増分効果、γ: 支払意思額 )。

なく、このようなものを「定性的システマティックレビュー」と呼
ぶこともある。結果を統合することが適切な場合は、SR の結果に
基づき、メタアナリシスを実施することとしている。
な お、SR( メ タ ア ナ リ シ ス ) の 報 告 様 式 と し て は、 国 際 的 に

間接比較

PRISMA (Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and
Meta-Analyses) 声明が標準的に使用されている。

例えば臨床試験によって “A vs. B” と “A vs. C” の結果が得られてい
るとき、これらの結果から直接比較のない “B vs. C” の結果を推測す
ることを間接比較 (indirect comparison) と呼ぶ。適切な比較対照を
用いて分析しようにも直接の比較試験がない場合、間接比較を適用

質調整生存年

することができる場合がある。
間接比較が成り立つためには “A vs. B” の結果が “A vs. C” の集団に

質調整生存年 (QALY) は、生存年に QOL 値を乗じることにより

も適応できること、逆に “A vs. C” の結果が “A vs. B” の集団にも適応

得られる。QOL 値が 1 は完全な健康を、0 は死亡を表す。QOL 値

できることが条件となる。このことを同質性 (similarity) の仮定と呼

0.6 の 健 康 状 態 で 2 年 間 生 存 し た 場 合、 生 存 年 は 2 年 だ が、0.6 x

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