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資料2_中間とりまとめ(案) (13 ページ)
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公開元URL | https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/mext_00586.html |
出典情報 | 今後の医学教育の在り方に関する検討会(第5回 9/11)《文部科学省》 |
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○ 今後は、医学教育モデル・コア・カリキュラムの理念と方略を各大学において実践
するとともに、診療参加型臨床実習をより一層充実する必要があるが、共用試験で
は、OSCE の評価者の要件が厳格化されており、認定評価者の確保に関する新たな負
担も生じている。
○ また、博士課程への進学者数は、近年、横ばいから減少傾向にあり、博士号取得者数
は、諸外国が軒並み増加する中で我が国は減少している。卒後のポストの確保や経
済的支援の必要性など様々な要因が考えられるが、とりわけ医師のキャリア形成の
観点からは、2018(平成 30)年の専門医制度の導入による資格取得の必要性から、
博士課程への進学よりも専門医資格の取得を志向する者が多いこと、専門医となっ
てからは年齢的にも 30 歳前後となり、それから研究者としてのキャリアパスを歩む
には先が見えづらいこと等が指摘されている。
○ 国内の分野別論文数の推移を見ると、臨床医学分野は、2005(平成 17)年以降増加
しており、他分野に比べると増加率は高い。一方、基礎生命科学分野は、2000(平成
12)年以降、横ばい傾向が続いている。諸外国と比較すると、基礎生命科学論文数、
臨床医学論文数ともに米国や中国の増加率が高く、我が国の地位は低下を続けてい
る。Top10%論文数についても同様の傾向がみられ、特に基礎生命科学分野の論文数
は横ばいから減少傾向がみられる。また、世界的に国際共著論文が増えている中で、
我が国においても国際共著論文の数は増えているものの、他国と比較して伸び率は
小さい。このような我が国の研究の中核的な機関である大学・大学病院における研
究力の低下は、科学技術・イノベーション立国を目指す我が国の国力の低下に直結
する問題であり、直ちに改善を図ることが喫緊の課題である。
2-2.医学部及び大学院における教育・研究の充実に向けた方策
(1) 医学部における教育の充実
○ 医学教育の質を向上させるためには、人手の少ない中でも教育に充てる時間を確保
し、効果的・効率的に取組を進めることについても検討が必要である。
○ このため、既に、多くの大学病院では、臨床実習の一部を地域の医療機関等で行っ
ているところであるが、総合診療やプライマリ・ケアの重要性の高まりも踏まえ、
地域の医療機関等で行う実習の週数を更に増やすことを積極的に検討すべきである。
○ 加えて、多職種連携の中で医師として求められる資質・能力を育成することや多角
的に患者を診る姿勢を養う観点からも、他の医療関係職種と連携して実習を行う必
要がある。このため、例えば、シミュレーション教育をシミュレーション・スペシャ
リストの看護師に依頼するなど、他の医療職種が指導に当たることも重要であり、
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するとともに、診療参加型臨床実習をより一層充実する必要があるが、共用試験で
は、OSCE の評価者の要件が厳格化されており、認定評価者の確保に関する新たな負
担も生じている。
○ また、博士課程への進学者数は、近年、横ばいから減少傾向にあり、博士号取得者数
は、諸外国が軒並み増加する中で我が国は減少している。卒後のポストの確保や経
済的支援の必要性など様々な要因が考えられるが、とりわけ医師のキャリア形成の
観点からは、2018(平成 30)年の専門医制度の導入による資格取得の必要性から、
博士課程への進学よりも専門医資格の取得を志向する者が多いこと、専門医となっ
てからは年齢的にも 30 歳前後となり、それから研究者としてのキャリアパスを歩む
には先が見えづらいこと等が指摘されている。
○ 国内の分野別論文数の推移を見ると、臨床医学分野は、2005(平成 17)年以降増加
しており、他分野に比べると増加率は高い。一方、基礎生命科学分野は、2000(平成
12)年以降、横ばい傾向が続いている。諸外国と比較すると、基礎生命科学論文数、
臨床医学論文数ともに米国や中国の増加率が高く、我が国の地位は低下を続けてい
る。Top10%論文数についても同様の傾向がみられ、特に基礎生命科学分野の論文数
は横ばいから減少傾向がみられる。また、世界的に国際共著論文が増えている中で、
我が国においても国際共著論文の数は増えているものの、他国と比較して伸び率は
小さい。このような我が国の研究の中核的な機関である大学・大学病院における研
究力の低下は、科学技術・イノベーション立国を目指す我が国の国力の低下に直結
する問題であり、直ちに改善を図ることが喫緊の課題である。
2-2.医学部及び大学院における教育・研究の充実に向けた方策
(1) 医学部における教育の充実
○ 医学教育の質を向上させるためには、人手の少ない中でも教育に充てる時間を確保
し、効果的・効率的に取組を進めることについても検討が必要である。
○ このため、既に、多くの大学病院では、臨床実習の一部を地域の医療機関等で行っ
ているところであるが、総合診療やプライマリ・ケアの重要性の高まりも踏まえ、
地域の医療機関等で行う実習の週数を更に増やすことを積極的に検討すべきである。
○ 加えて、多職種連携の中で医師として求められる資質・能力を育成することや多角
的に患者を診る姿勢を養う観点からも、他の医療関係職種と連携して実習を行う必
要がある。このため、例えば、シミュレーション教育をシミュレーション・スペシャ
リストの看護師に依頼するなど、他の医療職種が指導に当たることも重要であり、
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