よむ、つかう、まなぶ。
資料2_中間とりまとめ(案) (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/mext_00586.html |
出典情報 | 今後の医学教育の在り方に関する検討会(第5回 9/11)《文部科学省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
その専門性を活かした実習方法を取り入れることも有効である。
○ また、診療参加型臨床実習を充実するためには、患者の理解を得るための工夫に加
えて、実習を指導する教員に対し、実習の趣旨や期待される医行為の内容等につい
て、一層の理解を図ることが求められる。各大学における実習の指導体制の優良事
例なども調査しつつ、引き続きその充実方策を検討する必要がある。
○ 実習に関わる教員の実績は研究実績に比べて見えづらく、教育の成果を評価するこ
とが難しいとの指摘もある。このため、実習に関わる教員のうち一定の要件を満た
す者に対して、例えば「臨床実習指導医(仮)
」の称号を付与するなど、指導者とし
ての教員の実績を適切に評価するために、どのような方策が考えられるか引き続き
検討する必要がある。なお、称号付与などの方策を検討する際には、現在教育に当
たっている実習指導者の負担が増えないよう留意するほか、例えば、臨床研修指導
医講習会の内容を一部活用することを認めるなど、称号の付与を希望する者の負担
の軽減にも配慮することが必要である。加えて、医学部の教員の教育に対する業績
は、診療・研究の業績と比較して評価が困難であるとの指摘もあり、大学における
業績評価の方法について、事例の収集等を行って共有することが必要である。
○ このほか、各大学では、医学生の研究マインドを醸成するため、学部入学後の早期
から、医学研究セミナーや研究室配属などの取組が行われているが、高学年になる
につれて臨床実習の時間が増加し、研究への興味・関心を継続することが難しいと
の指摘がある。このため、例えば、高学年では研究論文の執筆指導や学会発表の機
会の提供、治験・社会実装などのテーマを取り扱うなど、6年次まで継続して研究
に触れる工夫が求められる。
○ さらに、医学部は、医師や研究者としての進路に加えて、多様な人材を輩出する教
育機関として、例えば、創薬・医療機器開発などの医療系ベンチャー設立やスター
トアップのための起業家教育等にも取り組み、社会的に必要とされている課題を解
決するための人材を育成することも必要である。
(2) 大学院博士課程の魅力向上
○ 大学院博士課程と専門医制度との関係性を含めたキャリアパスの改善の観点からは、
より早期に博士課程に入学するキャリアを開くため、専門研修と両立する博士課程
のプログラムを充実することが考えられる。一般社団法人日本専門医機構における
専門研修プログラムの一つに「臨床研究医コース」が置かれているが、2023(令和5)
年度より、専門研修と博士課程を並行して履修し、最短5年間で専門医資格の取得
と博士号取得を可能とする制度改正が行われたところである。国は、このような制
度の利用を一層促進するとともに、各大学病院においても、既存の専門研修プログ
14
○ また、診療参加型臨床実習を充実するためには、患者の理解を得るための工夫に加
えて、実習を指導する教員に対し、実習の趣旨や期待される医行為の内容等につい
て、一層の理解を図ることが求められる。各大学における実習の指導体制の優良事
例なども調査しつつ、引き続きその充実方策を検討する必要がある。
○ 実習に関わる教員の実績は研究実績に比べて見えづらく、教育の成果を評価するこ
とが難しいとの指摘もある。このため、実習に関わる教員のうち一定の要件を満た
す者に対して、例えば「臨床実習指導医(仮)
」の称号を付与するなど、指導者とし
ての教員の実績を適切に評価するために、どのような方策が考えられるか引き続き
検討する必要がある。なお、称号付与などの方策を検討する際には、現在教育に当
たっている実習指導者の負担が増えないよう留意するほか、例えば、臨床研修指導
医講習会の内容を一部活用することを認めるなど、称号の付与を希望する者の負担
の軽減にも配慮することが必要である。加えて、医学部の教員の教育に対する業績
は、診療・研究の業績と比較して評価が困難であるとの指摘もあり、大学における
業績評価の方法について、事例の収集等を行って共有することが必要である。
○ このほか、各大学では、医学生の研究マインドを醸成するため、学部入学後の早期
から、医学研究セミナーや研究室配属などの取組が行われているが、高学年になる
につれて臨床実習の時間が増加し、研究への興味・関心を継続することが難しいと
の指摘がある。このため、例えば、高学年では研究論文の執筆指導や学会発表の機
会の提供、治験・社会実装などのテーマを取り扱うなど、6年次まで継続して研究
に触れる工夫が求められる。
○ さらに、医学部は、医師や研究者としての進路に加えて、多様な人材を輩出する教
育機関として、例えば、創薬・医療機器開発などの医療系ベンチャー設立やスター
トアップのための起業家教育等にも取り組み、社会的に必要とされている課題を解
決するための人材を育成することも必要である。
(2) 大学院博士課程の魅力向上
○ 大学院博士課程と専門医制度との関係性を含めたキャリアパスの改善の観点からは、
より早期に博士課程に入学するキャリアを開くため、専門研修と両立する博士課程
のプログラムを充実することが考えられる。一般社団法人日本専門医機構における
専門研修プログラムの一つに「臨床研究医コース」が置かれているが、2023(令和5)
年度より、専門研修と博士課程を並行して履修し、最短5年間で専門医資格の取得
と博士号取得を可能とする制度改正が行われたところである。国は、このような制
度の利用を一層促進するとともに、各大学病院においても、既存の専門研修プログ
14