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資料2_中間とりまとめ(案) (2 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/mext_00586.html
出典情報 今後の医学教育の在り方に関する検討会(第5回 9/11)《文部科学省》
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○ 教育機関としては、医学部卒業前における診療参加型臨床実習に加え、医学部卒業
後は臨床研修医や専門研修プログラムの医師を受け入れるなど、基本的診療能力を
有し、各専門領域において標準的で適切な診断・治療を提供できる医師の育成に重
要な役割を果たしている。
○ 研究の側面においては、基礎研究の成果を活かした難治性疾患の原因究明や新しい
診断・治療法、新薬の開発など、質の高い臨床研究や治験を実施し、我が国の医学研
究を牽引する役割を担っている。
○ また、大学病院は、医学部における教育・研究に資する医療に限られない診療も実
態上担うようになっており、地域の医療提供体制を維持する上で欠かせない中核的
な医療機関として重要な役割を果たしてきた。他の病院では担うことができない、
高度で専門的な医療の提供とともに、諸外国にも例を見ない地域の医療を支える医
師の派遣2による地域貢献など、地域社会の維持に不可欠な存在となっている。
○ なお、大学設置基準には、大学病院に、教育、研究及び診療に主として従事する相当
数の教員を置く旨の規定が置かれており3、法令上も、大学病院が診療を担うことは
想定されているが、前述のとおり、大学病院は、医学部の教育・研究に必要な附属施
設として位置付けられるだけでなく、高度で専門的な医療機関としての社会的使命
もある。このため、教育、研究及び診療のいずれかに極端に偏ることなく、それぞれ
の機能を持続的に果たしていく必要がある。
○ このように、大学病院は、アカデミアの一翼を担う機関として、専門性の高い人材
の養成や質の高い研究を通じて「未来の医療」を支える重要な役割を担っている。
その役割を果たすために、医師が大学病院での勤務を通じて、教育・研究・診療それ
ぞれを重視しつつ、自身の持つ多様な価値観を尊重したキャリアを形成できる場と
してあり続けることが肝要である。
1-2.大学病院の現状と課題
(1) 診療の規模拡大と経常利益率の低減
○ 2004(平成 16)年に国立大学が法人化されて以降、運営費交付金制度の下、自己収
入の獲得努力や経費の節減努力が求められる中、大学病院は、自主的・自律的な経

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大学病院は、全国の地域の医療機関に対して、約 59,000 人の医師を常勤医師として派遣。
大学設置基準(抄)
別表第一 学部の種類及び規模に応じ定める基幹教員数(第十条関係)
ロ 医学又は歯学に関する学部に係る基幹教員数
[表略]
備考
四 附属病院における教育、研究及び診療に主として従事する相当数の基幹教員を別に置く
ものとする。

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