（２）
「研修歯科医評価票Ⅱ」
１）何を評価するのか
B 領域（基本的診療業務）の各項目が評価対象となる。研修歯科医が研修修了時に修得し
ておく必要がある包括的な「資質・能力」について評価を行う。C 領域では日常の臨床研修
における業務が中心であるため、直接的な観察等で評価できる項目が多いのに対して、B 領
域は C 領域の評価結果や日々の研修実践から読み取れる研修歯科医の資質、能力を評価す
る必要がある。診療科や協力型（Ⅰ、Ⅱ）臨床研修施設の特性によっては、評価しにくい項
目も出てくる可能性があるため、評価項目の取捨選択については事前に確認が必要となる。
２）評価のタイミング
診療科でのローテーション、協力型（Ⅰ、Ⅱ）臨床研修施設での出向終了時、または 3 か
月ごとなど、比較的明確な研修の区切りの段階で複数回、評価を行うのが望ましい。
３）誰が評価するのか
日々、直接研修指導に関わっている指導歯科医が中心となり、研修現場で業務を行う関連
医療職種など異なる視点からの評価を取り入れるのが望ましい（多面評価）
。
４）評価の実際
評価は全ての項目を４段階評価とし、項目ごとに各段階で求められる水準をルーブリッ
ク形式で表示した。
レベル１：歯学部卒業時点で修得されているレベル（歯学教育モデル・コア・カリキュラ
ムで示されているレベル）
レベル２：研修の中間地点で到達しているレベル
レベル３：研修修了時に到達しているレベル（研修到達目標）
レベル４：他者のモデルとなり得るレベル
「研修歯科医評価票Ⅱ」では、９つの領域（中項目）について包括的に評価を行う形式と
し、より実情に合った評価に対応するために、各レベルとレベルの中間地点にもチェックボ
ックスを設けることとした。実際の評価にあたっては、小項目を評価したうえで、それらを
統合し中項目の評価を行うこととなる。また、研修歯科医へフィードバックするのが有用と
考えられる事項については、自由記載欄に記入する。研修場所によっては、観察する機会が
ない項目もあると考えられ、その場合には評価票の右端「観察機会なし」にチェックする。
研修歯科医にフィードバックする際には、中項目の評価結果を中心に行い、なぜその評価結
果となったかについては各中項目の領域に含まれる小項目の評価結果を基に説明する。研
修修了時には、全ての中項目がレベル３以上に到達するように指導する。

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