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資料1 国及び地方自治体の取組状況について (73 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_53735.html
出典情報 肝炎対策推進協議会(第34回 3/7)《厚生労働省》
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令和6年版人権教育・啓発白書(法務省・文部科学省 編)


肝炎ウイルス感染者への偏見・差別をなくし、理解を深めるための教育・啓発活動

肝炎は、肝臓の細胞が傷つけられ、その働きが損なわれる病気で、患者の多くは
B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスに起因するものである。
B型、C型肝炎ウイルスは、主に血液や体液を介して感染する。肝炎ウイルスの
感染を予防するためには、血液や体液が付いた器具を共用しないこと、血液や体液
が傷・粘膜に直接触れるのを防ぐことが重要であり、このほか、普段の生活の中で
は、B型肝炎やC型肝炎に感染することはない。しかし、これらのことが十分に理
解されていない結果として、偏見や差別に苦しんでいる肝炎ウイルスの感染者や患
者も少なくない。
感染者や患者に対する偏見や差別を解消するためには、幅広い世代を対象に、肝
炎についての正しい知識を普及し、また、肝炎患者等の人権を尊重するためにはど
のように振る舞うべきかを考え、学ぶことが重要である。


厚生労働省では、7月28日を「日本肝炎デー」と定め、この日を中心に国や地
方公共団体等で様々な普及啓発活動を行っており、国の「知って、肝炎プロジェ
クト」では、令和5年7月4日に普及啓発イベント「知って、肝炎プロジェクト
健康デー 2023」を開催した。同プロジェクトにおいては、著名人による都道府県
知事への訪問等による普及啓発活動や、患者の経験を踏まえた肝炎への正しい理
解を促す広報を行っている。
このほか、調査研究事業において、肝炎患者等からの相談事例の分析を行うと
ともに、肝炎患者等の置かれた状況について考えるシンポジウムの開催や、感染
症患者に対する偏見差別・人権をテーマとした模擬授業を行い、調査研究の成果
普及に努めている。
また、青少年が肝炎に関する正しい知識を学ぶことにより、肝炎ウイルスの感
染を予防するとともに、集団予防接種によるB型肝炎ウイルスの感染拡大の経緯
・歴史等を学び、肝炎ウイルス感染者・患者の方々に対する偏見・差別をなくす
ことを目的として、全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団の協力を得て、副読本「B
型肝炎 いのちの教育」を作成し、令和2年度から全国の中学3年生の教員向けに
配布を行っている。あわせて、全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団が本副読本を用
いて実施している「患者講義(集団予防接種によりB型肝炎に感染した患者等を
講師として派遣し被害者の声を伝える活動)」について、全国の中学校に周知し
ている。



文部科学省では、感染者や患者に対する偏見や差別をなくすこと等を目的とし
て厚生労働省が作成・配布する副読本「B型肝炎 いのちの教育」の活用について、
各都道府県教育委員会等へ周知等を行った。



法務省の人権擁護機関では、「感染症に関連する偏見や差別をなくそう」を強
調事項の一つとして掲げ、啓発冊子の配布等、各種人権啓発活動を実施している。
(抜粋:『令和6年版人権教育・啓発白書』)

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