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資料1-2 早期導入を要望する医療機器等に関する要望書【No.2024-2】 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_54222.html
出典情報 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会(第39回 3/12)《厚生労働省》
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(別添様式1)
(適応外医療機器等のみ記載してください。)

承認年月日
承認番号
製造販売業者
承認されている適
応の内容

(要望品目の添付文書等に記載されている「使用目的又は効果」の内容
を転記してください。


3.要望品目の対象疾患に関する情報
3-1. 対象疾患の概要
本試薬の対象疾患は造血幹細胞移植レシピエントであり、造血幹細胞移植患者の概要とキメリズム解析に
ついて記載する。

【同種造血幹細胞移植の対象となる疾患】
同種造血幹細胞移植療法は患者造血をドナー造血に置換することで造血器腫瘍や造血障害などの難病を治
癒させる治療法である。難治性の血液悪性疾患(白血病、悪性リンパ腫など)、造血機能の低下をきたす疾
患(再生不良性貧血や造血機能障害をきたす遺伝性疾患)を主な対象とする。

【同種造血幹細胞移植の件数とその内訳】
国内において近年は年間 3,500〜4,000 件実施されている(論文 1、P2)
。国内の同種造血幹細胞移植におい
て臍帯血移植件数の占める割合が大きいこと(年間約 1300 件)
、骨髄移植と末梢血幹細胞移植では HLA 半
合致移植が急増し(約 650 件)
、HLA 適合移植の年間件数(約 500 件)を上回ったことが際立っている(論文
1、P3、P15)。

【生着不全、原疾患再発について】
同種造血幹細胞の治療成績は向上してきたが、わが国における移植後 1 年生存率は 50 歳未満で約 80%、
50 歳以上では 60%程度に止まっている(論文 1、P16)
。2002 年〜2015 年の世界的な調査によれば、死因と
して、急性白血病など原疾患の再発が最多であり、急性/慢性移植片対宿主病(GVHD)、感染症がそれに続
く(論文 2)。時期別に見ると、移植後 100 日以内の死因は感染症、原疾患再発、急性 GVHD の順に多い。す
なわち、移植後早期には生着が不良のため白血球増加が不十分なことによる感染症、および原疾患の再発
が最大の問題となる。生着が不良な状態の中で、移植後 4 週間以上(さい帯血移植の場合は 6 週間以上)
経過しても好中球数が 500/µL 未満の状態は、生着不全と定義される。生着不全の原因として、ドナー細胞
が免疫学的に拒絶される「移植片拒絶」と、ドナー細胞比率は増加しているのに好中球数が 500/µL 以下の
状態が継続してしまう「移植片機能低下」がある。また、生着不全には移植後一度も造血が回復しない一
次性生着不全のほか、いったん造血が回復した後に造血能が低下してしまう、二次性生着不全もある。移
植後 100 日以降の死因は原疾患再発、慢性 GVHD、感染症の順となり、さらに移植後長期間(1 年〜5 年後)
の調査においては、死因の半数以上が原疾患の再発であった。
造血幹細胞移植後の死亡原因として頻度の高い、原疾患の再発や、移植片拒絶による一次性および二次
性生着不全は、残存するレシピエント細胞の増加または残存が原因であるため、診断にはレシピエントキ

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