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資料1-1-2 一般社団法人次世代基盤政策研究所 御提出資料 (5 ページ)
出典
公開元URL | https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2501_02medical/250331/medical03_agenda.html |
出典情報 | 規制改革推進会議 健康・医療・介護ワーキング・グループ(第3回 3/31)《内閣府》 |
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1.はじめに
現在、我が国の医療を取り巻く環境は大きく変わりつつある。我が国では、皆保険制度の
下で、国内くまなく質の高い医療が提供されてきた。どこに住んでいても市民の健康を守り、
安心して暮らせる環境が維持されてきた。しかし、我が国の医療費は拡大の一途をたどり、
医療保険財政は危機的状況にある。また、地方を中心とした人口減少や、これから都市圏に
おいて生じる大規模な高齢化など、課題は山積している。
昨今、あらゆる分野でデジタル改革が進展しており、健康・医療分野も例外ではない。欧
米をはじめとする先進諸国では、デジタル技術やデータの利活用にしのぎを削っている。そ
の中で、我が国は、それぞれの分野での情報基盤や制度の整備が始まった段階であり、先進
国の後塵を拝している。
果たして、このような状態を脱し、課題の解決の糸口を見出すことはできるのであろうか。
これまで我が国の医療の水準は高く、医療分野では多様なデータが大量に生成されてい
るが、これらのデータの利活用は、先進諸国と比べて充分とはいえない。現在でも、部分的
にはデータの利活用が進み、一定の成果をあげているが、もし、より大規模にデータを有効
利用できるようになれば、市民の健康増進、より質の高い医療・ケア、医療の技術革新、医
療資源の最適配分、社会保障制度の持続性確保、感染症危機への対応力の強化など様々な分
野において、そのメリットは計り知れない。
EU では、EHDS(European Health Data Space)1と呼ばれる取組が進められ、EU 域内
4 億 5 千万人の医療データを、患者のケアを中心とした 1 次利用、政策立案や研究開発を中
心とした 2 次利用の両面で利用する制度が設けられた。
このような世界的な流れの中で、我が国も、大規模な医療に関連するデータの活用をでき
るようにするため、 EHDS に伍する、あるいはそれ以上の取組を速やかに実現しなければ
ならない。
EHDS は、コロナ禍に対して、EU の加盟各国が特にデータ利活用の点において連携して
対応できなかったことへの反省から構想されたものである。EHDS 導入のメリットとして
は、域内のどこでも自分の最新のデータに基づいて質の高い医療を受けることができるよう
になること、重複投薬・検査の削減による安全性の向上とコストの低減、医学研究の進展や
新たな医薬品・医療機器の開発を通じたベネフィットの増大等があり、EU における医療や
医療制度を強靱なものにすることが意図されている。データの利活用は、条件を満たした
EU 域外の研究者や事業者にも認められ、EU を中心として医療データエコノミーの形成さ
れる可能性がある。
1
European Commission “European Health Data Space Regulation (EHDS)”
〈https://health.ec.europa.eu/ehealth-digital-health-and-care/european-health-data-spaceregulation-ehds_en〉
5
現在、我が国の医療を取り巻く環境は大きく変わりつつある。我が国では、皆保険制度の
下で、国内くまなく質の高い医療が提供されてきた。どこに住んでいても市民の健康を守り、
安心して暮らせる環境が維持されてきた。しかし、我が国の医療費は拡大の一途をたどり、
医療保険財政は危機的状況にある。また、地方を中心とした人口減少や、これから都市圏に
おいて生じる大規模な高齢化など、課題は山積している。
昨今、あらゆる分野でデジタル改革が進展しており、健康・医療分野も例外ではない。欧
米をはじめとする先進諸国では、デジタル技術やデータの利活用にしのぎを削っている。そ
の中で、我が国は、それぞれの分野での情報基盤や制度の整備が始まった段階であり、先進
国の後塵を拝している。
果たして、このような状態を脱し、課題の解決の糸口を見出すことはできるのであろうか。
これまで我が国の医療の水準は高く、医療分野では多様なデータが大量に生成されてい
るが、これらのデータの利活用は、先進諸国と比べて充分とはいえない。現在でも、部分的
にはデータの利活用が進み、一定の成果をあげているが、もし、より大規模にデータを有効
利用できるようになれば、市民の健康増進、より質の高い医療・ケア、医療の技術革新、医
療資源の最適配分、社会保障制度の持続性確保、感染症危機への対応力の強化など様々な分
野において、そのメリットは計り知れない。
EU では、EHDS(European Health Data Space)1と呼ばれる取組が進められ、EU 域内
4 億 5 千万人の医療データを、患者のケアを中心とした 1 次利用、政策立案や研究開発を中
心とした 2 次利用の両面で利用する制度が設けられた。
このような世界的な流れの中で、我が国も、大規模な医療に関連するデータの活用をでき
るようにするため、 EHDS に伍する、あるいはそれ以上の取組を速やかに実現しなければ
ならない。
EHDS は、コロナ禍に対して、EU の加盟各国が特にデータ利活用の点において連携して
対応できなかったことへの反省から構想されたものである。EHDS 導入のメリットとして
は、域内のどこでも自分の最新のデータに基づいて質の高い医療を受けることができるよう
になること、重複投薬・検査の削減による安全性の向上とコストの低減、医学研究の進展や
新たな医薬品・医療機器の開発を通じたベネフィットの増大等があり、EU における医療や
医療制度を強靱なものにすることが意図されている。データの利活用は、条件を満たした
EU 域外の研究者や事業者にも認められ、EU を中心として医療データエコノミーの形成さ
れる可能性がある。
1
European Commission “European Health Data Space Regulation (EHDS)”
〈https://health.ec.europa.eu/ehealth-digital-health-and-care/european-health-data-spaceregulation-ehds_en〉
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