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参考資料2 高病原性鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)感染事例に関するリスクアセスメントと対応 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_56908.html
出典情報 厚生科学審議会 新型インフルエンザ対策に関する小委員会(第23回 4/17)《厚生労働省》
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国立健康危機管理研究機構
高病原性鳥インフルエンザウイルス A(H5N1)感染事例に関するリスクアセスメントと対応

カナダにおいては、2024 年 11 月にヒト感染例が報告され、HPAIV(H5N1)の Clade は
2.3.4.4b であった。遺伝子型が D1.1 であり、米国の乳牛で発生している遺伝子型 B3.13
とは違い、カナダ国内の家きんで発生している HPAIV(H5N1)との関連が示唆された。しか
し、症例における家きんとの接触は確認できていない(WHO. 2024c、WPRO. 2024、
PHAC、PAHO. 2024)。
英国においては、2025年1月に2023年以来の HPAIV(H5N1)のヒト感染例が報告され
た。Clade は 2.3.4.4b、遺伝子型は DI.2 であり、今シーズン英国での鳥で循環しているこ
とが知られており、米国の哺乳類や鳥類の間で循環している株とは異なる。(UKHSA. 2025、
ECDC. 2025b)
オーストラリアからも、2024 年 5 月に国内初のヒト感染例が報告された。検出された
HPAIV(H5N1)の Clade は 2.3.2.1a であり、同一 Clade のウイルスが過去に鳥類で検
出されているインドへの渡航歴があったことから、インドで曝露した可能性が考えられている
(WHO. 2024b)。
2025年 1 月 28 日時点で H5N1 以外の HPAIV(H5)のヒト感染例は H5N6 で 93 例、
H5N8 で 7 例、H5N2 で 1 例が報告されている(表 1)(ECDC. 2024d)。また、H5 以外
の鳥インフルエンザでは低病原性鳥インフルエンザ(LPAIV)(H7N9)と HPAIV(H7N9)を
合わせて 1568 例、HPAIV(H7N7)で 94 例、H9N2 で151例のヒト感染例の報告がある
ほ か 、 少 数 で は あ る が H3N8 、 H6N1 、 H7N2 、 H7N3 、 H7N4 、 H10N3 、 H10N5 、
H10N7、H10N8 の各亜型のヒト感染例が報告されている(WHO. 2019、WHO. 2023、
WHO. 2024d、ECDC. 2024d、CDC. 2024e、Belser J. et al.. 2009、 Puzelli S.
et al.. 2013)。
表 1. 鳥インフルエンザウイルス(H5 亜型)のヒト感染事例(2025年 1 月 28 日時点)
亜型

H5N1

H5N6

H5N8

H5N2

-2009

468

0

0

0

2010-2014

233

3

0

0

2015

145

5

0

0

2016

10

9

0

0

2017

4

2

0

0

2018

0

4

0

0

2019

1

1

0

0

2020

1

5

7

0

2021

2

37

0

0

2022

6

18

0

0

報告年

©National Institute of Infectious Diseases, Tokyo, Japan, 2023-2024
©Japan Institute for Health Security, Tokyo, Japan, 2025
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