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医療扶助に関する見直しに向けた整理(令和4年9月6日) (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27694.html |
出典情報 | 医療扶助に関する検討会(9/6)《厚生労働省》 |
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(2)医療扶助の適正化
【現状・課題】
(頻回受診対策)
○ 頻回受診に関する近年の取組としては、平成 14 年度に発出している通知
に基づき取組を実施しており、具体的には、福祉事務所が受診回数の基準に
該当する者(以下「受診状況把握対象者」という。)を抽出し、主治医訪問・
嘱託医協議により、頻回受診と認められた者(以下、
「適正受診指導対象者」
という。)に対して、訪問指導、医療機関受診への保健師の同行、改善状況
の確認を行うとともに、改善状況について報告することとなっている。
○ 受診状況把握対象者数の年次推移をみると、令和2年度は、頻回受診対策
の取組が全国に広がった平成 16 年度と比較して半数程度まで減少するとと
もに、適正受診指導対象者のうち、適正な受診日数に改善された者の割合は
上昇している。
○ また、被保護者健康管理支援事業において、頻回受診指導を必須の取組と
して位置づけ、本人と面談等を行い、頻回受診になる要因・支援の方向性を
分析するともに、同行受診による主治医の説明の理解のサポート、社会資源
へのつなぎ等の取組も実施している。なお、有効期間を1か月よりも短期に
設定した医療券(短期医療券)の発行により面談機会を増加する取組も可能
としている。
○ 一方で、頻回受診指導を受けた者のうち、指導後も改善に至らない者(以
下「頻回未改善者」という。)が約半数いる状況が続いている。頻回未改善
者の中には、精神疾患や認知症等の影響から療養上の指示事項の理解が難
しい場合や、社会的孤立や精神的不安に起因する場合も多いと考えられ8、
こうした未改善者に対する実効性のある更なる対策が求められる。
○
頻回受診指導は、福祉事務所がレセプトから対象者を抽出して実施して
いるため、受診から実際の指導までに2か月程度のタイムラグが生じ、指導
の前に受診行動が習慣化してしまうこと等から、効果的な取組が難しく、頻
回受診の傾向がある者に対する早期からのアプローチが求められる。
8
被保護者の頻回受診者の割合を属性別にみると、独居の者は同居者がいる者の 1.58 倍、就労していない者は就労し
ている者の 1.73 倍みられているなど、頻回受診の背景として被保護者の孤独・孤立等がある可能性が示唆されてい
る。(Nishioka, et al. BMJ Open 2020; 10: e038663.)
12
【現状・課題】
(頻回受診対策)
○ 頻回受診に関する近年の取組としては、平成 14 年度に発出している通知
に基づき取組を実施しており、具体的には、福祉事務所が受診回数の基準に
該当する者(以下「受診状況把握対象者」という。)を抽出し、主治医訪問・
嘱託医協議により、頻回受診と認められた者(以下、
「適正受診指導対象者」
という。)に対して、訪問指導、医療機関受診への保健師の同行、改善状況
の確認を行うとともに、改善状況について報告することとなっている。
○ 受診状況把握対象者数の年次推移をみると、令和2年度は、頻回受診対策
の取組が全国に広がった平成 16 年度と比較して半数程度まで減少するとと
もに、適正受診指導対象者のうち、適正な受診日数に改善された者の割合は
上昇している。
○ また、被保護者健康管理支援事業において、頻回受診指導を必須の取組と
して位置づけ、本人と面談等を行い、頻回受診になる要因・支援の方向性を
分析するともに、同行受診による主治医の説明の理解のサポート、社会資源
へのつなぎ等の取組も実施している。なお、有効期間を1か月よりも短期に
設定した医療券(短期医療券)の発行により面談機会を増加する取組も可能
としている。
○ 一方で、頻回受診指導を受けた者のうち、指導後も改善に至らない者(以
下「頻回未改善者」という。)が約半数いる状況が続いている。頻回未改善
者の中には、精神疾患や認知症等の影響から療養上の指示事項の理解が難
しい場合や、社会的孤立や精神的不安に起因する場合も多いと考えられ8、
こうした未改善者に対する実効性のある更なる対策が求められる。
○
頻回受診指導は、福祉事務所がレセプトから対象者を抽出して実施して
いるため、受診から実際の指導までに2か月程度のタイムラグが生じ、指導
の前に受診行動が習慣化してしまうこと等から、効果的な取組が難しく、頻
回受診の傾向がある者に対する早期からのアプローチが求められる。
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被保護者の頻回受診者の割合を属性別にみると、独居の者は同居者がいる者の 1.58 倍、就労していない者は就労し
ている者の 1.73 倍みられているなど、頻回受診の背景として被保護者の孤独・孤立等がある可能性が示唆されてい
る。(Nishioka, et al. BMJ Open 2020; 10: e038663.)
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