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資料2-2 MID-NET・NDBの行政利活用の調査実施状況について[1.4MB] (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36611.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和5年度第2回 11/30)《厚生労働省》
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別添資料2
匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報データベース(NDB)を用いた調査結果の概要
2023 年 11 月 6 日
調査・研究 NDB を用いたチアジド系利尿薬及びチアジド系類似薬処方後の非黒色腫皮膚がん発現
の名称

のリスク評価

調査対象

高血圧治療薬として利用される以下の薬剤(以下、「対象医薬品」)

品目

ヒドロクロロチアジド(HCTZ)含有製剤、チアジド系利尿薬、チアジド系類似薬、ア
ンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、
カルシウム(Ca)拮抗薬、ベータ(β)遮断薬

調査背景



2018 年 9 月に欧州ファーマコビジランス評価委員会は、デンマーク国立がん登録
に基づく 2 つの疫学調査において、HCTZ の累積曝露量の増加に伴う非黒色腫皮膚
がん(基底細胞がん及び有棘細胞がん)のリスク増加が観察されたことを受け、製
品情報の改訂が必要である旨を勧告した。当該勧告を受け、欧州添付文書の Special
warnings and precautions、Undesirable effects、Pharmacodynamic properties に非黒色腫
皮膚がん(基底細胞がん及び有棘細胞がん)に関する内容の追記及び Package Leaflet
の更新が行われた。その後、米国等においても関連する添付文書の改訂が行われた。



本邦では、上記の状況及び関連する情報を踏まえて検討が行われ、2020 年、HCTZ
含有製剤の添付文書の「その他の注意」の項に「海外で実施された疫学研究におい
て、ヒドロクロロチアジドを投与された患者で、基底細胞癌及び有棘細胞癌のリス
クが増加することが報告されている。」と追記された。



HCTZ の非黒色腫皮膚がんに関連する研究は国外で複数実施されているが、調査計
画時点では日本人を対象とした研究報告はなかった。非黒色腫皮膚がんの発症率は
民族差が大きいことから、国外で実施された研究の結果を日本人にそのまま適用で
きるかは明らかではなく、本邦における HCTZ と非黒色腫皮膚がん(基底細胞がん
及び有棘細胞がん)の関連について更に情報を収集する必要があった。

調査目的

高血圧患者を対象に、対象医薬品処方後の非黒色腫皮膚がん(基底細胞がん及び有棘細
胞がん)の発現状況を評価する。

NDB の 選
定理由と
データ期


選定理由 :異なる複数の医療機関での処方についても把握可能で悉皆性が高く、症例規
模を考慮して選択
データ期間: 2010 年 8 月 1 日~2020 年 3 月 31 日

調 査 方 法 高血圧治療薬として対象医薬品のうちいずれかの処方を受けた患者を対象として、追跡
の概略

期間中の非黒色腫皮膚がんの発現状況を評価した。なお、対象医薬品の初回処方時点で
20 歳未満であった患者、初回処方日又はそれ以前の期間において非黒色腫皮膚がんを発
現している患者、及び追跡期間の開始日と終了日が同日の患者は調査の対象から除外し
た。


追跡期間の定義:
各対象医薬品について、2010 年 8 月 1 日~2020 年 3 月 31 日の期間における最初
の処方日を初回処方日とし、その翌日からデータ期間終了日までの期間。



非黒色腫皮膚がんの定義:

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