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【資料4】特区制度を利用した救急救命処置の先行的な実証に向けた調査・検討会業務報告 (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41901.html
出典情報 救急医療の現場における医療関係職種の在り方 に関する検討会ワーキンググループ(第6回 7/29)《厚生労働省》
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<各論⑦>
実証事業において求められるMC体制とオンラインMC医の要件の検討1
目的・調査方法
• 救急救命士が「アナフィラキシーに対するアドレナリン筋肉内注射」を実施するために、消防本部及びMC協議会に求められる要件、オンライン
MC医に求められる要件等について検討する。
• 検討に当たっては、救急業務の経験豊富な救急救命士、MCや救急救命士教育の専門家、救急医療を専門とする医師等から意見を聴
取した。その際、救急業務として行う上での実現性と医学的適切性を重視した。
消防本部とMC協議会に求められる要件(実施地域の選定要件)
① 消防本部、MC協議会が実証の実施に主体的に取り組む用意があること
② 実証の実施について、地域への適切な周知を行い、必要に応じて住民説明会等を開催できること
③ 本事業で作成した研修カリキュラムに基づき、実証を行うすべての救急救命士に対して研修を実施し、修了認定を行うこと
④ 本事業で作成した研修項目に基づき、救急救命士に指示を出すすべてのオンラインMC医に対する研修を実施し、修了認定を行うこと
⑤ 本事業で作成したプロトコール、観察カード、処置実施手順等に従って実施する体制を確保すること
⑥ MC協議会が関わるインシデント、有害事象、事故等に対する危機管理の対応要領を定め、それに基づいて対応できること
⑦ 「アナフィラキシーに対するアドレナリン筋肉内注射」の効果や安全性の検証のため、個人情報等に適切に配慮しつつ、本事業で定めた各種
データを収集し、レジストリーに登録できること
⑧ 安全性確保と検証用データ収集体制確認のため、アナフィラキシーとアドレナリン適応の判断のみを行い、処置を実施しない期間を数か月
確保すること
新救急救命処置を実施するためにオンラインMC医に求められる要件
• 心停止や、低血糖などと比べるとアナフィラキシーの判断は比較的高度であり、本事業に先行して実施した厚生労働科学研究においても、
救急救命士の陽性的中率は96%程度(医師と比較した場合)。救急救命士が陰性を陽性と判断するリスクがあるため、オンラインMC医
が適切に指示、指導・助言できる体制構築が必要であり、オンラインMC医には、必要な研修受講など一定の要件が必要である。
• その際、できるだけ多くの医療機関の多くの医師が要件を満たし実証に参加できるよう、オンラインでの研修体制の確保が重要である。
【オンラインMC医に求められる要件】 次の項目を含む研修を受講し、認定・登録を受けること
・アナフィラキシーガイドライン2022による診断基準
・アナフィラキシーに対するアドレナリン筋肉内注射プロトコール
・救急救命士が使用する観察カード
・救急救命士によるアドレナリン筋肉内注射の手技
・オンラインMC医の指示記録票(次ページ参照)
・これまで報告されている有害事象と有害事象発生時の対応手順
・効果や安全性を評価するためのデータ収集体制と医療機関が収集するデータ

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