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【資料4】特区制度を利用した救急救命処置の先行的な実証に向けた調査・検討会業務報告 (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41901.html
出典情報 救急医療の現場における医療関係職種の在り方 に関する検討会ワーキンググループ(第6回 7/29)《厚生労働省》
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<各論④>
アドレナリン筋肉内注射の器具(エピペン使用法、シリンジ法)の検討1
目的・調査方法
• 救急救命士が病院前においてアナフィラキシーに対するアドレナリン筋肉内注射を実施する際に用いるアドレナリン製剤としては、特殊な安全
機構により一般市民による使用を可能としている「自己注射製剤エピペン®」と、救急救命士による心臓機能停止に対する薬剤投与の際に
用いられている「アドレナリンプレフィルドシリンジ」の2種類が想定される。この2種類について、導入・管理から実際の処置に至るまでの実務
上の様々な項目において比較検討を行い、それぞれの長所と短所を明らかにする。
• 検討に当たっては、救急業務の経験豊富な救急救命士、MCや救急救命士教育の専門家、救急医療を専門とする医師等の意見を聴
取した。その際、救急業務として行う上での実現性と医学的適切性を重視した。
比較結果
• 2種類のアドレナリン製剤について、次ページのとおり、コストや投与の難易度、薬剤量調整の可否等の13項目について比較を行った。
品 目
エピペン注射液
0.3mg
エピペン注射液
0.15mg
アドレナリン注 0.1%
シリンジ「テルモ」
注射針

単価
10,203 円/筒
9,673 円/筒

有効期間

規制区分、その他

10 か月~約1年*

劇薬、処方箋医薬品

(24 ヵ月)
10 か月~約1年*
(24 ヵ月)

314 円/筒

3年

8.5-9.1 円/本

-

(注 室温保存
劇薬、処方箋医薬品
(注 室温保存
劇薬、処方箋医薬品
(注 室温保存
EOG 滅菌、個包装

*エピペンの添付文章上の有効期間は、24 か月であるが、海外製造元からの納入時期
の関連で 10 か月~1年程度となる

結果は以下のとおり。
• エピペン®は操作が簡便で準備時間は
短いが、投与量の調整ができず、コストが
高く有効期間が短い。
• 一方、プレフィルドシリンジ製剤は投与量
の調整が可能で、コストが安く有効期間
が長いが、準備に時間がかかり、針刺し
事故のリスクがやや高い。
• 実証事業に当たっては、両者を比較検
討の上、救急業務として行う上での実現
性と医学的適切性を考慮し、最適なアド
レナリン製剤を選択する必要がある。
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