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【資料4】特区制度を利用した救急救命処置の先行的な実証に向けた調査・検討会業務報告 (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41901.html |
出典情報 | 救急医療の現場における医療関係職種の在り方 に関する検討会ワーキンググループ(第6回 7/29)《厚生労働省》 |
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<各論①>
実証事業における研究デザイン・倫理審査に関する検討
目 的
• 救急救命士による「アナフィラキシーに対するアドレナリンの筋肉内投与」を特区制度を活用して実証するに当たり、その前提として、研究とし
て実施するのか、実施する場合の効果検証をどのように実施するか、倫理審査上問題ない内容で実施可能か等について検討を行う。
研究として実施する場合の課題
• 本実証の有効性については、「救急搬送途上において救急救命士がアナフィラキシー傷病者に対してアドレナリン製剤を投与した場合、傷病
者の転帰は変わるのか」という点から評価を行うことが妥当である。
• 他方、救急救命士による本処置の実施の効果や安全性については、以下の点から、改めて介入研究を実施する必要性は高くなく、また、救
急医療の現場であり、対象者から参加承諾を得ることを前提とした倫理指針※に従った対応は困難であることが判明した。
ガイドラインでは、アナフィラキシーに対するアドレナリン製剤は第一選択薬として長く位置づけられており、その薬効は既に確認されていること。
傷病者本人によるアドレナリン製剤(エピペン®)の自己注射は可能であり、病院前のアドレナリンの使用の効果・安全性は確認されていること。
先行して実施した観察研究により、救急救命士によるアナフィラキシーやアドレナリンの適応の判断は一定程度適切に実施可能であること(加えて、
実証に当たってはオンラインで医師がダブルチェックを行う予定であること)。
手技についても、救急救命士は、エピペン®の使用、シリンジの使用(新型コロナウイルスのワクチン接種)の双方を既に実践していること。
課題を踏まえた実証事業の実施方針(位置づけ)
※人を対象とする生命科学・医学的研究に関する倫理指針
• 実証事業は、事後検証体制も含め、MC体制を確保した上で、アドレナリン筋肉内注射の実施を消防機関の通常業務として位置付け、実
施することとする。
【MC体制の条件】 ※詳細はp15参照
• 本事業で提示する、プロトコール、観察カード、救急救命士・医師の教育プログラム、有害事象対応等を遵守し実施できる体制
• 効果や安全性の検証に必要なデータを漏れなく収集し、レジストリーに登録できる体制
(投与前後のバイタルサインや病院到着後のデータ(例えば、入院日数など))
• また、より安全に実施する体制として、数か月間の準備として次の条件を設ける。
•
•
アナフィラキシーとアドレナリン適応の判断のみを行い処置を実施しない期間を確保
効果や安全性の検証に必要なデータを確実に収集しレジストリーに登録できるか確認する期間の確保
• 事後検証については、業務において収集したデータをレジストリーとして登録し、研究班が解析することで効果と安全性を検証することとする。
その際の留意点として、業務として収集したデータを別機関に提供することの手続きについて検討が必要となるほか、レジストリーデータを分析
する研究の実施にも、臨床研究上の倫理審査の対象となりその手続きが必要である(詳細はp20参照)。
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実証事業における研究デザイン・倫理審査に関する検討
目 的
• 救急救命士による「アナフィラキシーに対するアドレナリンの筋肉内投与」を特区制度を活用して実証するに当たり、その前提として、研究とし
て実施するのか、実施する場合の効果検証をどのように実施するか、倫理審査上問題ない内容で実施可能か等について検討を行う。
研究として実施する場合の課題
• 本実証の有効性については、「救急搬送途上において救急救命士がアナフィラキシー傷病者に対してアドレナリン製剤を投与した場合、傷病
者の転帰は変わるのか」という点から評価を行うことが妥当である。
• 他方、救急救命士による本処置の実施の効果や安全性については、以下の点から、改めて介入研究を実施する必要性は高くなく、また、救
急医療の現場であり、対象者から参加承諾を得ることを前提とした倫理指針※に従った対応は困難であることが判明した。
ガイドラインでは、アナフィラキシーに対するアドレナリン製剤は第一選択薬として長く位置づけられており、その薬効は既に確認されていること。
傷病者本人によるアドレナリン製剤(エピペン®)の自己注射は可能であり、病院前のアドレナリンの使用の効果・安全性は確認されていること。
先行して実施した観察研究により、救急救命士によるアナフィラキシーやアドレナリンの適応の判断は一定程度適切に実施可能であること(加えて、
実証に当たってはオンラインで医師がダブルチェックを行う予定であること)。
手技についても、救急救命士は、エピペン®の使用、シリンジの使用(新型コロナウイルスのワクチン接種)の双方を既に実践していること。
課題を踏まえた実証事業の実施方針(位置づけ)
※人を対象とする生命科学・医学的研究に関する倫理指針
• 実証事業は、事後検証体制も含め、MC体制を確保した上で、アドレナリン筋肉内注射の実施を消防機関の通常業務として位置付け、実
施することとする。
【MC体制の条件】 ※詳細はp15参照
• 本事業で提示する、プロトコール、観察カード、救急救命士・医師の教育プログラム、有害事象対応等を遵守し実施できる体制
• 効果や安全性の検証に必要なデータを漏れなく収集し、レジストリーに登録できる体制
(投与前後のバイタルサインや病院到着後のデータ(例えば、入院日数など))
• また、より安全に実施する体制として、数か月間の準備として次の条件を設ける。
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アナフィラキシーとアドレナリン適応の判断のみを行い処置を実施しない期間を確保
効果や安全性の検証に必要なデータを確実に収集しレジストリーに登録できるか確認する期間の確保
• 事後検証については、業務において収集したデータをレジストリーとして登録し、研究班が解析することで効果と安全性を検証することとする。
その際の留意点として、業務として収集したデータを別機関に提供することの手続きについて検討が必要となるほか、レジストリーデータを分析
する研究の実施にも、臨床研究上の倫理審査の対象となりその手続きが必要である(詳細はp20参照)。
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