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【資料4】特区制度を利用した救急救命処置の先行的な実証に向けた調査・検討会業務報告 (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41901.html
出典情報 救急医療の現場における医療関係職種の在り方 に関する検討会ワーキンググループ(第6回 7/29)《厚生労働省》
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<各論⑧>
想定される有害事象と発生時の対応に関する検討2
有害事象への対応
• 有害事象への対応として、アドレナリンの用法・用量、注意事項(下記参照)を遵守する必要がある。
• また、本事業で作成した、インシデント、有害事象、事故等に関する危機管理要領及びフローチャートの例を参考に、各実証地域で対応手
順を確認しておく必要がある。
アドレナリンの用法・用量/注意事項
①用法・用量
• 0.01mg/kgが推奨用量。傷病者の体重を考慮して、年齢を基準に用量を選択する。
②重要かつ基本的な注意事項
1.α受容体、β受容体それぞれに対する作用は投与量や投与方法等により影響を受けやすいので注意すること。
2.アナフィラキシーショックの救急治療の第一次選択剤であり、ショック時の循環動態を改善するが、その循環動態はショックを起こした原因
及び病期により異なることがあるので、用量の選択、使用時期には十分注意すること。
3.昇圧作用のほか血管収縮、気管支拡張作用等に注意すること。
4.過度の昇圧反応を起こすことがあり、急性肺水腫、不整脈、心停止等を起こすおそれがあるので、過量投与にならないよう注意すること。
③注意の必要な傷病者
• エピペン、アドレナリンシリンジの添付文章によると、図表1の背景を有する傷病者には、より十分な注意が必要。
• また、アドレナリンには、ブチロフェノン系・フェノチアジン系等の抗精神病薬、イソプレナリンなど併用が禁忌とされるものも含め、多数の薬剤と
の併用注意がある。
• 他方、上記の傷病者でも、アナフィラキシーと判断され、それにより
重度の意識、呼吸、循環に障害を生じていると救急救命士が
図表1 アドレナリンの投与の注意を要する患者
判断するような状況は、救命のため緊急的にアドレナリンを
用いらざるを得ない状況であり、
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
・高血圧の患者
アドレナリン使用による利点が副作用等のリスクを上回ると考えられる。 ・交感神経作動薬に対し過敏な反応を示す患者 ・肺気腫のある患者
・動脈硬化症の患者
・心疾患のある患者
ただし、使用後には、呼吸、循環などについて慎重で継続的な
・甲状腺機能亢進症の患者
・妊婦
経過観察が必要。
・糖尿病の患者
・授乳婦
• アドレナリンによって生じ得る重大な副作用として、
・心室性頻拍等の重症不整脈のある患者
・小児等
肺水腫、呼吸困難、心停止、
・精神神経症の患者
・高齢者
その他の副作用として、循環器症状、精神神経系症状、過敏症、
・コカイン中毒の患者
消化器症状などが挙げられている。
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