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【資料4】特区制度を利用した救急救命処置の先行的な実証に向けた調査・検討会業務報告 (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41901.html
出典情報 救急医療の現場における医療関係職種の在り方 に関する検討会ワーキンググループ(第6回 7/29)《厚生労働省》
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<各論⑨>
効果や安全性を評価するためのデータ収集体制の検討
目的・調査方法
• 救急救命士による「アナフィラキシーに対するアドレナリン筋肉内注射」の効果・安全性の事後検証を行うためのデータ収集方法を検討する。
• 検討に当たっては、先の観察研究でのデータの収集、整理、解析の知見を踏まえて、事後検証として必要なデータ項目(記録形式含む)と
その収集方法、収集体制の整備について整理した。その際、消防本部の職員との意見交換により現場に即したものになるよう配慮した。
収集するデータ項目
• 以下の(ア)・(イ)のデータ項目を収集することで、救急救命士がアナフィラキシーと判断した時点と、アドレナリンの筋肉内注射実施後の病院
到着時点でのアナフィラキシー重症度の差を評価する。具体的には、「アナフィラキシーの重症度分類」(日本アナフィラキシー学会)のグレー
ド3(重症)の項目数の変化などを検証する。実証に当たっては、実際の処置開始の前に、必要なデータが確実に登録できるか確認する
「データ登録確認期間」を設ける必要がある。
(ア)消防機関で収集可能なデータ項目
① 基本データ(傷病者の年齢、性別、消防本部名、救急隊名、救急救命士数など)
② 観察カードに関するデータ(初期評価時、病院到着前)
③ アドレナリン筋肉注射の判断に関するデータ(投与方法、投与量)
④ 傷病者のバイタルサインに関するデータ(初期評価時、病院到着前)
⑤ 覚知、出動等に関する救急隊等の活動時刻データ(オンラインMC医との通信時間なども含む)
⑥ 有害事象の発生に関するデータ
(イ)医療機関で収集可能なデータ項目
① 医師によるアナフィラキシーの診断の有無 (あり、なし、不明)
② 病院到着後概ね30分以内における医療機関でのアドレナリン投与の有無 (あり、なし、不明)
③ 初診時の傷病程度(死亡、重症、中等症、軽症)
④ 入院日数 (0、1、2、3、4≦、不明)
⑤ 有害事象の発生に関するデータ
※上記の項目は事後検証を行う上で必要不可欠なものであるため、実証は、 MC協議会の積極的な関与により、これらのデータ収集につい
て医療機関からの十分な協力が得られる体制が確保された地域に限定して行う必要がある。
レジストリー整備
• 各地域で収集されたデータについて、オンラインシステムを用いて一元的に収集・管理するレジストリーの構築が必要である。その際、セキュリ
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ティ対策と利便性のバランスを考慮し、適切なプラットフォームを選定する必要がある。