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参考資料4 「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」見直し等に係る報告(第三次)~研究用新規胚の作成を伴うゲノム編集技術等の利用等について~(令和4年2月1日 総合科学技術・イノベーション会議) (28 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/2019/12/mext_00048.html
出典情報 ヒト受精胚等へのゲノム編集技術等を用いる研究に関する合同会議(第1回 3/30)《文部科学省》
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報告があり、他種組織への分化や目的の細胞への効率の良い分化技術、分化した
細胞の安定性等の研究が進められている。
我が国では、文部科学省によって、平成14年4月から、輸入したヒトES細
胞を使用した研究計画10件がES指針に適合していることが確認されている。
うち、8件は、血管内皮細胞、神経系細胞、造血幹細胞、心筋細胞等への分化に
ついて検討するもの、他の2件が、本年3月に確認されたもので、ヒトES細胞
から神経細胞を分化誘導し、パーキンソン病モデルサルにおける移植効果及び安
全性を評価する前臨床試験の計画(自治医科大学と田辺製薬の共同実施)である。
また、平成15年5月には、京都大学再生医科学研究所が国内ではじめてES
細胞の樹立に成功し、樹立したヒトES細胞の使用計画も本年3月に4件が確認
されている。


動物クローン胚作成に関する研究
現在、クローン胚作成には多数の卵子が必要ではあるが、既に多くの動物にお

いてクローン胚が作成されており、様々な研究が進められている。こうした中、
クローン胚の作成技術にも相当の進歩があり、これらの技術が人クローン胚作成
にも適応できるかどうかの検証が次の課題となっている。


動物クローン個体の研究
既に10種類程度の動物において動物クローン個体の作成が報告されている。
ただし、クローン個体作成の成功率が低かったり、クローン個体に多くの異常

発生が認められることについての報告があり、その背景にある遺伝情報の初期化
の仕組み等の解明が今後必要となっている。


動物クローン胚からのES細胞の樹立と分化に関する研究
マウスにおいて、クローン胚由来の35種類のES細胞の樹立が報告されてい

る。


動物クローン胚から樹立したES細胞を用いた再生医療の治療効果に関する

研究
マウスにおいて、クローン胚から樹立したES細胞を利用してパーキンソン病
モデル動物での治療を行う実験の結果、治療効果が認められるとの報告があるほ
か、クローン胚由来のES細胞から分化させた造血幹細胞を移植したところ、免
疫不全改善の効果があったとの報告がある。


体性幹細胞の研究の現状
拒絶反応を避けるための手段として、体性幹細胞を利用する再生医療研究も進

められており、皮膚幹細胞からの培養皮膚移植や骨髄細胞移植による血管新生療
法等、臨床応用段階のものも報告されており、今後、応用範囲の拡大や、採取・
培養方法の検討が進むと思われる。
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