よむ、つかう、まなぶ。
資料1-2-1診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (12 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
に肩甲帯の筋萎縮で初発する場合もある。
SMA においては、それぞれの型の中でも臨床的重症度は多様である。
4.治療法
遺伝学的検査によりSMN1遺伝子の欠失又は変異を有し、SMN2遺伝子のコピー数が1以上であることが
確認された患者へのアンチセンスオリゴ核酸(ASO)薬であるヌシネルセン(Nusinersen)髄腔内投与の適応
が認められている。2歳未満においてはオナセムノゲン・アベパルボベク(onasemnogene abeparvovec)静
脈内単回投与が、生後2か月以上においてはリスジプラム(risdiplam)経口投与が認められている。I型、II型
では、授乳や嚥下が困難なため経管栄養が必要な場合がある。また、呼吸器感染、無気肺を繰り返す場
合は、これが予後を大きく左右する。I型のほぼ全例で、救命のためには気管内挿管、後に気管切開と人工
呼吸管理が必要となる。I型、II型において、非侵襲的陽圧換気療法(=鼻マスク陽圧換気療法:NIPPV)は有
効と考えられるが、小児への使用には多くの困難を伴う。また、全ての型において、筋力にあわせた運動訓
練、理学療法を行う。III型、IV型では歩行可能な状態の長期の維持や関節拘縮の予防のために、理学療
法や装具の使用などの検討が必要である。小児においても上肢の筋力が弱いため、手動より電動車椅子
の使用によって活動の幅が広くなる。I型やII型では胃食道逆流の治療が必要な場合もある。脊柱変形に対
しては脊柱固定術が行われる場合もある。
5.予後
I 型は1歳までに呼吸筋の筋力低下による呼吸不全の症状を来す。上記の治療薬投与をせず、人工呼
吸器の管理を行わない状態では、ほとんどの場合2歳までに死亡する。II 型は呼吸器感染、無気肺を繰り
返す例もあり、その際の呼吸不全が予後を左右する。III 型、IV 型は生命的な予後は良好である。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(平成 24 令和元年度医療受給者証保持者数)
712884 人
2.発病の機構
不明(遺伝子変異の機序が示唆される)
3.効果的な治療方法
未確立(根治治療なし)
4.長期の療養
必要(進行性である)
5.診断基準
あり
6.重症度分類
生活における重症度分類で2以上、もしくは、modified Rankin Scale(mRS)、食事・栄養、呼吸のそれぞれの
評価スケールを用いて、いずれかが3以上を対象とする。
- 12-
SMA においては、それぞれの型の中でも臨床的重症度は多様である。
4.治療法
遺伝学的検査によりSMN1遺伝子の欠失又は変異を有し、SMN2遺伝子のコピー数が1以上であることが
確認された患者へのアンチセンスオリゴ核酸(ASO)薬であるヌシネルセン(Nusinersen)髄腔内投与の適応
が認められている。2歳未満においてはオナセムノゲン・アベパルボベク(onasemnogene abeparvovec)静
脈内単回投与が、生後2か月以上においてはリスジプラム(risdiplam)経口投与が認められている。I型、II型
では、授乳や嚥下が困難なため経管栄養が必要な場合がある。また、呼吸器感染、無気肺を繰り返す場
合は、これが予後を大きく左右する。I型のほぼ全例で、救命のためには気管内挿管、後に気管切開と人工
呼吸管理が必要となる。I型、II型において、非侵襲的陽圧換気療法(=鼻マスク陽圧換気療法:NIPPV)は有
効と考えられるが、小児への使用には多くの困難を伴う。また、全ての型において、筋力にあわせた運動訓
練、理学療法を行う。III型、IV型では歩行可能な状態の長期の維持や関節拘縮の予防のために、理学療
法や装具の使用などの検討が必要である。小児においても上肢の筋力が弱いため、手動より電動車椅子
の使用によって活動の幅が広くなる。I型やII型では胃食道逆流の治療が必要な場合もある。脊柱変形に対
しては脊柱固定術が行われる場合もある。
5.予後
I 型は1歳までに呼吸筋の筋力低下による呼吸不全の症状を来す。上記の治療薬投与をせず、人工呼
吸器の管理を行わない状態では、ほとんどの場合2歳までに死亡する。II 型は呼吸器感染、無気肺を繰り
返す例もあり、その際の呼吸不全が予後を左右する。III 型、IV 型は生命的な予後は良好である。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(平成 24 令和元年度医療受給者証保持者数)
712884 人
2.発病の機構
不明(遺伝子変異の機序が示唆される)
3.効果的な治療方法
未確立(根治治療なし)
4.長期の療養
必要(進行性である)
5.診断基準
あり
6.重症度分類
生活における重症度分類で2以上、もしくは、modified Rankin Scale(mRS)、食事・栄養、呼吸のそれぞれの
評価スケールを用いて、いずれかが3以上を対象とする。
- 12-