資料3 薬学教育モデル・コア・カリキュラム 令和4年度改訂版(素案)(令和4年5月30日時点) (104 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/117/siryo/mext_00002.html |
出典情報 | 薬学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会(第3回 5/30)《文部科学省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
2)複数の医薬品の使用や飲食物の摂取状況から、その相互作用を考察して、個々の薬物治療の
効果と安全性を評価し、適正な薬物治療を提案し実践する。
3)個々の患者の検査値や身体所見等から疾患の状態や重篤度を考察し、薬物治療の開始や継
続、終了について適切な評価を提示する。
4)患者個々の身体的・精神的・社会的背景を踏まえ、適切な療養行動につながる服薬指導・患
者教育を行い、患者の治療効果や QOL の改善等を支援する。
5)患者の服薬行動やその管理、治療の効果の指標、有害反応の可能性などを総合的に判断し、
常に患者の状態を確認して、実施している薬物療法が計画通り進行しているか、リスクは回
避されているかを評価し、担当者間の協議に貢献する。
6)患者の状態背景及び薬剤の特徴(製剤的性質等)を考慮して、調剤上の工夫(錠剤の粉砕、
カプセル剤の開封、一包化等)の必要性を判断し、患者に効果的で安全な医薬品を提供し、
その効果を評価・検証する。
7)科学的根拠に基づき、患者の薬物治療に影響する疾患、患者背景、地域などの条件を考察
し、その患者により適切な治療、ケアの方法を提案し、医療の質を改善する。
<学習事項> 例示
(1)医薬品の基本情報(添付文書、インタビューフォーム等)、疾患の標準的薬物療法の指針
(ガイドライン等)
(2)薬物治療に必要な患者情報(年齢、性別、疾患、重症度、合併症、肝・腎機能や全身状態、
遺伝子の特性、心理・希望、社会的背景等)の収集・評価
(3)薬学的管理に必要な身体所見の観察・測定(フィジカルアセスメント)
(4)患者背景をふまえた処方監査と疑義照会
(5)患者背景と製剤の特性を踏まえた計数・計量調剤及び注射薬無菌調製と調剤薬(注射薬含
む)監査
(6)問題指向型システム(POS)と SOAP 形式等による適切な記録
(7)薬物治療上の問題点の抽出とその適切な評価に基づく薬学的管理
(8)薬物治療開始後の継続的なモニタリングと効果、副作用の評価
(9)患者の状態を考慮した栄養管理
(10)小児・高齢者・妊婦・授乳婦に適した薬剤選択、用量設定、服薬指導・配慮
(11)腎機能低下患者(透析施行中患者を含む)・肝機能低下患者に適した薬剤選択、用量設定、
服薬指導・配慮
(12)遺伝的素因を考慮した薬剤選択、用量設定、服薬指導・配慮
(13)薬物血中濃度を考慮した薬剤選択、用量設定、服薬指導・配慮
<評価の指針 重点>
2、4、5、6
F-1-2 代表的な疾患の薬物治療
<ねらい>
単一の疾患を持つ患者及び複数の疾患を併存している患者に対して、疾患の原因や特性等を考
慮してより有効で安全な薬物治療を提供するという視点で、科学的根拠に基づいた処方提案なら
びに薬学的知見に基づく指導や効果・副作用モニタリングの計画を立案し、医師や看護師等の医
療従事者、患者の相互理解を得た上でそれを実践する。
「他領域・項目とのつながり」
この小項目を学ぶために関連の強い項目
104