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資料1 新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 (5 ページ)
出典
公開元URL | https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2022/0607/agenda.html |
出典情報 | 経済財政諮問会議(令和4年第8回 6/7)《内閣府》 |
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その際、課題を障害物としてではなく、エネルギー源と捉え、新たな官民連携に
よって社会的課題の解決を進め、それをエネルギーとして取り込むことによって、
包摂的で新たな成長を図っていく。
新しい資本主義は一人ひとりの国民の持続的な幸福を実現するものでなければな
らない。官民連携による社会的課題の解決とそれに伴う新たな市場創造・成長の果
実は、多くの国民・地域・分野に広く還元され、成長と分配の好循環を実現してい
く必要がある。また、気候変動、少子高齢化等の社会的課題への取組を通じて、国
民の暮らしにつながる、誰一人取り残さない、持続可能な経済社会システムを再構
築し、国際社会を主導する必要がある。
以上のとおり、新しい資本主義を貫く基本的な思想は、①「市場も国家も」、
「官も民も」によって課題を解決すること、②課題解決を通じて新たな市場を創る、
すなわち社会的課題解決と経済成長の二兎を実現すること、③国民の暮らしを改善
し、課題解決を通じて一人ひとりの国民の持続的な幸福を実現すること、である。
特に、資本主義の持続可能性と強靱性を高め、全ての人が成長の恩恵を受けられ
るようにするためには、人的資本蓄積・先端技術開発・スタートアップ育成という、
市場だけでは進みにくい分野に対して、重点的に官民が連携し、大規模に実行を進
める必要がある。このことは、少子高齢化の中で今後労働力人口が不足する我が国
においては、決定的に重要である。
その際、男女間賃金格差の是正等を通じた経済的自立等、横断的に女性活躍の基
盤を強化することで、日本経済・社会の多様性を担保し、イノベーションにつなげ
ていくことも重要である。
加えて、いつでも、どこでも、だれでもが希望する働き方で働ける働き方の改革、
子育て支援の充実、少子高齢化を迎えて国民が能力に応じて支え合う社会保障の実
現が求められるとともに、権力、資力、資源等が集中しない、Web3.0やブロックチ
ェーン等の分権型の経済社会の追求も重要である。
3.経済安全保障の徹底
国民を豊かにする新しい資本主義の実現のための基礎的条件は、国家の安全保障
である。現下の絶えず変化する国際情勢を背景として、エネルギーや食料を含めた
経済安全保障を強化することは新しい資本主義の前提である。
新しい資本主義では、外交・防衛のみならず、持続可能で包摂性のある国民生活
における安全・安心の確保を図る。
また、権威主義的国家の台頭に対しては、自由、民主主義、人権、法の支配とい
った普遍的価値を重視する国々が団結し、自由で開かれた経済秩序の維持・強化を
進め、自由貿易を推進するとともに、不公正な経済活動に対する対応を強化する必
要がある。
Ⅱ.新しい資本主義を実現する上での考え方
1.分配の目詰まりを解消し、更なる成長を実現
資本主義は、市場メカニズムをエンジンとして、経済成長を生み出してきた。新
しい資本主義においても、徹底して成長を追求していく。しかし、成長の果実が適
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よって社会的課題の解決を進め、それをエネルギーとして取り込むことによって、
包摂的で新たな成長を図っていく。
新しい資本主義は一人ひとりの国民の持続的な幸福を実現するものでなければな
らない。官民連携による社会的課題の解決とそれに伴う新たな市場創造・成長の果
実は、多くの国民・地域・分野に広く還元され、成長と分配の好循環を実現してい
く必要がある。また、気候変動、少子高齢化等の社会的課題への取組を通じて、国
民の暮らしにつながる、誰一人取り残さない、持続可能な経済社会システムを再構
築し、国際社会を主導する必要がある。
以上のとおり、新しい資本主義を貫く基本的な思想は、①「市場も国家も」、
「官も民も」によって課題を解決すること、②課題解決を通じて新たな市場を創る、
すなわち社会的課題解決と経済成長の二兎を実現すること、③国民の暮らしを改善
し、課題解決を通じて一人ひとりの国民の持続的な幸福を実現すること、である。
特に、資本主義の持続可能性と強靱性を高め、全ての人が成長の恩恵を受けられ
るようにするためには、人的資本蓄積・先端技術開発・スタートアップ育成という、
市場だけでは進みにくい分野に対して、重点的に官民が連携し、大規模に実行を進
める必要がある。このことは、少子高齢化の中で今後労働力人口が不足する我が国
においては、決定的に重要である。
その際、男女間賃金格差の是正等を通じた経済的自立等、横断的に女性活躍の基
盤を強化することで、日本経済・社会の多様性を担保し、イノベーションにつなげ
ていくことも重要である。
加えて、いつでも、どこでも、だれでもが希望する働き方で働ける働き方の改革、
子育て支援の充実、少子高齢化を迎えて国民が能力に応じて支え合う社会保障の実
現が求められるとともに、権力、資力、資源等が集中しない、Web3.0やブロックチ
ェーン等の分権型の経済社会の追求も重要である。
3.経済安全保障の徹底
国民を豊かにする新しい資本主義の実現のための基礎的条件は、国家の安全保障
である。現下の絶えず変化する国際情勢を背景として、エネルギーや食料を含めた
経済安全保障を強化することは新しい資本主義の前提である。
新しい資本主義では、外交・防衛のみならず、持続可能で包摂性のある国民生活
における安全・安心の確保を図る。
また、権威主義的国家の台頭に対しては、自由、民主主義、人権、法の支配とい
った普遍的価値を重視する国々が団結し、自由で開かれた経済秩序の維持・強化を
進め、自由貿易を推進するとともに、不公正な経済活動に対する対応を強化する必
要がある。
Ⅱ.新しい資本主義を実現する上での考え方
1.分配の目詰まりを解消し、更なる成長を実現
資本主義は、市場メカニズムをエンジンとして、経済成長を生み出してきた。新
しい資本主義においても、徹底して成長を追求していく。しかし、成長の果実が適
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