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資料2-5 緊急承認された医薬品の市販後安全対策について (33 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31510.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第4回 3/2)《厚生労働省》
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ゾコーバ錠(4)
薬剤名等
ボセンタン水和物

臨床症状・措置方法

機序・危険因子

本剤の血中濃度が減少
し、作用が減弱するお
それがある。また、ボ
センタン水和物の血中
濃度が上昇し、副作用
が発現しやすくなるお
それがある。

ボセンタン水和物の
CYP3A誘 導 作 用 に よ
り、本剤の代謝が促進
されるおそれがある。
また、本剤の C
YP3Aに
対する阻害作用によ
り、ボセンタン水和物
の代謝が阻害される。

中程度の CY
P3
A誘導剤
本剤の血中濃度が減少 これらの薬剤の CYP3A
エファビレンツ、エト し、作用が減弱するお 誘導作用により、本剤
ラビリン、フェノバル それがある。
の代謝が促進されるお
ビタール、プリミドン
それがある。

メトトレキサート

メトトレキサートの血
中濃度を上昇させ、中
毒症状(口内炎、汎血
球減少)が発現するお
それがある。

i
nv
i
t
r
o試験より本剤
は OAT3阻害作用を有
することが示唆されて
おり、メトトレキサー
トの尿中排出を遅延さ
せるおそれがある。

表 16-1 反復投与時の薬物動態パラメータ
投与日

例数

C
m
ax※1
(μg
/
mL
)

T
ma
x※2
(h
r
)

A
UC0-τ※1
(μg
・h
r/m
L)

T1/2※1
(h
r
)

1日目

8

22
.
3
(14
.8
)

2
.5
0
(1
.5
0
,8.0
0)

3
7
2.
9
(1
2.
0
)

-

5日目

7

28
.
1
(15
.
6
)

2
.
0
0
(1
.0
0
,8.0
0)

5
1
8.
3
(
1
3.
0)

51
.
4
(19
.
0
)

11
.副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異
常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこ
と。
11.2その他の副作用
種類\頻度

5
%
以上

1
〜5%未満

1%未満

過敏症

発疹

消化器

悪心、嘔吐、下
痢、腹部不快感

精神神経系
代謝

その他

※1:幾何平均値(%変動係数)
※2:中央値(最小値、最大値)

頻度不明

16.2吸収

そう痒

16.2.1食事の影響
健康成人 14例に本剤(エンシトレルビルとして 375mg)を空腹

頭痛

時又は高脂肪・高カロリー食摂取後に単回経口投与注したときの

脂質異常症

薬物動態パラメータ 3)を表 16-2に示す。

HDLコ レ ス テ トリグリセリド 血清鉄上昇
ロ ー ル 低 下 上昇、ビリルビ
(1
6
.
6
%)
ン上昇、血中コ
レステロール低


表1
6-2 375mg単回投与時注の薬物動態パラメータ

14
.適用上の注意
14.1薬剤交付時の注意

食事
条件

例数

Cm
ax※1
(μg
/
mL
)

Tm
a
x※2
(h
r
)

A
UC0-inf※1
(μg
・h
r/m
L)

空腹時

13

21
.4
(
2
3.
5
)

2.
5
0
(
1.5
0,4
.
00
)

123
6
(
23.
2)

食後※3

14

20
.0
(
16
.4)

6.
00
(1
.
50
,1
6.
00)

1
5
38
(1
5
.8)

※1:幾何平均値(%変動係数)
※2:中央値(最小値、最大値)
※3:高脂肪・高カロリー食

PTP包装の薬剤は PTPシートから取り出して服用するよう指導す
ること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入
し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発する

16.3分布

ことがある。

エンシトレルビルのヒト血清蛋白結合率は、97.7〜98.7%であっ
た 4)(i
nv
i
t
r
o)。

15
.その他の注意

16.4代謝

15.2非臨床試験に基づく情報
カニクイザルに本薬を 2又は 4週間反復経口投与した毒性試験に

健康成人にエンシトレルビル

おいて、臨床曝露量の 8倍相当以上で、肝臓門脈、胆嚢、肺/気

与注したとき、血漿中では主に未変化のエンシトレルビルが検出

フマル酸(懸濁剤)を単回経口投

管支等に単核細胞主体の炎症性細胞浸潤が認められている 1)。

され、代謝物としてエンシトレルビルのクロル付加体が検出され
た。尿中では主に未変化のエンシトレルビルが検出され、代謝物

16
.薬物動態

としてエンシトレルビルのトリアゾール脱メチル体が検出され

16.1血中濃度

た 5)。

健康成人女性 8例に本剤を 5日間空腹時反復経口投与した(エン

また、i
nv
i
t
r
o代謝試験の結果、尿中の代謝物であるエンシトレ

シ ト レ ル ビ ル と し て 1日 目 は 375mg、 2日 目 か ら 5日 目 は

ルビルのトリアゾール脱メチル体は、CYP3Aを含む複数の CYP分

125mg)ときの血漿中濃度推移を図 16-1に、薬物動態パラメー

子種により生成されると推定された 6)。

タ 2)を表 16-1に示す。

16.5排泄
健康成人男性 20例にエンシトレルビル

フマル酸(懸濁剤)を

エンシトレルビルとして 250〜1000mgで空腹時単回経口投与注し
たときの、投与後 144時間までの尿中排泄率は 16.0〜21.8%で
あった 5)。
16.7薬物相互作用
16.7.1I
nv
i
t
r
o試験
エンシトレルビルは CYP3Aを時間依存的に阻害し、CYP2B6及び
CYP3Aを誘導する。
また、エンシトレルビルは P糖蛋白質(P-gp)及び乳がん耐性蛋

(4)

33