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第六次薬物乱用防止五か年戦略本文 (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubutsuranyou_taisaku/index.html
出典情報 第六次薬物乱用防止五か年戦略(令和5年8月8日決定)(8/8)《厚生労働省》
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目標2
薬物乱用者に対する適切な治療と効果的な社会復帰支援による再乱用防止

薬物乱用者の中には、犯罪をした者であると同時に、薬物依存症の患者であ
る者も含まれることから、政府においては、これまで、矯正施設や保護観察所
における専門的プログラムの実施といった改善更生に向けた指導を充実させて
きた。また、薬物を使用しないよう指導するだけではなく、薬物依存症からの
回復に向けて、地域社会の保健医療機関等につなげるための支援や、薬物依存
の問題を抱える者が地域で相談や治療を受けられるようにするための相談拠
点・専門医療機関の拡充、医療従事者等の育成等を進めてきた。さらに、これ
まで支援が届きにくかった、保護観察の付かない全部執行猶予判決を受けた者
等を含む薬物依存の問題を抱える者に対し、麻薬取締部による専門的プログラ
ムを実施してきた。その結果、覚醒剤取締法違反により受刑した者の2年以内
再入率は、平成27年出所者が19.2 パーセントであったところ、令和2年出所
者は15.5パーセントまで減少するなど、薬物事犯者に対する再犯の防止等に関
する施策は、一定の成果を上げてきた。
しかしながら、薬物依存の問題を抱える者等への相談支援や治療等に携わる
人材・機関は、いまだ十分とは言い難い状況にあり、薬物事犯保護観察対象者
のうち保健医療機関等で治療・支援を受けた者の割合は低調に推移している。
これらの課題に対応するため、薬物依存の問題を抱える者等への相談支援や
治療等に携わる人材・機関の更なる充実を図るとともに、刑事司法関係機関、
地域社会の保健医療機関等の各関係機関が、“息の長い”支援を実施できるよ
う、連携体制を更に強化していく必要がある。
(1)薬物依存症者等への医療提供体制の強化
薬物依存症の治療を提供できる医療機関が限られており、薬物依存症者
の中には、遠方の医療機関への通院が困難であり治療を受けない者や治療
を中断してしまう者が存在する。薬物の再乱用防止には、薬物依存症から
の回復に向けて適切な治療を継続して実施する必要があり、認知行動療法
に基づく治療回復プログラムの実施を中心とした医療提供体制の充実強化
のため、以下の取組を行う。
(専門医療機関の充実)
・ 都道府県及び政令指定都市における薬物依存症の専門医療機関、治
療拠点機関の選定を推進するとともに、認知行動療法を用いた治療・
回復プログラムの更なる充実・普及を図る。(厚生労働省)
(治療が可能な医療従事者の育成)
・ 薬物依存症の治療に当たる医療従事者の専門性を向上するための認
知行動療法等の研修を実施するとともに、精神科以外の医療機関に勤
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