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第六次薬物乱用防止五か年戦略本文 (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubutsuranyou_taisaku/index.html
出典情報 第六次薬物乱用防止五か年戦略(令和5年8月8日決定)(8/8)《厚生労働省》
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目標3
国内外の薬物密売組織の壊滅、大麻をはじめとする薬物の乱用者に対する取締
りの徹底及び多様化する乱用薬物等に対する迅速な対応による薬物の流通阻止

平成 10 年5月に第一次となる薬物乱用防止五か年戦略が策定されてから四
半世紀にわたり、関係機関が緊密に連携し、薬物密売組織と末端乱用者、すな
わち供給と需要の両面において徹底した取締りを実施した結果、覚醒剤事犯を
大幅に減少させた。しかしながら、大麻をはじめとする他の薬物の乱用が顕著
になり、結果として薬物事犯全体の検挙人員はここ数年横ばいを推移してい
る。
営利事犯においては、暴力団構成員や外国人が高い割合を占めており、依
然として、暴力団や外国人犯罪組織等と薬物事犯との深い関与がうかがわれ
る。薬物犯罪収益については、FATF(金融活動作業部会)第四次対日相
互審査報告(令和3年8月公表)を受け、令和4年 12 月、麻薬特例法が改正
され、薬物犯罪収益等隠匿の罪等の法定刑が引き上げられた。これらを踏ま
え、一層効果的な薬物犯罪収益に係る取締り、剝奪等が求められている。
また、大麻事犯の摘発者が後を絶たず、大麻乱用期の渦中とも評されるこ
とから、早期の鎮静化に向けた対応が必要である。
さらに、薬物の密売についてサイバー空間を悪用した手口も拡大し、より一
層巧妙化・潜在化している。
加えて、大麻と類似した精神活性を有する未規制物質も発見されており、大
麻に関する乱用状況がめまぐるしく変化する中、これらの指定薬物への速やか
な指定等の対応も求められている。
これらの不正薬物の流通等を阻止するためには、薬物の供給源となる薬物
密売組織を壊滅するとともに、末端乱用者に対する取締りを徹底する需給両
面からの対策が必要であり、暴力団等の薬物犯罪組織の実態やその相互の結
節点の解明、末端乱用者から入手先への捜査、巧妙化する密売手口等の情報
収集や分析等を関係機関が連携して推進する必要があることから、以下の対
策を講じることとする。
(1)暴力団、準暴力団等及び国際犯罪組織の薬物密売対策の推進
暴力団等の国内薬物密売組織に打撃を与えるため、関係機関が連携し、
取締りを強化するとともに、厳正な科刑の獲得に努めて首領等構成員の長
期社会隔離を図る必要があることから、以下の取組を行う。
(捜査基盤の整備と連携強化)
・ 関係機関において薬物を専門とする捜査、情報分析、鑑定等の組織
体制を強化する。(警察庁、法務省、財務省、厚生労働省、海上保安
庁)
・ 関係機関による合同捜査・共同捜査を推進する。(警察庁、財務省、
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