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資料2-3 重篤副作用疾患別対応マニュアル 低血糖(案) (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00006.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第15回 9/20)《厚生労働省》
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(5)膵外性腫瘍
肝癌、間葉系腫瘍(線維肉腫、横紋筋肉腫など)、消化器癌などの巨大腫
瘍が原因で起こる。腫瘍からの IGF-II、ブドウ糖消費の増大、肝障害によ
る糖新生・放出の低下などが低血糖を引き起こすと考えられている。
(6)インスリン拮抗ホルモン低下
インスリン拮抗ホルモンの機能不全によって低血糖症が起こる。血中イ
ンスリン濃度は低値である。下垂体前葉機能低下症、ACTH 単独欠損症、副
腎皮質機能低下症などが原因で生じ、各ホルモン値の測定を行う。
(7)糖原病(I 型、Ⅲ型、VI 型)
肝臓腫大があれば念頭におく必要がある。グルカゴン 1mg の静脈注射に
よるグルカゴン負荷試験を行っても血糖上昇が見られない。
(8)新生児、乳児、小児の低血糖
成人とは異なる低血糖症がみられる。新生児一過性低血糖症は、分娩後
に胎盤を介するブドウ糖の供給が途絶える時期に起こりやすく、低出生体
重児や双胎の新生児、糖尿病の母親から生まれた新生児などにしばしば認
められる。
ケトン性低血糖症は幼児期にみられる低血糖症で、長時間の絶食によっ
て低血糖とケトン尿がみられ、けいれんや嘔吐などの症状を示す。新生児
アミノ酸、特にアラニン、グルタミンなどの減少によって、糖新生が低下
することによるとされている。
インスリン過剰(高インスリン血症)を伴う低血糖症として膵島の分化の
異常による膵島細胞症がある。最近、新生児の家族性高インスリン血症性
低血糖(persistent hyperinsulinemic hypoglycemia of infancy (PHHI))
の一部が、SU 受容体の遺伝子異常によることが明らかになった。

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