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資料2-3 重篤副作用疾患別対応マニュアル 低血糖(案) (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00006.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第15回 9/20)《厚生労働省》
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(2)低血糖の原因となった薬物の中止や減量
経口糖尿病治療薬あるいはその他の薬物が原因で起こる低血糖は遷延す
る可能性があるので、低血糖から完全に回復し、以前のような血糖レベルに
達するまでは中止する。インスリン治療は 1 型糖尿病をはじめとして中止
してはならない場合が多く、減量によって対処する。血糖値を頻回に測定し
て、至適量を再設定する。
(3)低血糖の予防
インスリン注射や経口糖尿病治療薬(とくにスルホニル尿素薬や速効型イ
ンスリン分泌促進薬)の投与を開始する場合は、低血糖が起きる可能性があ
ることと、低血糖の誘因となる生活習慣の乱れ(食事量の不足や食事時刻の
遅れ、運動過多、アルコールの大量飲用など)を避けるように指導すること
が重要である。また、突発的な併発疾患で食事がとれないときの対処方法に
ついては、予め主治医の指示を確認しておく必要があることを指導する(シ
ックデイルール)

インスリン治療を行っている場合は、常にブドウ糖、砂糖、ジュース、飴
などの糖質を携帯させるべきである。また、原則として血糖自己測定や間歇
スキャン式やリアルタイム持続グルコース測定を行わせる。これらにより低
血糖の確認ができることは勿論のこと、食事・運動などの日常の生活リズム
と血糖値の関係を理解することができるようになる。さらには、血糖値をあ
る程度予測できるので、医師の指示の範囲内でインスリン注射量や補食を自
分で調節することが可能である。インスリン注射の調節だけでなく、分食や
補食、血糖自己測定などの工夫も重要である。そして、良好な血糖コントロ
ールを維持しつつ、低血糖の頻度を減らすことができるようになる。また、
リアルタイム持続グルコース測定は高血糖および低血糖時に警告音を発す
るため、自覚症状がなくとも低血糖に気づくことができる。とくに低血糖の
危険性の高い患者には、患者本人だけでなく、家族や周辺の人にも低血糖が
起きた場合の対処法をあらかじめ指導しておく必要がある。
経口糖尿病治療薬を投与している場合も、ブドウ糖、砂糖、ジュース、飴
などの糖質(α-グルコシダーゼ阻害薬服用の場合には必ずブドウ糖)を常
に携帯するよう勧める。

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