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資料2-3 重篤副作用疾患別対応マニュアル 低血糖(案) (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00006.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第15回 9/20)《厚生労働省》
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値は 100 mg/dL 以上になるもすぐに血糖値が低下し、低血糖が遷延す
るため入院し約 24 時間のブドウ糖持続点滴が必要となった。入院 2
週間後の時点で意識レベル改善なく、重症低血糖による脳障害の後遺
症を残すことになった。
[症例3] シベンゾリンコハク酸塩による低血糖 2)
症例:80 歳代、女性
既往歴:高血圧、直腸癌で直腸部分切除、心不全
上記疾患にて下記薬が投与されている。
カンデサルタンシレキセチル(8 mg)1日1錠 朝食後
ニフェジピン徐放錠(40 mg)1日1錠 朝食後
ワルファリンカリウム(1 mg)1日2.5錠 朝食後
現病歴:9月、発作性心房細動を認め、シベンゾリンコハク酸塩(100
mg)1日3錠 各食後および、ベラパミル塩酸塩(40 mg)1日3錠 各
食後が追加投与された。
11月20日から心窩部不快感が出現した。
11月28日嘔気・嘔吐、食欲不振、全身倦怠感のため受診した。血糖値
25 mg/dL と低血糖を認めたため、低血糖の精査・治療目的で入院と
なった。
入院時現症:意識清明、血圧142/80 mmHg、脈拍65/分整、神経学的異常所
見なし
検査所見:血糖値 25 mg/dL、血中インスリン 28 IU/mL、血中C-ペプチド
7.2 ng/mL、BUN 18 mg/dL、Cr 0.76 mg/dL
入院後経過:5% ブドウ糖持続点滴(60 mL/hr)を開始したが血糖値30‐
70 mg/dL の遷延性低血糖を示した。入院3日目からは、8%ブドウ糖液
持続点滴(60 mL/hr)静注と食事の開始によって低血糖が消失した。入
院後の精査でインスリノーマは否定的であり、シベンゾリンコハク酸
塩による低血糖を疑った。入院時血清を用いてシベンゾリンコハク酸
塩血中濃度を測定したところ1,868 ng/mLと著明高値を示した。

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