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参考資料9 障害者自立支援法違憲訴訟団定期協議要請書 (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36435.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第138回 11/20)《厚生労働省》
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第一一 自立支援医療の利用者負担の低所得者無償化
この論点については、第 1 回~第 13 回協議まで一貫して強く要請しています。
この点の毎年毎年紋切型の次の回答は次のものです。
厳しい財政状況の中で実現に必要となる多額の恒久的な財源を確保することは困難であり、
引き続
き重要な課題として検討していく

日本の精神科病院の入院患者は約27万人であり世界で突出しています。
障害者権利委員会は日本に対して、これらの入院患者が退院し、地域で生活出来るよう
に求めています。
遅々として進まない精神科入院患者の地域移行を進めるためにも少なくとも低所得者の
精神科への通院費用負担を無償化することは不可欠な制度設計と思われます。
ぜひ、この点の実現を真剣に検討してください。
第一二 障害福祉制度の根本問題解決の要望
ところで、基本合意文書 2 条 3 項には「本日付要望書を考慮」して欲しい旨の記載があ
り、2010 年 1 月 7 日付け要望書は、基本合意文書と一体の文書です。
その 1 項で「障害福祉制度の根本問題」との表題で次の事項を求めております。
今日、障害福祉分野での人材不足により、適切な公的支援が受けられない障害者が全国
で続出しており、事態は深刻化しています。
改めて訴訟団はこのことを国に強く求めます。
(1)契約制度のもつ根本的問題の解消
契約制度について,次のような批判があります。
「公的責任が後退した」

「契約にたどり着く前に福祉から排除される」

「利用料の滞納によ
り支援を打ち切られる」,「協働関係に立つべき福祉事業所と利用者に対立構造をもたらし
た」

「福祉が商品化した」

このような障害者の声に耳を傾け,障害者の権利行使としての公的支援制度を構築し,福
祉を市場原理に委ねる「商品」と考えず,人権としての福祉はあくまで公的責任で実施され
るという理念に立つ根本的な制度改革を望みます。
(4) 障害者福祉の社会資源の充実,基盤整備
障害福祉事業は報酬単価が低廉であり,全国各地において,事業所,有資格ヘルパー等が
著しく不足しており,結果として,障害福祉施策を利用できない障害者が多数存在します。
「サービス契約」方式が許されるのは,国が憲法に基づくナショナルミニマム保障義務と
して,全国で社会基盤整備を尽くすことが前提です。
障害福祉施策を利用できない障害者が生まれないように,事業者,ヘルパー等の基盤整備
を尽くしてください。
以上
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