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資料2-1 医薬品等の使用上の注意の改訂について [289KB] (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36611.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和5年度第2回 11/30)《厚生労働省》
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令和5年 10 月 12 日発出

【「医療用医薬品添付文書の記載要領について」(平成 9 年 4 月 25 日付け薬発第 606 号局長通知)に基づく改訂(旧記載要領)】

現行
重要な基本的注意
(新設)

フィルグラスチム(遺
伝子組換え)
フィルグラスチム(遺
2321

伝子組換え)[フィル
グラスチム後続1]

改訂案
重要な基本的注意
がん化学療法による好中球減少症に対する注意
海外観察研究において、がん化学療法(単独又は放射線療法と
の併用)とともにペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)又はフィル
グラスチム(遺伝子組換え)が使用された乳癌又は肺癌患者で
は骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病のリスクが増加し
たとの報告がある。本剤と骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白
血病の因果関係は明らかではないが、本剤の投与後は患者の
状態を十分に観察すること。

【参考】Danese,M.D.,et al.:Adv.Ther. 2022;39:2778-2795
339 その
他の血液・
体液用薬

フィルグラスチム(遺

【「医療用医薬品の電子化された添付文書の記載要領について」(令和 3 年 6 月 11 日付け薬生発 0611 第 1 号局長通知)に基づく改訂(新記載要領)】

現行

伝子組換え)[フィル
8. 重要な基本的注意
(新設)

グラスチム後続2]

改訂案
8. 重要な基本的注意
〈がん化学療法による好中球減少症〉
海外観察研究において、がん化学療法(単独又は放射線療法と
の併用)とともにペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)又はフィル
グラスチム(遺伝子組換え)が使用された乳癌又は肺癌患者で
は骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病のリスクが増加し
たとの報告がある。本剤と骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白
血病の因果関係は明らかではないが、本剤の投与後は患者の
状態を十分に観察すること。

【参考】Danese,M.D.,et al.:Adv.Ther. 2022;39:2778-2795

海外レトロスペクティブコホート研究(Adv Ther. 2022; 39: 2778-95、
以下、「本研究」)において、がん化学療法(単独又は放射線療法と
の併用)とともにペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)又はフィルグ
ラスチム(遺伝子組換え)が使用された乳癌又は肺癌患者では骨髄
異形成症候群又は急性骨髄性白血病(以下、「MDS/AML」)のリスク
が増加することが示唆された。なお、本研究では、がん化学療法及
び放射線療法の累積投与量の把握が困難であり、顆粒球コロニー
形成刺激因子製剤(以下、「G-CSF 製剤」)が投与された患者では、
MDS/AML 発現のリスク因子とされているがん化学療法及び放射線
療法の使用量が多い可能性があること等の研究上の限界がある。
また、本研究結果とは異なり、G-CSF 製剤において統計学的に有意
な MDS/AML のリスク増加が認められていない報告もある(Int J
Cancer. 2021; 148: 375-84 等)。
これらの状況を踏まえ、G-CSF 製剤の MDS/AML に対する注意喚
起の必要性及び注意喚起内容について、専門委員の意見も聴取し
た結果、G-CSF 製剤と MDS/AML の因果関係は明らかではないも
のの、以下の理由から G-CSF 製剤の使用上の注意を改訂すること
が適切と判断した。
本研究は、過去のバリデーション研究で妥当性が確認されたア
ウトカム定義が使用されていること等から、一定の水準で実施さ
れたものであり、本研究において G-CSF 製剤の使用により
MDS/AML のリスク増加が示唆されていること。
本研究以外においても、がん化学療法を受けた患者に対する
GCSF 製剤の使用により、MDS/AML のリスク増加が示唆されて
いる公表文献が複数あること(J Natl Cancer Inst. 2007 ; 99: 196205 等)。
G-CSF 製剤には造血前駆細胞の増殖及び分化を促進するだけ
でなく、抗アポトーシス作用により造血細胞の生存を調節しているこ
と(Leukemia. 1996; 10: 175-7)、また、がん化学療法により骨髄幹細
胞及び前駆細胞に突然変異が誘発される場合があり、G-CSF 製剤
の抗アポトーシス作用により突然変異細胞が破壊されず生存し、骨
髄球系のがんが生じる可能性があること(N Engl J Med 2006; 354 :
2034-45)。
23-21 に同じ

【「医療用医薬品の電子化された添付文書の記載要領について」(令和 3 年 6 月 11 日付け薬生発 0611 第 1 号局長通知)に基づく改訂(新記載要領)】

現行

2322

ペグフィルグラスチ
ム(遺伝子組換え)
ペグフィルグラスチ
ム(遺伝子組換え)
[ペグフィルグラスチ
ム後続1]

339 その
他の血液・
体液用薬

8. 重要な基本的注意
〈がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制〉
(新設)

改訂案
8. 重要な基本的注意
〈がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制〉
海外観察研究において、がん化学療法(単独又は放射線療法との
併用)とともにペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)又はフィルグラ
スチム(遺伝子組換え)が使用された乳癌又は肺癌患者では骨髄
異形成症候群又は急性骨髄性白血病のリスクが増加したとの報
告がある。本剤と骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病の因
果関係は明らかではないが、本剤の投与後は患者の状態を十分
に観察すること。

【参考】Danese,M.D.,et al.:Adv.Ther. 2022;39:2778-2795

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