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資料7_提出資料6(石田構成員) (32 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37513.html
出典情報 かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会(第3回 1/24)《厚生労働省》
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ACP(人生会議)の実施状況に関する調査結果 (稲城市)
概要
○ 令和2年7月、市内ケアマネを対象にACPの実施状況や研修受講経験等を調査し、14/24事業所から回答があり、34人の状況が把握できた。
○ 6割は「重要だと思うが取り組めていない」、4割は「できるだけ取り組んでいる」と回答。6割は人生会議に関する研修に参加したことがあるものの、
参加者の方が取り組めている割合が高いわけではなかった。また、ケアマネ歴10年以上の方が35%いたが、この半数は取り組んでおり、やや割合
は高かった。
○ 人生会議の要素別の困難度について、①してほしい/してほしくない治療やケアについて難しいと感じるのは7割に留まった一方で、8割以上が②自
分の考えを伝えられなくなったときに望む治療、③自分の考えを伝えられなくなったときに望む治療の場について、難しいと感じ、特に④信頼する家
族等と本人との考えが異なる場合の対応は、ほぼ全員が難しいと感じていた。
○ 医療機関との連携について7割が「どちらかというと連携できている」、1割が「うまく連携できている」と認識するものの、「どちらかというと連携でき
ていない」と認識する2割の方全員が、人生会議に取り組めていないとともに、全要素について難しいと感じていた。
○ 連携に関する課題を確認したところ、訪問診療を利用する方については連携がうまくできているものの、医療機関ごとに個性がある、退院調整の必
要性に関する温度差を感じる、役割分担が不明瞭等と言った考え方に関する課題とともに、意思決定等をすり合わせる時間が取れない、そのための
知識を得る時間が取れないといった運用上の課題が挙げられた。
ACPの要素

難しさ

工夫、解決方法

自分の考えを
伝えられなく
なったときに
望む治療

話し合うタイミングの難しさ
病状の進行に伴う意向の変動
治療の選択肢を伝えることの難しさ
延命治療を選択後に予想される状態の説明の難しさ
認知症になることは予想できない難しさ

ニュースや事件をきっかけに本人や家族の想いに触れる。
信頼関係を築き、何度も聞く。
少しでも情報を得て、少しでも多くの選択肢を示す。
主治医を始め関係者同席のもとで治療について検討する。
主治医と連携し、意思を伝えられなくなる時期を逃さない。

してほしい/し
てほしくない
治療やケア

治療やケアの知識、情報収集の難しさ
本人の意向に沿えない難しさ(下の世話されたくない)
家族に遠慮した上での本人の意向となる難しさ
医療提供者の判断に委ねられる難しさ

できるだけ具体的に説明することにしている。
モニタリング毎に確認する。
スタッフ間や他サービスでの聴き取った情報を共有する。
本調査時に示された資料のように確認すべき項目を整理する。

自分の考えを
伝えられなく
なったときに
望む治療の場

治療の場に関する知識不足による難しさ
病状の進行に伴う意向の変動
意向に実現可能性(介護力、環境、費用)が強く影響
認知症になることは予想できない難しさ

本人や家族だけでなく、支援者がとらえている認識も確認する。
意思を伝えられるうちから、できるだけ確認するよう心掛ける。
行動や表情からも意向をくみ取る。
意思を伝達できなくなる前の言動を確認する。

信頼する家族
等と本人との
考えが異なる
場合の対応

本人の意向を家族が叶えられない、受け入れない場合
今までの家族関係から、本人の意向が尊重されない場合
介護する家族が多く、意見がまとまらない場合
「家族の問題」として介入を拒まれる場合
本人亡き後に残される家族の意向が重要と思われる場合

家族の介護力の中で、できそうなことを確認する。
元気だった頃の本人の状態、性格、気持ちを家族に聞く。
家族の個々と話し合う。意向や話し合った結果を文書に残す。
しっかり、ゆっくり話し合える時間を確保する。
多職種、医療提供者から提供される情報を活用する。

ACP全般に関するコツ




32

早い段階から意思を確認し、共有する機会を設ける。
●本人や家族の不安を予測して対応することが重要。
医療との連携に苦手意識があると負担になるため。ガイドラインを理解し、具体的な援助技術の習得が必要。