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資料1-3 指摘事項に対する回答 (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40411.html |
出典情報 | 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第162回 6/19)《厚生労働省》 |
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先進医療審査の事前照会事項に対する回答4
先進医療技術名: 子宮頸部内視鏡検査
2024 年 6 月 11 日
所属・氏名:香川大学医学部附属病院 小原英幹
※照会に伴い変更が生じた場合は、関係書類も併せて修正して下さい。
1.子宮頸部細胞診で ASCUS・ASCH・LSIL・HSIL 等の異常が指摘され、コルポスコピーによる精密検
査を行う場合、重要なことは実際には微小浸潤癌あるいは浸潤癌が紛れ込んでいるケースがあるこ
とである。ASCUS と判定された症例にコルポスコピー下の組織診で扁平上皮癌が 1.5%、ASC-H で扁
平上皮癌が 9-10%含まれたという報告がある。同様に SIL と細胞診で診断された症例にも浸潤がんが
含まれることも良く知られている。浸潤癌か CIN かを生検標本で判定するには最低限間質部分を含む
上皮が十分ふくまれる必要があるが、ME-NBI での生検標本は、明らかに習熟した専門医がコルポス
コピー検査で採取した標本より小さいと考えられる。申請者は Diagnostics 誌の論文で上皮下組織を
含めた粘膜表層を有する標本の割合が ME-NBI 検体 84%とコルポ下生検検体 87%で差がないと述べ
ているが、コルポ下生検検体で、上皮下組織が含まれてない生検標本が 13%もあることは通常あり得
ないと考えるがいかがなものか。ASCUS・ASCH・LSIL・HSIL 等の異常が指摘された症例に実際に IA1
期以上の癌が含まれる率は多くはないが、精密検査ではそういう症例を正確に見つける必要がある。
申請者のこれまでの発表データでは ME-NBI でこのような症例が正確に検出できるかどうかについて
明らかでない。Diagnostics 誌で検討した ME-NBI 検体とコルポ下生検検体の大きさ(幅 X 深さ)とでき
れば各検体の HE 写真を提示されたし。
研究の主要評価項目は、被験者受容度というのは納得できない。患者さんが精密検査で求めるのは
正確な診断と考える。ME-NBI で CIN1, CIN2-3, SCC を検出する感度を主要評価項目とすべきであ
る。精密検査で SCC を疑うことができなければ精密検査の意味がないと考える。
【回答】
貴重なご指摘、誠に有難うございます。
以下に 1 問 1 答形式で回答させて頂きます。
Q: コルポ下生検検体で、上皮下組織が含まれてない生検標本が 13%もあることは通常あり得ない
A: 確かにパンチ生検は、適切に実施すればその鉗子の機器形状から深度も含めて十分量の検体が
採取できることは理解しております。Diagnostics 誌研究の結果では、このような数値が出たのは、検者
の手技的要因が関与している可能性は否定できません。したがって、本試験では、検者の手技的要因
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先進医療技術名: 子宮頸部内視鏡検査
2024 年 6 月 11 日
所属・氏名:香川大学医学部附属病院 小原英幹
※照会に伴い変更が生じた場合は、関係書類も併せて修正して下さい。
1.子宮頸部細胞診で ASCUS・ASCH・LSIL・HSIL 等の異常が指摘され、コルポスコピーによる精密検
査を行う場合、重要なことは実際には微小浸潤癌あるいは浸潤癌が紛れ込んでいるケースがあるこ
とである。ASCUS と判定された症例にコルポスコピー下の組織診で扁平上皮癌が 1.5%、ASC-H で扁
平上皮癌が 9-10%含まれたという報告がある。同様に SIL と細胞診で診断された症例にも浸潤がんが
含まれることも良く知られている。浸潤癌か CIN かを生検標本で判定するには最低限間質部分を含む
上皮が十分ふくまれる必要があるが、ME-NBI での生検標本は、明らかに習熟した専門医がコルポス
コピー検査で採取した標本より小さいと考えられる。申請者は Diagnostics 誌の論文で上皮下組織を
含めた粘膜表層を有する標本の割合が ME-NBI 検体 84%とコルポ下生検検体 87%で差がないと述べ
ているが、コルポ下生検検体で、上皮下組織が含まれてない生検標本が 13%もあることは通常あり得
ないと考えるがいかがなものか。ASCUS・ASCH・LSIL・HSIL 等の異常が指摘された症例に実際に IA1
期以上の癌が含まれる率は多くはないが、精密検査ではそういう症例を正確に見つける必要がある。
申請者のこれまでの発表データでは ME-NBI でこのような症例が正確に検出できるかどうかについて
明らかでない。Diagnostics 誌で検討した ME-NBI 検体とコルポ下生検検体の大きさ(幅 X 深さ)とでき
れば各検体の HE 写真を提示されたし。
研究の主要評価項目は、被験者受容度というのは納得できない。患者さんが精密検査で求めるのは
正確な診断と考える。ME-NBI で CIN1, CIN2-3, SCC を検出する感度を主要評価項目とすべきであ
る。精密検査で SCC を疑うことができなければ精密検査の意味がないと考える。
【回答】
貴重なご指摘、誠に有難うございます。
以下に 1 問 1 答形式で回答させて頂きます。
Q: コルポ下生検検体で、上皮下組織が含まれてない生検標本が 13%もあることは通常あり得ない
A: 確かにパンチ生検は、適切に実施すればその鉗子の機器形状から深度も含めて十分量の検体が
採取できることは理解しております。Diagnostics 誌研究の結果では、このような数値が出たのは、検者
の手技的要因が関与している可能性は否定できません。したがって、本試験では、検者の手技的要因
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