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厚生労働省国際保健ビジョン (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42939.html
出典情報 「厚生労働省国際保健ビジョン」の公表について(8/26)《厚生労働省》
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じ、これらの国々の健康増進に貢献していく必要がある。これまで各種の政
府施策2のもと、アジア諸国との薬事規制の調和及び臨床開発体制の整備を進
めることで、UHC を踏まえたアジア諸国での医薬品・医療機器等への患者ア
クセス向上に向けた取組が行われてきた。
薬事規制の調和については、2016 年に PMDA アジア医薬品・医療機器トレー
ニングセンター(PMDA-ATC)が設立され、アジア諸国を中心に各国薬事規制
当局者に規制調和に向けた能力強化活動が実施されてきた。政府施策のもと、
アジア諸国と二国間会合・シンポジウムの開催を通じ、我が国は薬事制度へ
の信頼を獲得してきた。この結果がアジア諸国を含め、世界の各国が、簡略
審査制度3の参照国に我が国を位置づけることにつながってきた。
臨床開発体制の整備の推進については、2020 年より、日本主導の国際共同
治験を強化し、治療薬等の開発・供給の加速を目指すため、AMED 臨床研究・
治験推進研究事業である「アジア地域における臨床研究・治験ネットワーク
の構築事業」において、国立がん研究センター(NCC)及び国立国際医療研究
センター(NCGM)4が、現地における教育・研修の実施や設備整備等により、
臨床研究・治験を実施するための拠点・ネットワーク構築 (非感染症領
域;ATLAS、感染症領域;ARISE)を実施している。2024 年7月にバンコク(タ
イ)に設立された PMDA アジア事務所と、既にバンコクに開設されている NCC
アジア連携拠点等との連携強化を通じ、まずは、タイを皮切りに臨床開発環
境整備・薬事規制能力強化のための並走・循環型支援システム、いわゆる医
薬品・医療機器等開発エコシステムを構築する。
この両者の活動を通じ、また他国での規制・市場の動向を見極めつつ、順
次、アジア諸国、インド太平洋諸国へのエコシステムの拡大を目指す。
➁内容
PMDA は、PMDA-ATC を通じたアジア諸国等の薬事規制当局者の能力強化を引
き続き進める。NCC、NCGM とも連携し、バンコクに設立した PMDA アジア事務
所を通じ、まずはタイを中心に、現地の規制当局・産業界・アカデミア等の
ニーズを踏まえ、規制当局への規制能力強化等に向けた支援活動を実施する。
2

「アジア健康構想に向けた基本方針」のもとに、
「アジア医薬品・医療機器規制調和グランドデザイン」
(2019 年 6 月
20 日健康・医療戦略推進本部決定)及び「
「アジア医薬品・医療機器規制調和グランドデザイン」実行戦略」
(2020 年 7
月 14 日健康・医療戦略推進本部決定)が策定されている。

3

既に他国で承認されている医薬品等が自国に申請された際に、その承認をもとに自国で簡略的に承認を取得すること
を可能とする制度

4

本文中、NCGM の取組として記載されている各種事業については、2025 年4月1日以降、JIHS において継続して実施
することとしている。

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