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厚生労働省国際保健ビジョン (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42939.html
出典情報 「厚生労働省国際保健ビジョン」の公表について(8/26)《厚生労働省》
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的に経験した我が国は、医療・介護・福祉分野において、これらの共通課題を
解決する様々な知見と経験を有しており、非感染症分野における臨床技術の移
転等をはじめ様々な貢献ができる。
これまで我が国は、UHC 達成への貢献を視野に、「アジア健康構想に向けた基
本方針」
(2016 年7月 29 日健康・医療戦略推進本部決定)及び「アフリカ健康
構想に向けた基本方針」(2019 年6月 20 日健康・医療戦略推進本部決定)を策
定した。それに基づき、高齢化が進むアジアや急増する人口を背景に高い経済
成長を遂げているアフリカにおいて、人々の健康な生活と経済成長が車の両輪
として実現されるよう、互恵的な協力を行うことを基本として、「アジア健康
構想(AHWIN)」及び「アフリカ健康構想(AfHWIN)」を推進してきた。また、
東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)に保健領域で資金の拠出を行う
など、アジアが社会的・経済的に活力ある健康長寿社会となるよう協力してき
た。
また、グローバル・サウスと呼ばれる新興国・途上国が存在感を高める中で、
我が国は、G7 や G20 を超えた国際的なパートナーへの関与を強化し、これらの
各国が直面する様々なニーズに応じてきめ細やかに対応するアプローチをとる
ことが重要と考えてきた。こうした取組を進めるに当たり、「人」を中心に据
え、人間の尊厳や人間の安全保障を大切にすることの重要性を強調している。
引き続き、アジア諸国を始めとするインド太平洋地域の国々との保健・医療・
介護分野における官民連携を一層強めていく必要があり、厚生労働省としても、
関係省庁とも連携しつつ、組織的な対応能力を確立していく必要がある。
〔デジタル化等の革新技術の活用〕


保健・医療・介護の分野も、デジタル化とデータ・サイエンスにより加速度
的に進歩している。こうした革新技術の活用により、UHC や PPR の達成に大き
く貢献し得るような取組が可能となってきている。上述のアジア諸国をはじめ
とするインド太平洋地域でも例外ではない。



当該地域におけるデジタル化とデータ・サイエンス分野における国境を越え
た官民の強力な協調体制が、我が国を含むこの地域の保健・医療・介護分野の
進歩を決めると言っても過言ではない。このため、国内における保健・医療・
介護分野における現在進行中のデジタル化とデータ・サイエンスの体制整備と
一体的に考える必要があり、我が国の革新技術を活用した取組を各国に展開し
た成果を、国内の技術開発及び課題解決に還元することを念頭に置きながら取
組を進めることが重要である。

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